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アルカンシエル
13,帰りたい(疲労)
トップはノートのページを捲る。
「さてと」
ノートを片付け、階段下から出る。
「トップ。いい加減他の部屋空いているんですからそこに移動しませんか?」
ラゥナが声をかけてきて、トップは視線をそらす。
「か、考えとく」
「そう言って二年近く変わりませんよね」
「あっちの世界にいた頃の避難場所なんだよね」
「この屋敷にあなたに悪意を持つものなど居ませんよ。まぁ、移動すればそこが心地よくなるでしょうが、一歩踏み出すのは貴方ですからね。私ができる提案は五月蝿くともさせていただきますよ」
「はーい」
別に嫌ではないので素直に返答する。
「ちょっと出かけてきます。明後日の晩御飯までには帰る」
「行ってらっしゃい」
「明後日はカレーにする」
「行ってらっしゃい」
トップは一瞬で飛び、公園に来る。
きゅうと鳴くウロを見つけて頭を撫でに向かう。
そして再び仕事をこなしつつも、スパイスを買い漁る。
ついでに嘆きの森でスパイスをいくつか回収。
「おいしいカレー。おいしいカレー。カレーに華麗なカレイのカレー」
一人呟きながら向かう。
家に帰ったらリルに浮気者!と怒られた。
なんでだ。
ラゥナが宥めつつ聞いてくる。
「何かなでてきたんですか?」
「同じヴァーナルガンド」
「あぁ」
トップは消したのになぁと自分の匂いをかぎつつ台所に向かう。
その日の夜にリルにカレーをねだられて駄目と答える。
アルカンシェルの仕事を終えて、ノートのページを捲る。
書かれた文字を読んでいく。
「早く、でも、まだだ。もう少し。もう少しなんだ」
ノートをめくる手を止めて頭を抱える。
「早く、帰りたい」
誰に聞かれるわけでもないがそう呟く。
(ともかく、疲れた)
仕事机の上に蹲って目を閉じる。
ラゥナが資料を片手に部屋へと戻る。
「おや。戻ってましたか」
声をかけるが返答はない。
(あ、寝てるんですね。わかりにくいんですよね。この仮面)
とりあえずと資料を置いて、毛布を片手に近づく。
「ん、ーーー君」
甘えるような寝言に、頭を撫でる。
「好きな方と夢で過ごしているんですか?いいですね。私も結婚したいですねぇ」
「え、師匠。結婚願望あったんですか」
シルフィードが驚いたように入ってくる。
「えぇ。ありますが、何か?」
「じゃあ、トップと結婚しないの!」
「トップに恋愛感情はありませんよ」
何を言っているんだ。こいつ。と目が冷たい。
資料を手に取り、椅子に座る。
「ラーナ君のお嫁さんの未来はまだ見えないんだよねぇ」
トップが体を起こす。
「そんなことあるの!」
「まぁ、条件次第では結構見えないことは多い」
「後勝手に見ないでください。自分で探しますからね」
シルフィードはトップを見て、囁く。
「師匠の好みってどんなんだっけ」
「同じハイエルフの、年が十歳前後の差で、女」
「えぇ。この辺いないじゃんか。あ、ついでにトップは?」
「自分?優しくて、可愛いけどちょっとでも頼ってほしいツンデレみたいな」
「へぇ」
「あれ?トップの好きな方とは違うような。優しい方ですがあの方は大人びていて、自立していて。それに今恋人ができたと」
「ラーナ君。なんで自分の好きな人知っているの?」
「わかりますよ」
ラゥナは何を言っているんだと不思議そうに返してくる。
嘘だろうと頭を抱えるトップに、誰?とラゥナに食って掛かるシルフィード。
「あー、内緒です。すごく嫌がると思いますから」
「言っちゃダメ!」
トップの叫びに、ねっとラゥナは告げる。
「誰だよ。なぁ。トップ」
「今は、言えない。言えるはずない」
「両思いかどうかだけでもさ」
トップはしばらく無言で眺めて告げる。
「一緒にいたの、一年ぐらい。その間、一緒だったけど、愛されてるかは、わかんない。ほら。異邦人だから。お互いにそういう言葉を紡ぐのは違反になるわけで」
言い訳を始めるトップ。
「いや。そういうのいいから。誰?」
「ラーナ君。君の弟子、大丈夫?」
ラゥナは二人のやり取りを若いと眺める。
「さてと」
ノートを片付け、階段下から出る。
「トップ。いい加減他の部屋空いているんですからそこに移動しませんか?」
ラゥナが声をかけてきて、トップは視線をそらす。
「か、考えとく」
「そう言って二年近く変わりませんよね」
「あっちの世界にいた頃の避難場所なんだよね」
「この屋敷にあなたに悪意を持つものなど居ませんよ。まぁ、移動すればそこが心地よくなるでしょうが、一歩踏み出すのは貴方ですからね。私ができる提案は五月蝿くともさせていただきますよ」
「はーい」
別に嫌ではないので素直に返答する。
「ちょっと出かけてきます。明後日の晩御飯までには帰る」
「行ってらっしゃい」
「明後日はカレーにする」
「行ってらっしゃい」
トップは一瞬で飛び、公園に来る。
きゅうと鳴くウロを見つけて頭を撫でに向かう。
そして再び仕事をこなしつつも、スパイスを買い漁る。
ついでに嘆きの森でスパイスをいくつか回収。
「おいしいカレー。おいしいカレー。カレーに華麗なカレイのカレー」
一人呟きながら向かう。
家に帰ったらリルに浮気者!と怒られた。
なんでだ。
ラゥナが宥めつつ聞いてくる。
「何かなでてきたんですか?」
「同じヴァーナルガンド」
「あぁ」
トップは消したのになぁと自分の匂いをかぎつつ台所に向かう。
その日の夜にリルにカレーをねだられて駄目と答える。
アルカンシェルの仕事を終えて、ノートのページを捲る。
書かれた文字を読んでいく。
「早く、でも、まだだ。もう少し。もう少しなんだ」
ノートをめくる手を止めて頭を抱える。
「早く、帰りたい」
誰に聞かれるわけでもないがそう呟く。
(ともかく、疲れた)
仕事机の上に蹲って目を閉じる。
ラゥナが資料を片手に部屋へと戻る。
「おや。戻ってましたか」
声をかけるが返答はない。
(あ、寝てるんですね。わかりにくいんですよね。この仮面)
とりあえずと資料を置いて、毛布を片手に近づく。
「ん、ーーー君」
甘えるような寝言に、頭を撫でる。
「好きな方と夢で過ごしているんですか?いいですね。私も結婚したいですねぇ」
「え、師匠。結婚願望あったんですか」
シルフィードが驚いたように入ってくる。
「えぇ。ありますが、何か?」
「じゃあ、トップと結婚しないの!」
「トップに恋愛感情はありませんよ」
何を言っているんだ。こいつ。と目が冷たい。
資料を手に取り、椅子に座る。
「ラーナ君のお嫁さんの未来はまだ見えないんだよねぇ」
トップが体を起こす。
「そんなことあるの!」
「まぁ、条件次第では結構見えないことは多い」
「後勝手に見ないでください。自分で探しますからね」
シルフィードはトップを見て、囁く。
「師匠の好みってどんなんだっけ」
「同じハイエルフの、年が十歳前後の差で、女」
「えぇ。この辺いないじゃんか。あ、ついでにトップは?」
「自分?優しくて、可愛いけどちょっとでも頼ってほしいツンデレみたいな」
「へぇ」
「あれ?トップの好きな方とは違うような。優しい方ですがあの方は大人びていて、自立していて。それに今恋人ができたと」
「ラーナ君。なんで自分の好きな人知っているの?」
「わかりますよ」
ラゥナは何を言っているんだと不思議そうに返してくる。
嘘だろうと頭を抱えるトップに、誰?とラゥナに食って掛かるシルフィード。
「あー、内緒です。すごく嫌がると思いますから」
「言っちゃダメ!」
トップの叫びに、ねっとラゥナは告げる。
「誰だよ。なぁ。トップ」
「今は、言えない。言えるはずない」
「両思いかどうかだけでもさ」
トップはしばらく無言で眺めて告げる。
「一緒にいたの、一年ぐらい。その間、一緒だったけど、愛されてるかは、わかんない。ほら。異邦人だから。お互いにそういう言葉を紡ぐのは違反になるわけで」
言い訳を始めるトップ。
「いや。そういうのいいから。誰?」
「ラーナ君。君の弟子、大丈夫?」
ラゥナは二人のやり取りを若いと眺める。
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