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Port Town
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倉庫の中は居住空間になっていた。
中央にあるソファにふんぞり返って座るリーンハルトがおり、隣に立っているのはかつてクレオを虐めていたはずの男だった。
彼らの前に乱暴に投げ捨てられると、リーンハルトが口を開いた。
骨格が似ているのか、紡がれる声色は少しだけほんの少しだけだが、クレオと同質のものであった。
否が応でも、彼がクレオの兄なのだと認識する。
そんなリーンハルトが目を釣り上げて俺を睨んでいる。
そしてきつい口調で詰問してくる。
「久しぶりだなぁ、ゴードン。お前が女を大事するってか? はっ、会わねぇ間に随分と変わっちまったもんだなぁ、おい」
……彼はこんな男だっただろうか。
果てなき王国の元第一皇太子は。
俺の戸惑いによる無言をどう受け取ったのか。
リーンハルトは憤りを隠すことなく俺に詰め寄る。
「まさかあいつのこと、死なせたりしちゃいねぇよな?」
リーンハルトは俺の頭を鷲掴みにして、無理矢理目を合わせるために引っ張り上げる。
ミシリと顎骨に痛みが走った。
顔を歪めながら、それでも俺は奴の瞳を見返した。
クレオとよく似た榛色をした瞳が切実に問いかけてくる。
クレオを死なせてはいないかどうか、見捨てていないかどうか、あの夜の約束を覚えているかどうか。
やはりリーンハルトはどこまでもリーンハルトだった。
クレオのことになると周りが見えなくなるらしい。
そして不器用にもそれを上手く表現できないらしい。
そういうところは相変わらずではあるのだが。
「国を出れば最後、何も詮索しないという話ではなかったか?」
俺の質問返しに不快そうに眉根を寄せた。
実質、俺が動揺していないことから、クレオは元気にやっていることが分かるだろう。
ちっとリーンハルトが綺麗な顔を歪めて舌打ちをした。
クレオとどこか似た顔で獰猛な仕草をされると違和感が拭えない。
その時、突然。
まじまじとリーンハルトを観察していた俺の後頭部に衝撃が走った。
そして、痛みを痛みだと認識する一歩手前で俺の意識は遠のいていった。
くらり、と霞む視界の向こう側でスキンヘッドの男がリーンハルトに殴られているのが見えた。
大方、勝手に暴走でもしたのだろう。
部下の統率はしっかりやれて然るべきなんじゃあないのかよ。
第一皇太子さん、よ。
くるくると意識が海の底に沈んでいく感覚に抗えず、気がつけば俺はリーンハルトとの記憶を想起していた。
中央にあるソファにふんぞり返って座るリーンハルトがおり、隣に立っているのはかつてクレオを虐めていたはずの男だった。
彼らの前に乱暴に投げ捨てられると、リーンハルトが口を開いた。
骨格が似ているのか、紡がれる声色は少しだけほんの少しだけだが、クレオと同質のものであった。
否が応でも、彼がクレオの兄なのだと認識する。
そんなリーンハルトが目を釣り上げて俺を睨んでいる。
そしてきつい口調で詰問してくる。
「久しぶりだなぁ、ゴードン。お前が女を大事するってか? はっ、会わねぇ間に随分と変わっちまったもんだなぁ、おい」
……彼はこんな男だっただろうか。
果てなき王国の元第一皇太子は。
俺の戸惑いによる無言をどう受け取ったのか。
リーンハルトは憤りを隠すことなく俺に詰め寄る。
「まさかあいつのこと、死なせたりしちゃいねぇよな?」
リーンハルトは俺の頭を鷲掴みにして、無理矢理目を合わせるために引っ張り上げる。
ミシリと顎骨に痛みが走った。
顔を歪めながら、それでも俺は奴の瞳を見返した。
クレオとよく似た榛色をした瞳が切実に問いかけてくる。
クレオを死なせてはいないかどうか、見捨てていないかどうか、あの夜の約束を覚えているかどうか。
やはりリーンハルトはどこまでもリーンハルトだった。
クレオのことになると周りが見えなくなるらしい。
そして不器用にもそれを上手く表現できないらしい。
そういうところは相変わらずではあるのだが。
「国を出れば最後、何も詮索しないという話ではなかったか?」
俺の質問返しに不快そうに眉根を寄せた。
実質、俺が動揺していないことから、クレオは元気にやっていることが分かるだろう。
ちっとリーンハルトが綺麗な顔を歪めて舌打ちをした。
クレオとどこか似た顔で獰猛な仕草をされると違和感が拭えない。
その時、突然。
まじまじとリーンハルトを観察していた俺の後頭部に衝撃が走った。
そして、痛みを痛みだと認識する一歩手前で俺の意識は遠のいていった。
くらり、と霞む視界の向こう側でスキンヘッドの男がリーンハルトに殴られているのが見えた。
大方、勝手に暴走でもしたのだろう。
部下の統率はしっかりやれて然るべきなんじゃあないのかよ。
第一皇太子さん、よ。
くるくると意識が海の底に沈んでいく感覚に抗えず、気がつけば俺はリーンハルトとの記憶を想起していた。
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