昨日の自分にサヨナラ

林 業

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平和な日々

6,着せ替えからの逃亡を謀る(疲労)

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アヤは着せ替え人形中である。

ウロはフリザードに預けてきた。
何か察したらしく大人しく預けられた。
もうちょっと強請ってもいいのに。
寧ろ強請ってほしかった。

巻き込んだアイアは近くで項垂れている。
羨ましい。

もう何着も着せられては脱ぎ。
着せられては脱いで。
「もうこれでいい」
と、最初に着た服にする。


「そうね。一番似合うものねぇ」

クーデリアが告げてから、あ、なら、これもいいわよとアクセサリーを取り出す。
「いいですね」
「あの、支店長さん」
「なぁに?」
「支店長さん。体は男の人、ですよね」
「あ。そうよ。わかっちゃう?ちゃんと中身も男よ」
偏見だめ。
アヤは幾度となく頭の中で繰り返して色々と言葉を飲み込む。
「じゃあ、女装は、デザイナーだから?」
「もあるけど、着たい服を着たいから着ているだけよ?後、売上がいいのよね。女装すると」
そりゃあ、そこらの女性より美人だしと思う。
思うのだが流石に着替えを手伝おうとすることに関して女性では抵抗ある。
男性でもあまり肌を見られたくはない。
「あなたは嫌?男がいい?」
「いや。きちんとお仕事しているし、身なりは接客業らしくきちんとしているのだから別にどっちでもいい。ただ、着替え見られるのは抵抗ある」
「あ。そうだったのね。ごめんなさい」
「いい。ただ傷いっぱいあるから、見苦しい」
長年の虐待の後や、小学校中学年の頃に受けた背中の傷。
人に見せて、自慢できるような怪我ではない。
「あら。私は気にしないわ。だって男の子は、特に弟なんて毎日のように怪我作ってたのよ」
「弟?」
「そう」
「とっぷぅ」
背後からの気配に思わず避ければ、そのまま倒れる男。
「ぎゃ」
「カラスの鳥人であるんだけど頭はあまりよくない弟の」
「クーリエ。です。よろしく。トップじゃなかった。ごめんなさい」
クーデリアに並ぶイケメンで、頭を下げればその顔だけで許してくれそうな人物。

「あんた。どうしたの」
「あー。うん。トップにお仕事頼まれたからしばらく配達とか、親父とおふくろのところ顔出せないの言いに来た」
「トップが?個人的に?」
「うん」
嬉しそうな様子に、色々と諦めたのか頑張れと後押ししている。
「兄弟でアルミカンシェル努めてるのですか」
「まぁね。私は元々下働きとして」
「兄貴が努めてて、色々と迷惑かけてたのをアルカンシェルで教育受け直すついでに働いてた。俺。鳥人だから空飛べて、配達スムーズだからって」
「人乗せて飛べる?」
「それは無理」
「残念」
「じゃあ、兄貴、また顔出しには来ると思うけど、またな」
「気をつけてね」
見送るとこちらを見てくる。
「じゃあ、続きをしましょうか」
さっきのうちに逃げておけばよかったと後悔先に立たず。




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