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6.ガールズたちの裏話
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私の後を引き継いで、今度は左側にいる一花が口を開いた。
「それから、私たちは芝居を打ったの。愛美の記憶を取り戻す為のね」
「あはは、私はその罠に見事にはまったってこと?」
「まぁ、そういうことになるかしらね。おかげですべてが分かったわ。二年前の真実も。加賀美満吉の事件のことも。そして、私の本当の復讐相手もね」
私の言葉に、夢乃は口の端を上げて笑う。
「それで? 私をどうしたいの?」
まだまだ余裕そうなその表情に、私は幾ばくかの不安を覚えた。
彼女にはまだ何か手札がある……?
いいえ、きっと大丈夫よ。
だって、伊織も彼ももうこちらのカードだもの。
私は自分の心を叱咤して、夢乃と同じように笑って見せた。
一瞬、夢乃のたじろぐ気配がした。
その隙間を狙って、私は言った。
「まだ気が付かないの、夢乃。私はすべてを思い出したのよ?」
「……!! まさか、愛美ちゃん。でもでも、愛美ちゃんにとってそれはとってもつらいことなんじゃないの?」
「つらいこと? 相思相愛の幼馴染を失ったこと以上につらいことなんてあるのかしら」
「でも!」
「それは夢乃の考えでしょう? 誘拐、拉致、監禁、果ては強姦未遂をされた、なんて普通の女の子なら隠したいことかもしれないわね。でも、私にはそれ以上に悲しいことがあった。記憶喪失なんて本当はしたくなかった。だから、今の私が少しくらい傷付こうがへっちゃらなのよ。ましてや、婦人警官に二年前のことを根掘り葉掘り聞かれるなんてことは些細な出来事よ」
「それから、私たちは芝居を打ったの。愛美の記憶を取り戻す為のね」
「あはは、私はその罠に見事にはまったってこと?」
「まぁ、そういうことになるかしらね。おかげですべてが分かったわ。二年前の真実も。加賀美満吉の事件のことも。そして、私の本当の復讐相手もね」
私の言葉に、夢乃は口の端を上げて笑う。
「それで? 私をどうしたいの?」
まだまだ余裕そうなその表情に、私は幾ばくかの不安を覚えた。
彼女にはまだ何か手札がある……?
いいえ、きっと大丈夫よ。
だって、伊織も彼ももうこちらのカードだもの。
私は自分の心を叱咤して、夢乃と同じように笑って見せた。
一瞬、夢乃のたじろぐ気配がした。
その隙間を狙って、私は言った。
「まだ気が付かないの、夢乃。私はすべてを思い出したのよ?」
「……!! まさか、愛美ちゃん。でもでも、愛美ちゃんにとってそれはとってもつらいことなんじゃないの?」
「つらいこと? 相思相愛の幼馴染を失ったこと以上につらいことなんてあるのかしら」
「でも!」
「それは夢乃の考えでしょう? 誘拐、拉致、監禁、果ては強姦未遂をされた、なんて普通の女の子なら隠したいことかもしれないわね。でも、私にはそれ以上に悲しいことがあった。記憶喪失なんて本当はしたくなかった。だから、今の私が少しくらい傷付こうがへっちゃらなのよ。ましてや、婦人警官に二年前のことを根掘り葉掘り聞かれるなんてことは些細な出来事よ」
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