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アルカンシエル
8,小休止(美味)
しおりを挟むクーディが、アーネフェイトと顔を出す。
そこであったらしく、クーディがアーネフェイトの荷物を入口前に置く。
「おはようございます。トップ。支店長。グルとシルフィーも」
「おはようございます。本日はよろしくお願いします。ぐるおじいちゃん」
「おぉ。アーネ。元気そうじゃなぁ」
一気におじいちゃんになるグル。
「おはよー。相変わらず美人だね。クー君。アーネちゃんも最近、薬草学で頭抜きん出るって聞いた。すごい」
「えへへ」
「ふふ。お褒めいただき光栄です。最近は化粧品なども多岐に渡り展開しています」
ラゥナはいい売上ですと頷く。
「そういえば。今度スキンケア買いに行こうかな。最近肌の調子が悪くて」
その場の全員が驚愕の眼差しでトップを見る。
「男じゃあだめ?」
「あなた。年がら年中仮面しているじゃないですか。必要なんですか。っていうか今男と認めましたね」
ラゥナが呆れている。
「ひどくない?いいじゃん。来年の頭には色々とあるし、それに」
何か思い出したのかトップは黙る。
続かない言葉にクーディは慌てて続ける。
「まぁ、でもトップがお肌を気にしているなら任せて下されば色々と用意しますよ」
「今回の迷いの森でいい素材が手に入るといいんだけどねー」
「その辺はできる限りわしが守るからのう」
「そういえば今日副支店長たちは」
てっきり連れてくるのかと思っていたが一向に来ない。
「置いてきたわよ。当然」
「そうですよ。トップ。迷いの森なんてところ、普通なら行きませんよ」
クーディとアーネフェイトは力説している。
「あれ?そうなの?」
「そうですよ。ね。グルおじいちゃん」
「まぁのぉ。うちのはむしろ副支店長まで連れてくると回らんから置いてきたが。むしろ安堵しとったなぁ」
「あぁ。黒字とはいえどギリギリですからね」
ラゥナは報告書を見ながら告げる。
「今度温泉行こうかな。ルー君。泊めてよ」
「トップ。移動手段持っとるじゃろ」
「トップ。パワハラと言われますよ」
「えー。お店に泊まったらだめか。っていうかパワハラあるんだ。ふぁんたじー薄れる」
「ともかくです」
ラゥナが話を切る。
「おやつ食べたら嘆きの森へ行きましょう」
「おやつなくてもいいのでは?」
「栄養補給は大事です」
「ラーナ君。お菓子好きだから。今日は新商品のおからクッキー」
「しん?おからクッキーってなかったですか?」
「おからクッキーの亜種。ジャム入れたり、抹茶入れたり。フルーツや野菜なんかも用意しようと思ったけど、今日できたのはイチゴと抹茶。あ。おみやげに持って帰って意見聞かせて」
「はい」
トップがお茶を入れようと立ち上がり、準備する横でクーディとアーネフェイトが動く。
アーネフェイトはそうだ。と思いついたように薬草を取り出して、それはやめてと慌ててシルフィードに止められる。
アーネフェイトは文句を言い、シルフィードは止めろと必死に止める。
グルは前に手伝ってアーネフェイトだけではなく、クーディに怒られており、さらにはクーリエにまでめっと言われ、手伝えなくなった。
何事も挑戦とは思うが正直英断だとラゥナも、トップすら後の惨状にそう思ったとのこと。
グルの手はどちらかというと人より獣に近い。
五本指ではあるが、獣の脚が人と同じように物を掴むために進化した感じである。
同じような種族で器用な物も多いがグルは武人として名を馳せたからか器用ではない。
さらには手伝った理由もアーネフェイトの喜ぶ顔見たさだったのもあったのだろうが、練習してからと止められた。
タイミングよくガルドスがお菓子を持ってくる。
ちなみにこの場にいるメンバーでお茶の入れ方が美味しいのはトップ、ラゥナ、クーディ、アーネフェイトの順である。
そこに副支店長たちが入ってくるとややこしくなるので割愛。
トップが美味しいのは淹れ方もあるが個人の好みを把握しているからである。
ただそんなトップが何より美味しいと何より褒めたのはクーリエである。
ラゥナもトップより美味しいと思わず呟いたほど。
流石のクーディも弟に対して驚いていた。
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