昨日の自分にサヨナラ

林 業

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アルカンシエル

3、奴隷基労働力確保(落胆)

虎獣人、ホワイトタイガーのグル。
少女のような見た目だが、成人した獣人族の先祖返り、アーネフェイト。
見た目が子供なのか精神異常を身体にも及ぼしているからだそうだ。
目の前で養親を殺されたそうだ。
グルの背後から動こうとしない。

適当に数人購入。
「異邦人として奴隷買うの抵抗するのかと思いましたけどね」
「人助け言われた。内乱の犠牲者って意味で」
「あぁ」
そして元から雇っていたクーディと、ガルドス。
最後にラゥナが連れてきた、借りてきた猫のごとく威嚇しているシルフィード。

誰だと威嚇されたために、猫のような扱いしたせいか余計に警戒されている。
あの子を思い出した。
今度迷いの森に遊びに行くかと決めた。
「とはいえ、あれだね。人見知りいるね」
「シルフィードに関してはエルフやハーフエルフは閉鎖的な里ですから」
トップの言葉にラゥナは肩をすくめる。
「師匠。俺は人種と一緒とは聞いてません」
「わ、私だって、グルおじいちゃんはともかく、異種族がいるなんて聞いていない」
アーネフェイトがグルの背後から叫ぶ。
アーネフェイトは内乱時の国王の養女だった。獣人族の間に生まれた彼女の見目は人種であった。
親が早死し、誰も引き取らないところを遠い親戚だった王に引き取られた。
家族同然に育った王族一家を目の前で殺され、信頼していた兵士であったグルは毒で腕すら動かないまま、奴隷として共に売られたそうだ。
人間不振になっても致し方がない、のか?良くわからない。
「ちなみにガルドスはともかく、私が選ばれた理由はなんでしょう?」
ラゥナがなぜかと見下ろしてくる。
「クーディ君はね。デザインが素敵でね。色々とセンスあるから、だから呼んだ」
「トップは体調が悪いんで?」
ソファーにて寝ていたトップはのんびりと体を起こす。
「グル。そちらの獣人の毒を生命譲渡で打ち消した結果ですね。使うなと何度言えばわかるんですかね。この方は」
じろりとラゥナに睨まれた彼は素直に謝罪する。
「はい。ごめんなさい。ところでそのトップって何?」
「ありゃ?知りやせんでしたか?」
「その呼び名?」
「ラゥナ、メーラン商会長と並ぶ男、姓名不明ということで皆があだ名としてトップと呼んでおりやして」
「あぁ。まぁ、好きに呼んだらいいと思う。本名は名乗れないし」
「お前どうせ悪いことしたんだろう。師匠こいつクビに」
ラゥナが頭部を鷲掴みにしてトップに頭を無理矢理下げさせる。
「私の教育がまだ行き届いていません。トップ。コレの生意気な口調は今後直させます。今日は私の顔を立てていただければと思います。申し訳ありません」
「お客様に迷惑にならないよう宜しく。後自分は預言者でね。だから今はまだ名乗れないと思ってくれると嬉しい。後この間うちのパトロンというか後ろ盾がなくなったから人手を増やしたのが一つ。ガンガン働いてね」
「預言者ぁ!ただのへん」
シルフィードが寒気を感じて、見上げればラゥナに睨まれている。
ごめんなさいとシルフィードは素直に引き下がる。



「ま、今度の教育次第ではここにいる人たちは幹部、支店長、副支店長として頑張ってもらおうかなって思っているよ。基本二人一組でそれぞれの店を束ねてもらうから相性等見させてもらうよ」
「わ、私は支店長については辞退を」
「今の時点で君に拒否権はない」
きっぱりと告げた様子にクーディは真っ青になっている。
「とりあえず教育受けるはただだし、お金も出すからね。あ、後弟さん。今度連れてきてよ」
「いえ。うちの弟は頭が良くなくて、そこが可愛いんですけど」
「ちょっと特殊な生体をもっているって聞いたからさ。アルバイトできるならやってもらおうかと。ちゃんと仕事の教育するからさ。来させるだけ来させて。後は本人のやる気次第で決める」
「ですけど」
「まぁ、それに君の借金弟さんのを背負っているわけで、それが邪魔して支店長になった時に支障出たら困る」
拒否権はないんだと改めて思い直す。





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