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去った後、思ったんだ。
君の人生を捻じ曲げる必要などあっただろうかって。

こんな僕に振り回されて、君はきっと恨んでいるのだろう。
でも、それで良いんだ。

恨んで怒って、悲しんで。
そのまま、ずっと、僕のことを忘れないでいて。

君の中で真っ白になってしまうより、悲しい記憶として残っている方が何十倍も嬉しいのは、どうしてだろう。
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