女体化ウイルス隔離女学園

矢的春泥

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女装編

第8話 揉まれた巨乳

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「ヤスー、お風呂行こ!」
「なんだカズ、ちょっと早くないか?」
「いいから、いいから」

 強引に和子に誘われ大風呂へ行く。
 脱衣所には一名の服が籠に入っていた。
 服を脱ぎ去り二人で浴室へと入る。
 大きな胸の先客が湯船に浸かっていた。
 同じクラスの梅沢うめざわなかでだ。
 巨乳好きの泰彦が注目している人物である。
 和子の方を向くと、和子は親指を立てた右手を握りしめ、グッ!とサインを送った。
 さすが女体化する前の男のときに泰彦と一緒にエロ本を見た仲である。
 和子は泰彦の性癖を熟知していた。
 奏がお風呂に行くのを見て、巨乳好きの泰彦を連れてきたのである。

(持つべきものは親友だなぁ)

 泰彦は御利益をくれる神仏を見るかのように和子を仰ぎ見た。
 急いで掛け湯をして湯船に入る。

「もう学校には慣れたかしら?」

 穏やかな人柄の奏が話しかけた。
 奏も元男なので男の泰彦の体を見て何とも思わず、自身も恥ずかしさを出さない。

「ええ、なんとか。昔からの友達もいますので」
「親友って言っても過言じゃないぜ」
「ふふ、羨ましい。ところでヤス君はいつ女体化するのかしら?」
「明日にでもおかしくないって言われ続けてるんですけどね」
「早く女体化するといいわね」
「あっ、いや、僕は女体化したいわけじゃないんですけど」
「あら、女の子もいいものよ。女体化してから強く確信したわ」
「俺もそう思うぜ。女体化する前は女になるなんてーって思ってたけど、いざなってみると女の方がよかったって思うもん」
「そんなもんなんだ」
「素敵な女の子になれるといいわね」

 そういうと奏は自分のオッパイを揉み始めた。

(な、何を始めたんだ!?)
「ねぇ、ヤス君、お願いがあるんだけど」
「は、はい、何でしょうか?」
「ちょっとオッパイを揉んでみてくれないかしら?」
「はいーーー???」

 そういうと奏は泰彦の右腕を掴み、自分の左胸に押し当てた。
 ムニュ。
 お乳を生み出す柔らかな肉の塊が右手の指の間から盛り上がる。

「えっ、ちょ、ちょっと!」
「ほら、揉んでみて」

 言われるままにオッパイを揉む。

「なんかちょっと固くないかしら?」
「確かに、奥にシコリのようなものを感じますね」
「乳癌は胸にシコリのようなのができるって聞いたことあるぜ」
「カズ君は女の子になったばかりでまだ分からないかもしれないけど、これは生理の前兆よ」
「生理?」
「そう、生理。先月の生理のときも胸にシコリができたの。もうそろそろかなと思って触ってみたら案の定」
「そうか、女の子になったら毎月生理が来るんだった。知識としては知ってたけど……」
「カズ君も近いうちに生理が来るはずよ。元男でも妊娠ができるっていうサインなの」
「俺も妊娠……」

 和子は両手を自分のお腹に当てて感慨にふけっていた。
 このあいだまで一緒に遊んでいた男友達が、誰か知らない人と子作りをして妊娠することを想像すると何だか不思議な感じがした。

「初経を迎えたら赤飯を炊いてもらわないとね」

 火照った顔の奏が立ち上がると、それまでお湯の中で無重力状態を満喫していたオッパイが、重力の束縛を受け垂れ下がった。
 しかし、若く張りのいい肌はオッパイの形を保ったまま垂れ過ぎないように上から引っ張り上げる。
 湯船から出て歩くと、水風船のようにたゆんたゆんと上下する。
 奏の後ろ姿はお尻も大きく、全体に丸みを帯びて同じ歳ながらも成熟した女性を思わせる。
 和子は自分の胸を見ていた。

「はぁー、何を食べたらあんなに大きくなるんだろ」
「カズも胸を大っきくしたいの?」
「そりゃ、女の子ステータスは胸の大きさだからね。
 男のステータスはチンコの大きさだったけど、女の子になったらもうないし。
 それに……」
「それに?」
「いや、何でもない」

 泰彦の方を見ていた和子は視線を逸らした。
 和子も女の子になった以上、誰か男の人と結婚するのだろうか?
 相手はどんな男だろう?
 親友である和子を幸せにしてくれる人だといいなと、泰彦は望むのであった。
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