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女装編
第5話 ブルマで体育
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泰彦が堤江洲女学園に来てから初めての体育の時間が来た。
「ホントにこれを着るの?」
支給されていたのは黒いブルマ。
「今やどこの学校でも女子はショートパンツだよ」
「女の子に慣れるためには女の子しかしない恰好がいいんだって」
「絶対ダマされているよ」
「女になったら将来ブルマを穿かされることになるかもしれないぜ」
「絶対そんな日なんて来ないよ」
「まあ他のみんなも穿いてるんだからヤスも穿いたらいいよ」
渋々ブルマを穿く。
股間がモッコリしている。
「絶対おかしいよ」
「いやそんなことはないぜ」
といいつつ和子は笑いをこらえている。
「じゃあ、二人一組になってー」
体育の先生の合図で和子と組む泰彦。
「準備運動開始。まずは背筋伸ばしー」
背中を合わせて両手首を掴んで和子を背負いあげる。
背中に当たる横一線。
ブラジャーの紐である。
女の子と密着してることを実感する。
「肩のストレッチー」
二人で円陣を組むように立って前屈をする。
襟が垂れ、胸元を覗かせる。
ブラジャーが見えた。
「開脚前屈ー」
座って二人で脚を開き、脚の裏を合わせる。
両手を繋ぎ、交互に引き合う。
和子のブルマがすこしずれ、パンツを覗かせていた。
相手が和子で良かったと泰彦は思った。
男のときの姿を知っているので変な気持ちにならなかった。
これが他の女生徒――男時代の姿を知らなくて最初から女の子と認識される子だったら股間を膨らませていたに違いない。
準備運動が終わり五十メートル走を順番に走った。
女生徒たちは生脚でフトモモ全体をさらけ出し走っていた。
その中でも一人抜きんでて速い子がいた。
「彼女スゴイね」
「小野悠子さんね。前の学校では陸上部だったって」
「だからかぁ」
悠子さんが走り終わったときに声をかけた。
「速いねー」
「ありがとうっす」
「陸上部だったって?」
「そうっす。短距離やってました。百メートルっす。
自分、前の学校では国体の選考選手でしたっす」
「じゃあ、戻ったらまた活躍できるね」
「選考選手は他の人に代わったっす」
「あっ……」
「それに戻っても、以前のようには走れないっす」
(そうか、女体化してるんだった。元の姿を知らないから、最初から女の子のような気になってた)
「ゴ、ゴメン……」
「大丈夫っす。もう吹っ切れたっす。
男子陸上には戻れなくても、女子陸上で頑張るっす」
その笑顔は清々しさを感じさせた。
吹っ切れたというのは本当のことだろう。
新しい目標に向かって頑張っている人の顔だ。
「応援するよ」
ここには色々な人が来る。
女体化病で強制的に生活を変えられた人ばかりだ。
泰彦も女体化したら何かを失うのだろうか?
「ヤス、あれ見てみろよ。ああいうの好きだろ」
和子が指差す先には大きな胸の女の子。
走るたびに左右のオッパイが互い違いに揺れている。
オッパイが邪魔をしてうまく走れないようである。
「あぁ、いいものだ……」
ちょっと暗い気持ちになっていた泰彦の心に明るさを取り戻させた瞬間であった。
「ホントにこれを着るの?」
支給されていたのは黒いブルマ。
「今やどこの学校でも女子はショートパンツだよ」
「女の子に慣れるためには女の子しかしない恰好がいいんだって」
「絶対ダマされているよ」
「女になったら将来ブルマを穿かされることになるかもしれないぜ」
「絶対そんな日なんて来ないよ」
「まあ他のみんなも穿いてるんだからヤスも穿いたらいいよ」
渋々ブルマを穿く。
股間がモッコリしている。
「絶対おかしいよ」
「いやそんなことはないぜ」
といいつつ和子は笑いをこらえている。
「じゃあ、二人一組になってー」
体育の先生の合図で和子と組む泰彦。
「準備運動開始。まずは背筋伸ばしー」
背中を合わせて両手首を掴んで和子を背負いあげる。
背中に当たる横一線。
ブラジャーの紐である。
女の子と密着してることを実感する。
「肩のストレッチー」
二人で円陣を組むように立って前屈をする。
襟が垂れ、胸元を覗かせる。
ブラジャーが見えた。
「開脚前屈ー」
座って二人で脚を開き、脚の裏を合わせる。
両手を繋ぎ、交互に引き合う。
和子のブルマがすこしずれ、パンツを覗かせていた。
相手が和子で良かったと泰彦は思った。
男のときの姿を知っているので変な気持ちにならなかった。
これが他の女生徒――男時代の姿を知らなくて最初から女の子と認識される子だったら股間を膨らませていたに違いない。
準備運動が終わり五十メートル走を順番に走った。
女生徒たちは生脚でフトモモ全体をさらけ出し走っていた。
その中でも一人抜きんでて速い子がいた。
「彼女スゴイね」
「小野悠子さんね。前の学校では陸上部だったって」
「だからかぁ」
悠子さんが走り終わったときに声をかけた。
「速いねー」
「ありがとうっす」
「陸上部だったって?」
「そうっす。短距離やってました。百メートルっす。
自分、前の学校では国体の選考選手でしたっす」
「じゃあ、戻ったらまた活躍できるね」
「選考選手は他の人に代わったっす」
「あっ……」
「それに戻っても、以前のようには走れないっす」
(そうか、女体化してるんだった。元の姿を知らないから、最初から女の子のような気になってた)
「ゴ、ゴメン……」
「大丈夫っす。もう吹っ切れたっす。
男子陸上には戻れなくても、女子陸上で頑張るっす」
その笑顔は清々しさを感じさせた。
吹っ切れたというのは本当のことだろう。
新しい目標に向かって頑張っている人の顔だ。
「応援するよ」
ここには色々な人が来る。
女体化病で強制的に生活を変えられた人ばかりだ。
泰彦も女体化したら何かを失うのだろうか?
「ヤス、あれ見てみろよ。ああいうの好きだろ」
和子が指差す先には大きな胸の女の子。
走るたびに左右のオッパイが互い違いに揺れている。
オッパイが邪魔をしてうまく走れないようである。
「あぁ、いいものだ……」
ちょっと暗い気持ちになっていた泰彦の心に明るさを取り戻させた瞬間であった。
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