Excessive tears(28編の詩)

ギムニウム攪拌

フラスコは安眠水銀
ビーカーは非覚醒ガス

そしてシャーレにギム片を
ノットラフでぽとぽとぽと

そこまでしてもなお
そこなしぬまでした

何と抜け切り難き
うすめく花影でしょう

これは真性の樹ですか
白黒映画のお国ですか

いえきっとグラデーション
そろそろちらほら光る色々

よっ、てんてんてんつく
てんつくつく

サナギのうちなので
手も足も出せませんが

約束いたしました通り
良い子もどきちゃんです

あれからはずっと愚直
踏み外せない綱渡り

ハイホーあられもなく
偽物根性の振り絞り

星屑なんか軽くなれます
空飛び猫にもなれますね

私はどこかに書いた通り
全に一なる想念ですもの

はっ、てんてんてんつく
てんつくつく

良い子良い子されたので
卵子は王子に化けました

このギムニウムの攪拌
暗室迷路に飽きましたらば

貴殿のほほえみ巻き込んで
天の川でも見にゆきましょう

それ、てんてんてんつく
てんつくつく