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アデルは小さく息を吐き、まっすぐ父を見つめる。
「だから――今度は私の番です」
その言葉に、部屋の空気が静かに変わった。
「モントレー領は、私が立て直します」
アデルの瞳は澄みきっていた。
そこにはもう迷いはなく、伯爵家の後継者としての矜持と誇りが宿っていた。
エドモンはしばらく黙っていた。
机の上の帳簿を見つめたまま、ゆっくりと息を吐く。
「……そうか」
やがて顔を上げ、娘を見た。
その視線には、どこか安堵の色があった。
「アデル」
「はい、お父様」
「私はもう若くない。今回の怪我で、それを嫌というほど思い知らされた」
苦く笑う。
「領地を立て直すには、これから長い時間がかかるだろう」
一度言葉を切り、静かに続けた。
「だから――」
エドモンは背筋を伸ばした。
「モントレー伯爵位を、アデルに譲る」
部屋が静まり返った。
リセラが思わず息をのむ。
エドモンは隣にいるソフィアの肩を抱き寄せ、穏やかに続けた。
「私もソフィアも、できる限りお前を支える。だが、この領地を導くのは、お前だ」
エドモンはゆっくりと言葉を置いた。
「今日から、お前がモントレー女伯爵だ」
その言葉が部屋に静かに落ちる。
アデルはすぐには言葉を返すことができなかった。 ゆっくりと頭を下げる。
「……はい」
声は静かだったが、その瞳には確かな光が宿っていた。
「アデル……私たちもついているわ。共に領地を立て直しましょう」
ソフィアがそっと声をかける。
その瞳には、うっすらと涙がにじんでいた。
娘の決意を聞き、これから決して平坦ではない道を歩むことになると分かっていながらも、彼女は娘を誇らしく思っていた。
その様子を見ていたリセラは、両手で口元を押さえていた。
「お、お嬢様……」
声が震え、言葉の続きが出てこない。
それでも何度も大きく頷いている。
クロードは静かにその光景を見つめていた。
やがて一歩前に進み、穏やかに言う。
「では、手続きを進めましょう」
そして深々と頭を下げた。
「モントレー女伯爵」
***
一方、リゼットはーー。
ドルン男爵邸で拘束されたリゼットは、その日のうちに王都へ専用馬車で護送された。
数日後、彼女は王城近くにある貴族用の牢へ収容された。
そこは一般の牢獄とは違い、石壁は厚いが部屋は広く、粗末とはいえ寝台も机も置かれている。罪人であっても貴族として扱われる場所だった。
しかし、扉の外には常に騎士が立ち、鉄の鍵がかけられている。自由は一切なかった。
その日、部屋の扉が開き、二人の王都騎士団の騎士が入ってきた。
机の向こうに座ると、書記官が羽ペンを構える。
「リゼット・モントレー」
年配の騎士が静かに名を呼んだ。
「いくつか確認したいことがある」
リゼットは椅子に腰掛けたまま、ゆっくりと微笑んだ。
以前のような華やかな衣装はなく、簡素な衣服に着替えさせられている。それでも背筋はまっすぐで、まるでお茶会の席に座っているかのような態度だった。
「構いませんわ」
騎士は書類に目を落とした。
「あなたは男爵邸において、強力な睡眠薬を用い、エドモン伯爵夫妻および使用人たちを昏睡状態に陥らせた疑いがある」
「まあ」
リゼットは小さく首をかしげた。
「何のお話ですの?」
騎士は一瞬だけ眉をひそめる。
「さらに、夫であるルイ・ダンベール氏に対して暴行を加え、重傷を負わせた」
「違いますわ」
リゼットは即座に答えた。
「私は愛する夫に傷を負わせておりません。あくまでもアデルに向けたものです」
「結果として、アデル嬢を庇ったルイ氏が重傷を負った」
「ええ。ですが」
リゼットは穏やかな声で続ける。
「夫を刺そうとしたわけではありませんわ」
騎士は低い声で言った。
「いいか。誰を刺すつもりだったかは問題ではない。結果として人を刺したことに変わりはない」
書記官が困ったように騎士を見る。
騎士はゆっくりと息を吐いた。
「……では、別のことを聞こう」
書類をめくる。
「モーリス伯爵夫妻の事故死についてだ」
リゼットは少しだけ黙った。
そして、ふっと笑う。
「お父様とお母様は事故で亡くなりました」
騎士は彼女を見つめた。
「そうか」
静かな声だった。
だが、その視線には疑いが隠されていない。
しばらく沈黙が流れる。
やがて騎士が口を開いた。
「あなたの夫、ルイ・モントレー氏は、すでに証言と証拠を残している」
その瞬間、リゼットの瞳がわずかに揺れた。
「……ルイが?」
「そうだ」
騎士は淡々と言う。
「彼の証言によれば――」
言葉を続けようとしたとき、リゼットが突然笑い出した。
「ふ、ふふっ……」
最初は小さな笑いだった。
だが、次第に声が大きくなる。
「ふふふっ……あはははははっ!」
書記官が驚いて顔を上げる。
「何がおかしい」
騎士が低く言った。
リゼットは涙が出るほど笑いながら首を振った。
「おかしいのは、あなたたちよ」
ゆっくりと言う。
「ルイが私を裏切るわけがないでしょう」
その瞳は、まっすぐ騎士を見ていた。
「だって、あの人は私を愛しているのよ」
騎士は何も言わなかった。
リゼットはさらに続ける。
「アデルなんて、ただの飾りだったわ」
静かな声だった。
「初夜だって……」
言いかけて、言葉が止まる。
ほんの一瞬、リゼットの瞳が揺れた。
「……あれは……」
彼女はゆっくりと首を振る。
「違うわ……そんなはず、ないもの」
その声は詰まり、上ずっていた。
騎士と書記官は顔を見合わせる。
騎士は小さくため息をついた。
「……今日はここまでにしよう」
椅子から立ち上がる。
扉の前で一度だけ振り返った。
「ふ……ふふっ……」
リゼットはまだ笑っていた。
だがその笑顔は、どこか空虚だった。
騎士は首を傾げ、小さく呟く。
「……話がまったく噛み合わん」
扉が閉まり、鍵の音が響いた。
部屋に静けさが戻る。
リゼットはしばらく黙っていた。
やがてゆっくりと顔を上げる。
そして小さく微笑んだ。
「ねえ、ルイ」
囁くように言う。
「迎えに来るでしょう?愛する妻が待っているのよ」
リゼットの声は、石壁に吸い込まれていった。
「だから――今度は私の番です」
その言葉に、部屋の空気が静かに変わった。
「モントレー領は、私が立て直します」
アデルの瞳は澄みきっていた。
そこにはもう迷いはなく、伯爵家の後継者としての矜持と誇りが宿っていた。
エドモンはしばらく黙っていた。
机の上の帳簿を見つめたまま、ゆっくりと息を吐く。
「……そうか」
やがて顔を上げ、娘を見た。
その視線には、どこか安堵の色があった。
「アデル」
「はい、お父様」
「私はもう若くない。今回の怪我で、それを嫌というほど思い知らされた」
苦く笑う。
「領地を立て直すには、これから長い時間がかかるだろう」
一度言葉を切り、静かに続けた。
「だから――」
エドモンは背筋を伸ばした。
「モントレー伯爵位を、アデルに譲る」
部屋が静まり返った。
リセラが思わず息をのむ。
エドモンは隣にいるソフィアの肩を抱き寄せ、穏やかに続けた。
「私もソフィアも、できる限りお前を支える。だが、この領地を導くのは、お前だ」
エドモンはゆっくりと言葉を置いた。
「今日から、お前がモントレー女伯爵だ」
その言葉が部屋に静かに落ちる。
アデルはすぐには言葉を返すことができなかった。 ゆっくりと頭を下げる。
「……はい」
声は静かだったが、その瞳には確かな光が宿っていた。
「アデル……私たちもついているわ。共に領地を立て直しましょう」
ソフィアがそっと声をかける。
その瞳には、うっすらと涙がにじんでいた。
娘の決意を聞き、これから決して平坦ではない道を歩むことになると分かっていながらも、彼女は娘を誇らしく思っていた。
その様子を見ていたリセラは、両手で口元を押さえていた。
「お、お嬢様……」
声が震え、言葉の続きが出てこない。
それでも何度も大きく頷いている。
クロードは静かにその光景を見つめていた。
やがて一歩前に進み、穏やかに言う。
「では、手続きを進めましょう」
そして深々と頭を下げた。
「モントレー女伯爵」
***
一方、リゼットはーー。
ドルン男爵邸で拘束されたリゼットは、その日のうちに王都へ専用馬車で護送された。
数日後、彼女は王城近くにある貴族用の牢へ収容された。
そこは一般の牢獄とは違い、石壁は厚いが部屋は広く、粗末とはいえ寝台も机も置かれている。罪人であっても貴族として扱われる場所だった。
しかし、扉の外には常に騎士が立ち、鉄の鍵がかけられている。自由は一切なかった。
その日、部屋の扉が開き、二人の王都騎士団の騎士が入ってきた。
机の向こうに座ると、書記官が羽ペンを構える。
「リゼット・モントレー」
年配の騎士が静かに名を呼んだ。
「いくつか確認したいことがある」
リゼットは椅子に腰掛けたまま、ゆっくりと微笑んだ。
以前のような華やかな衣装はなく、簡素な衣服に着替えさせられている。それでも背筋はまっすぐで、まるでお茶会の席に座っているかのような態度だった。
「構いませんわ」
騎士は書類に目を落とした。
「あなたは男爵邸において、強力な睡眠薬を用い、エドモン伯爵夫妻および使用人たちを昏睡状態に陥らせた疑いがある」
「まあ」
リゼットは小さく首をかしげた。
「何のお話ですの?」
騎士は一瞬だけ眉をひそめる。
「さらに、夫であるルイ・ダンベール氏に対して暴行を加え、重傷を負わせた」
「違いますわ」
リゼットは即座に答えた。
「私は愛する夫に傷を負わせておりません。あくまでもアデルに向けたものです」
「結果として、アデル嬢を庇ったルイ氏が重傷を負った」
「ええ。ですが」
リゼットは穏やかな声で続ける。
「夫を刺そうとしたわけではありませんわ」
騎士は低い声で言った。
「いいか。誰を刺すつもりだったかは問題ではない。結果として人を刺したことに変わりはない」
書記官が困ったように騎士を見る。
騎士はゆっくりと息を吐いた。
「……では、別のことを聞こう」
書類をめくる。
「モーリス伯爵夫妻の事故死についてだ」
リゼットは少しだけ黙った。
そして、ふっと笑う。
「お父様とお母様は事故で亡くなりました」
騎士は彼女を見つめた。
「そうか」
静かな声だった。
だが、その視線には疑いが隠されていない。
しばらく沈黙が流れる。
やがて騎士が口を開いた。
「あなたの夫、ルイ・モントレー氏は、すでに証言と証拠を残している」
その瞬間、リゼットの瞳がわずかに揺れた。
「……ルイが?」
「そうだ」
騎士は淡々と言う。
「彼の証言によれば――」
言葉を続けようとしたとき、リゼットが突然笑い出した。
「ふ、ふふっ……」
最初は小さな笑いだった。
だが、次第に声が大きくなる。
「ふふふっ……あはははははっ!」
書記官が驚いて顔を上げる。
「何がおかしい」
騎士が低く言った。
リゼットは涙が出るほど笑いながら首を振った。
「おかしいのは、あなたたちよ」
ゆっくりと言う。
「ルイが私を裏切るわけがないでしょう」
その瞳は、まっすぐ騎士を見ていた。
「だって、あの人は私を愛しているのよ」
騎士は何も言わなかった。
リゼットはさらに続ける。
「アデルなんて、ただの飾りだったわ」
静かな声だった。
「初夜だって……」
言いかけて、言葉が止まる。
ほんの一瞬、リゼットの瞳が揺れた。
「……あれは……」
彼女はゆっくりと首を振る。
「違うわ……そんなはず、ないもの」
その声は詰まり、上ずっていた。
騎士と書記官は顔を見合わせる。
騎士は小さくため息をついた。
「……今日はここまでにしよう」
椅子から立ち上がる。
扉の前で一度だけ振り返った。
「ふ……ふふっ……」
リゼットはまだ笑っていた。
だがその笑顔は、どこか空虚だった。
騎士は首を傾げ、小さく呟く。
「……話がまったく噛み合わん」
扉が閉まり、鍵の音が響いた。
部屋に静けさが戻る。
リゼットはしばらく黙っていた。
やがてゆっくりと顔を上げる。
そして小さく微笑んだ。
「ねえ、ルイ」
囁くように言う。
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