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出会い
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「ちょっと!ここは公爵家の庭園ではないのですよ!!」
ダリの悲鳴にも似た叫びを背中に受けながら私は思案した。
(どこか隠れられそうなところないかしら??)
足をゆるめることなく辺りを見回しながら進むと、大きな古びた石が目に止まった。
「これなにかしら?まぁいいわ!隠れるのにピッタリね!」
何やら文字が刻まれているようだったが、私は気にすることなく石の後ろにまわりしゃがみ込んだ。
(ふふっ ここならダリも簡単には見つけられっこないわ)
ほくそ笑んでいると、不意に背後に気配を感じ、私はバッと振り向いた。
そこには、私より少し背の高い真っ黒なローブを身にまとった子供が立っていた。
「っっ!あなた、だぁれ??全然気づかなかったわ!」
驚きバクバクする心臓を抑えながら、それをおくびにも出さず話しかけた。
「…………」
ローブの子供は言葉を発さず、しかし食い入るように私を見つめた。
「なによ?しゃべれないの??」
だんまりを決め込む子供に私は内心怯えながらも威圧的に言うと、
ふぁさりとローブを揺らし子供が何やら差し出してきた。
(……!?なになに!怖いのだけれど!)
私は恐怖を抑え、手を伸ばした。
ズッシリと重たくひんやりとしたものが手に乗せられ、それがなんなのかよく見ようと私は顔を近づけた。
それは、キラキラと光り輝く石の欠片のようなものだった。
(きれい!!でもお母様に知らない人からものをもらったりしたらいけないって言われてるし…なんか怖いし返そ!)
生暖かい風がサァーっと吹き抜け、私の銀の髪を揺らした。
「悪いけどこれ受け取れないわ!」
私が風で乱れた髪を整えながら、顔を上げた。
「……!!」
しかし、もうそこには誰もおらず、私の手に石の欠片だけが残されていた。
私は恐怖に顔を引き攣らせ、半ベソをかきながら、自分が置き去りにした侍従の名を呼んだ。
「ダリーー」
ダリの悲鳴にも似た叫びを背中に受けながら私は思案した。
(どこか隠れられそうなところないかしら??)
足をゆるめることなく辺りを見回しながら進むと、大きな古びた石が目に止まった。
「これなにかしら?まぁいいわ!隠れるのにピッタリね!」
何やら文字が刻まれているようだったが、私は気にすることなく石の後ろにまわりしゃがみ込んだ。
(ふふっ ここならダリも簡単には見つけられっこないわ)
ほくそ笑んでいると、不意に背後に気配を感じ、私はバッと振り向いた。
そこには、私より少し背の高い真っ黒なローブを身にまとった子供が立っていた。
「っっ!あなた、だぁれ??全然気づかなかったわ!」
驚きバクバクする心臓を抑えながら、それをおくびにも出さず話しかけた。
「…………」
ローブの子供は言葉を発さず、しかし食い入るように私を見つめた。
「なによ?しゃべれないの??」
だんまりを決め込む子供に私は内心怯えながらも威圧的に言うと、
ふぁさりとローブを揺らし子供が何やら差し出してきた。
(……!?なになに!怖いのだけれど!)
私は恐怖を抑え、手を伸ばした。
ズッシリと重たくひんやりとしたものが手に乗せられ、それがなんなのかよく見ようと私は顔を近づけた。
それは、キラキラと光り輝く石の欠片のようなものだった。
(きれい!!でもお母様に知らない人からものをもらったりしたらいけないって言われてるし…なんか怖いし返そ!)
生暖かい風がサァーっと吹き抜け、私の銀の髪を揺らした。
「悪いけどこれ受け取れないわ!」
私が風で乱れた髪を整えながら、顔を上げた。
「……!!」
しかし、もうそこには誰もおらず、私の手に石の欠片だけが残されていた。
私は恐怖に顔を引き攣らせ、半ベソをかきながら、自分が置き去りにした侍従の名を呼んだ。
「ダリーー」
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