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支配の騎士と夜空
12 終
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「…ねぇフラント、あの子にあんなことしちゃってほんとうによかったの?よかったの?」
「イヴァン様っ…そんなに何度も聞かないでくださいよ。俺だって本当はっ…いやなんでもないです」
そう苦しそうに言葉を吐き出しながら、プラネタリウムの近くにある崩れた廃墟の中に楓に隆虎と呼ばれていた男はいた。
「あははっ…本当は嫌だったんだね。嫌だったんでしょ?でも…フラントは支配の騎士だから。僕たちのお願いきいてくれたんだよね」
「…イヴァン様。その…最近アキツシマ様ではなくて、ランゼルト様に似てきてませんか」
「かも知れないね。でも僕は簡単にあの子を殺さないよ?」
そう可愛く笑いながら。
黒髪を後ろで一つに縛った青と紫のオッドアイをもつ少年は、苦虫を噛み潰したような顔をしている隆虎に言い放つ。
「…簡単には殺さないだとっ…」
「うんそうだよ。僕とザハールはしないよ、絶対にしないよー!!!!…でも父様は違うかも知れないよ」
「…そうですか。分かりました」
無邪気なイヴァンの何気ない言葉に酷く落ち込んだような顔を見せながら、隆虎はそう静かに言葉を吐き出してから。
こうイヴァンに問いかけた。
「その…話は変わりますが。一応、今回の俺の成果を聞いてほしいのですが…宜しいでしょうか?イヴァン様」
「あっ、そうだね…!!いけないいけない、僕とした事がお役目を忘れてたよ。うん、フラント言っていいよ」
「有難うございます、では報告しますよ。この街の愚かな元支配者たちをどうやって俺のペットにしたかを…」
隆虎はそう言いながら先ほどとは真逆な顔を浮かべ。
まさに絵に描いたような悪魔のような笑みを見せつつ、イヴァンに自分の功績をつらつらと告げると。
聞かされたイヴァンはとても喜んだ顔を見せて、嬉しそうにこう隆虎を褒めた。
「わーっ!!ほんとフラントっていつもすごい!!!僕たちが考えつかない方法でちゃんとできるなんてっ…ほんと凄いよ。これだけの成果があれば、第二の騎士を呼んでもいいぐらいだよ」
「有難うございます。支配の騎士としてちゃんと頑張ってみました」
「ほんと有難う。フラントのお陰でこの街に争いの騎士が呼べるよ!ルドルフ君もすごく喜ぶと思う、だってすごく行きたがってたもん」
イヴァンはそう嬉しそうに言いながら、9個の瞳と9個の角が描かれた不気味な仮面をかぶり…。
誰かを招くような仕草を数回、何もない場所におくってから。
こう話し出した。
「愚かしき、人間どもに…素敵な終幕を」
そうあどけない笑みを浮かべて、小さな神の使いはそう言った。
─終─
「…ねぇフラント、あの子にあんなことしちゃってほんとうによかったの?よかったの?」
「イヴァン様っ…そんなに何度も聞かないでくださいよ。俺だって本当はっ…いやなんでもないです」
そう苦しそうに言葉を吐き出しながら、プラネタリウムの近くにある崩れた廃墟の中に楓に隆虎と呼ばれていた男はいた。
「あははっ…本当は嫌だったんだね。嫌だったんでしょ?でも…フラントは支配の騎士だから。僕たちのお願いきいてくれたんだよね」
「…イヴァン様。その…最近アキツシマ様ではなくて、ランゼルト様に似てきてませんか」
「かも知れないね。でも僕は簡単にあの子を殺さないよ?」
そう可愛く笑いながら。
黒髪を後ろで一つに縛った青と紫のオッドアイをもつ少年は、苦虫を噛み潰したような顔をしている隆虎に言い放つ。
「…簡単には殺さないだとっ…」
「うんそうだよ。僕とザハールはしないよ、絶対にしないよー!!!!…でも父様は違うかも知れないよ」
「…そうですか。分かりました」
無邪気なイヴァンの何気ない言葉に酷く落ち込んだような顔を見せながら、隆虎はそう静かに言葉を吐き出してから。
こうイヴァンに問いかけた。
「その…話は変わりますが。一応、今回の俺の成果を聞いてほしいのですが…宜しいでしょうか?イヴァン様」
「あっ、そうだね…!!いけないいけない、僕とした事がお役目を忘れてたよ。うん、フラント言っていいよ」
「有難うございます、では報告しますよ。この街の愚かな元支配者たちをどうやって俺のペットにしたかを…」
隆虎はそう言いながら先ほどとは真逆な顔を浮かべ。
まさに絵に描いたような悪魔のような笑みを見せつつ、イヴァンに自分の功績をつらつらと告げると。
聞かされたイヴァンはとても喜んだ顔を見せて、嬉しそうにこう隆虎を褒めた。
「わーっ!!ほんとフラントっていつもすごい!!!僕たちが考えつかない方法でちゃんとできるなんてっ…ほんと凄いよ。これだけの成果があれば、第二の騎士を呼んでもいいぐらいだよ」
「有難うございます。支配の騎士としてちゃんと頑張ってみました」
「ほんと有難う。フラントのお陰でこの街に争いの騎士が呼べるよ!ルドルフ君もすごく喜ぶと思う、だってすごく行きたがってたもん」
イヴァンはそう嬉しそうに言いながら、9個の瞳と9個の角が描かれた不気味な仮面をかぶり…。
誰かを招くような仕草を数回、何もない場所におくってから。
こう話し出した。
「愚かしき、人間どもに…素敵な終幕を」
そうあどけない笑みを浮かべて、小さな神の使いはそう言った。
─終─
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