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第42話 五輪後の喧騒
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まだ閉会式を残してはいるが、俺にとっての五輪は終わった。
表彰式が終わった後で、明石さんに改めて感謝の言葉を伝えられ、今後の事を尋ねられたが俺自身何も決めては居ないので、その通りに伝えた。
「少なくとも、強化選手として一定期間を拘束されるような合宿などには参加したく無いので、それが条件でないと参加できないような競技大会は全部パスでお願いします!」と言ったら、少し残念そうだったけど、「また協力をお願いすることがあるかも知れないけど、その時はよろしく頼むね」と言われて、「解りました。明石さんが窓口であれば検討させて頂きます」と返事をして、閉会式に参加しなくてはならない明石さん達は先に東京に戻っていった。
俺は両親や綾子先生達と、今日の午後はOFFになっているGBN12のメンバーを連れて、「折角札幌に来たんだから、ラーメン食べに行こうぜ!」と言ってみんなで、味噌ラーメンを食べに行った。
「やっぱり、味噌ラーメンはバターとコーンのトッピングが最高だよね!」とみんなで言い合いながら堪能していると、店内のテレビで今日のスカイツリーのテロ事件が報道されて居た。
謎の全身タイツのコスプレをした「五輪ジャー」を名乗る5人組が、テロリストに占拠されて居た筈のスカイツリー内に侵入して、どうやったのか全然解らないままに、テロリスト達を何処かに消したと言う、言葉で説明されても全く意味不明な現象を引き起こした後に、「平和は守られた、アデュー」と香ばしいポーズを決めて消えていったと、訳のわからないニュースだったが、ここまでやっちゃうと謎すぎてこの話を聞いた人の内半分以上は冗談としか思わないだろうね?
斗真さんにはまだ連絡取ってないけど、後で連絡をしておこう。
でも日本は平和ボケしてると言うか、これだけの事件が起こったにも関わらず、そのテロ事件よりも俺の世界記録でのマラソン金メダルの方がよっぽど、大きく報道されていた。
でも、テロ事件の「五輪ジャー」の香ばしい決めポーズ姿がテレビに映し出された時に、顔なんか解らないのに香奈が顔を真赤にして俯いていた。
魔王のくせにメンタル弱いな!
俺達は人数が多いので、自己負担でバスをチャーターして新千歳空港に向かい、そこから羽田に戻ると空港にはまた沢山の報道陣も居たが、流石に今日大きなテロ事件が起こったので、警官の姿も凄く目立ったよ。
取り敢えず今日一日は東京に泊まり、明日一日はテレビ出演等で忙しくなるが、明後日からは翌々週に控えたモトクロスの世界大会に向けて準備を始めなくちゃね。
◇◆◇◆
東京に着くと俺は両親と綾子先生とともにグランドハイアットのカフェで寛いでいた。
GBN12のみんなは、それぞれ休みを楽しむらしい。
斗真さんから連絡が入った。
「翔君、今は大丈夫かな?」
「あ、ハイ大丈夫です」
「今から少し会って話せるかな? 予定では私と合流後にワシントンD.Cのカーネル大将の所に行って、今日のテロ事件の事を聞かせて欲しいんだけど大丈夫かな?」
俺は両親に「この後用事が入ったから」と伝えると、両親は「俺達はもうこのまま名古屋へ帰るから、用事が済んだら戻ってこいよ」と言ってそこで別れた。
綾子先生に「斗真さんと打ち合わせがあるから、ちょっと行ってくるけど綾子はどうするの?」と聞いたら、「私はお買い物でもしてきますね」と言ったので、斗真さんの所へ転移で移動した。
斗真さんと合流すると、斗真さんがカーネル大将に連絡を取り、ワシントンD.Cは夜中なので、自宅にいることを確認した後で一緒にカーネル大将の自宅に転移をした。
マリーさんとリンダさんとも居て、オリンピックの活躍を大げさに喜んでくれて、再びマリーさんの魔境の様な胸の谷間に顔を埋められ幸せを感じた後で、話を始めた。
斗真さんから切り出してきたが「翔君、あのおかしな戦隊物の様な格好はもう少し格好良く出来ないのかい?」
「斗真さん酷いです、あれでも一所懸命考えたのに……」
「いや、恐らく翔君であろう赤と黒と緑の子はまだいいんだけど、黄色と青色の子達はちょっと映像的に強烈過ぎてね」
「斗真さん、人を見た目で差別したら駄目なんですよ!」
「あぁ解った、見た目の問題は取り敢えず置いておこう、でも私の方で特撮系のドラマとか作ってる会社に一度デザイン頼んでもいいかな? 勿論、正体はばれないようにするから……」
「何で、そこまで気にするんですか? もしかして斗真さんも戦隊に入りたいとかなんですか?」
「決してそう言うわけじゃないんだが、現実世界に現れた戦隊ヒーローはやっぱり子供たちの憧れ的なカッコよさを持ってて欲しいかな? と言う希望だよ」
「ギャグっぽくていいと思ったのになぁ」
するとカーネル大将が一度咳払いをして会話に入ってきた。
「翔君が急にあんな恥ずかしい格好をして人前に現れたのは、何か考えが合ってのことなのかい?」と聞かれ、
「カーネル大将まで恥ずかしい格好って断言しましたね…… まぁ確かに格好良くはないですけど」
そしてその前日の教皇様との会話の中で、この先魔物が現代社会に出現する危険性が起こっている事実がある事を認識してもらい、それを普通に討伐すると教皇様の手により俺が神様に祭り上げられてしまう危険性があるので、先手を打ったんだと納得してもらった。
カーネル大将は「別に翔君が神様扱いされるならそれで良くないかね?」と言ったが、「それは全く同意出来ません」と全力否定をしたぜ。
「テロリスト達は、どう扱いますか? 今はアフリカの俺が取得した土地に、隔離していますが背後関係の調査とかはおまかせして良いんですか? このままだとうちのビアンカにみんな死ぬまで搾り取られて、ハイエナの餌にされそうですし……」
「なんだね、その恐ろしそうな処罰は?」
戦隊のメンバーの説明をして今後魔物や超常現象の解決に関しては、あのメンバーと、美緒、綾子先生を含めた7人で取り組むことを伝えた。
すると、その話に凄い食いつきを見せた人が一人、リンダさんだ。
「Ohそんな面白そうな事、私もメンバーに入れてほしいNE」
まぁ秘密を知っている以上協力者が増えることに、俺は依存はないけどね。
結局、カーネル大将も常に俺の側にリンダさんを常駐させる方が国益が大きいと判断して、リンダさんに俺の秘書官としての極秘任務を発令する事にした。
斗真さん経由で俺の日本の拠点がある一帯の土地を取得して貰い、美緒の会社の所有物とした上で、敷地内の別荘物件をリンダさんが常駐する場所に決めた。
マリーさんが「リンダ、翔君をうちの息子にしたいんだから私程じゃないにしても、貴女も立派なオッパイ持ってるんだから、しっかりと捕まえなさいよ」と俺の目の前で堂々と宣言して、ちょっと焦ったぜ。
リンダさんも「任せておいて!」とその気満々のようだが、カーネル大将だけは天を仰いで「ジーザス……」と呟いていた。
そして、斗真さんと共に日本に戻って、テロリストをJCIAに引き渡す事にした俺は、斗真さんにJCIAのメンバーを率いて待機して貰って、スカイツリーの物品倉庫内に丸腰にしたテロリスト達を香奈を除く4人で移送した。
既にテロリストの人数が2人減っていた事に、俺は恐怖したぜ……
でもマー達は結構全身タイツ気にいってるようだ。
既にアイテムボックスからの早着替えもマスターしていた。
能力を殆ど失っていても、勇者パーティだっただけの事はあるな。
ゴシップネタが好きなお昼の情報番組を見ていたら、「五輪ジャー」のブルーに有閑マダムを中心としたファンクラブが出来そうだと言っていた。
確かにでかいしなぁ……
夕方は、アンナと香織と綾子先生の4人で食事に出かけた。
五輪終了で応援イベント自体は一段落だけど、人気絶頂のアイドルグループのメインメンバーとして今後も忙しくなりそうだと少し憂鬱そうだった。
「それ以上にやり甲斐はあるんだけどね!」と2人共笑顔だったから、まぁ大丈夫だろうね。
普通のアイドルだと男女交際禁止とか色々あるけどGBN12自体が俺と日本代表の応援のコンセプトから生まれてるから、不純な交際で無い限りは俺と一緒に行動することに関しては、問題にならない事だけはいいけどね。
でも既にCMなんかは一杯オンエアされてるけど、美少女たちが応援してくれる! って言うコンセプトは想像以上に需要が多く、画面の中で色んな人や物を応援し続けてる彼女達は凄い印象的だよね。
綾子先生も、俺達が卒業したら、教員を退職して俺のマネージメント会社のマネージャーとしてアンナ達のスケジュール管理と、忙しくて学校に行けない場合でも、家庭教師を兼ねて面倒を見てくれる事を、正式に本人に伝えたので、私生活面での不安は減ったようだけど、「ねぇ先生?もしかして先生も翔君の争奪戦に参加なのかな?」とアンナに聞かれると「勿論参加させて頂きますわ、まだまだ若いあなた達に負けないわよ!」と堂々と参加表明をした。
なんか綾子先生も随分逞しくなってきたよね。
◇◆◇◆
俺達はみんな睡眠不足なのもあったから、今日は早目に睡眠を取る事にして各自宿泊先へと戻った。
俺は選手村に一度戻ると、顔を合わせた選手達に挨拶を交わした後自室で荷物を纏めて、選手村を退去して一度拠点へと転移した。
温泉にのんびりと入り、リビングでテレビを見ていると、相変わらずと言うか今日のマラソンでの俺の独走を何処の局も何度も放送していた。
明日は、テレビ局の出演だけでも4つの局に行かなけりゃならない。
どこも、金メダル10個とも首にかけた映像を欲しがるから、それだけがちょっと面倒だよな。
今泉さんから連絡があって、俺の活躍によってスポンサー契約を結んでいたメーカーが、どこも多額の報酬をボーナスとして出すことを決定したそうだ。
特にタオルとシューズを契約している有名スポーツメーカーからは、追加報酬だけで30億が提示されてるらしい。
その代わり、今後新たなスポーツに取り組む場合にも優先的な契約をお願いされたけど、受けていいかとの確認だった。
この間テレビでテニスとゴルフやってみたいって、言っちゃったしね。
それは本当に取り組んでみようかな?
拠点で寛いでいると美緒がやって来たので、一緒にテレビで五輪の閉会式を見た。
色々な感動的な演出を用意してあったけど、こんな大きなイベントを夜中の23時にライブで放送してるのだけは残念だな。
未来を作る小学生たちが、リアルタイムで感動を味わえるようにして欲しいな。
当然翌日は民放連合が特別番組を編集していて、朝からオリンピック一色の特番を用意しているが、何処の局も俺が出演する時間帯に、メイン企画を集中して組んでいる。
明日は、一日愛想振り撒くぜ!
美緒にカーネル大将の娘が俺達のグループに参加する事になると伝えると、「また増やしちゃったの? ちゃんと均等に全員子供作ってくれるんでしょうね?」と言われた。
中学生に恐ろしいこと言うなよ。
表彰式が終わった後で、明石さんに改めて感謝の言葉を伝えられ、今後の事を尋ねられたが俺自身何も決めては居ないので、その通りに伝えた。
「少なくとも、強化選手として一定期間を拘束されるような合宿などには参加したく無いので、それが条件でないと参加できないような競技大会は全部パスでお願いします!」と言ったら、少し残念そうだったけど、「また協力をお願いすることがあるかも知れないけど、その時はよろしく頼むね」と言われて、「解りました。明石さんが窓口であれば検討させて頂きます」と返事をして、閉会式に参加しなくてはならない明石さん達は先に東京に戻っていった。
俺は両親や綾子先生達と、今日の午後はOFFになっているGBN12のメンバーを連れて、「折角札幌に来たんだから、ラーメン食べに行こうぜ!」と言ってみんなで、味噌ラーメンを食べに行った。
「やっぱり、味噌ラーメンはバターとコーンのトッピングが最高だよね!」とみんなで言い合いながら堪能していると、店内のテレビで今日のスカイツリーのテロ事件が報道されて居た。
謎の全身タイツのコスプレをした「五輪ジャー」を名乗る5人組が、テロリストに占拠されて居た筈のスカイツリー内に侵入して、どうやったのか全然解らないままに、テロリスト達を何処かに消したと言う、言葉で説明されても全く意味不明な現象を引き起こした後に、「平和は守られた、アデュー」と香ばしいポーズを決めて消えていったと、訳のわからないニュースだったが、ここまでやっちゃうと謎すぎてこの話を聞いた人の内半分以上は冗談としか思わないだろうね?
斗真さんにはまだ連絡取ってないけど、後で連絡をしておこう。
でも日本は平和ボケしてると言うか、これだけの事件が起こったにも関わらず、そのテロ事件よりも俺の世界記録でのマラソン金メダルの方がよっぽど、大きく報道されていた。
でも、テロ事件の「五輪ジャー」の香ばしい決めポーズ姿がテレビに映し出された時に、顔なんか解らないのに香奈が顔を真赤にして俯いていた。
魔王のくせにメンタル弱いな!
俺達は人数が多いので、自己負担でバスをチャーターして新千歳空港に向かい、そこから羽田に戻ると空港にはまた沢山の報道陣も居たが、流石に今日大きなテロ事件が起こったので、警官の姿も凄く目立ったよ。
取り敢えず今日一日は東京に泊まり、明日一日はテレビ出演等で忙しくなるが、明後日からは翌々週に控えたモトクロスの世界大会に向けて準備を始めなくちゃね。
◇◆◇◆
東京に着くと俺は両親と綾子先生とともにグランドハイアットのカフェで寛いでいた。
GBN12のみんなは、それぞれ休みを楽しむらしい。
斗真さんから連絡が入った。
「翔君、今は大丈夫かな?」
「あ、ハイ大丈夫です」
「今から少し会って話せるかな? 予定では私と合流後にワシントンD.Cのカーネル大将の所に行って、今日のテロ事件の事を聞かせて欲しいんだけど大丈夫かな?」
俺は両親に「この後用事が入ったから」と伝えると、両親は「俺達はもうこのまま名古屋へ帰るから、用事が済んだら戻ってこいよ」と言ってそこで別れた。
綾子先生に「斗真さんと打ち合わせがあるから、ちょっと行ってくるけど綾子はどうするの?」と聞いたら、「私はお買い物でもしてきますね」と言ったので、斗真さんの所へ転移で移動した。
斗真さんと合流すると、斗真さんがカーネル大将に連絡を取り、ワシントンD.Cは夜中なので、自宅にいることを確認した後で一緒にカーネル大将の自宅に転移をした。
マリーさんとリンダさんとも居て、オリンピックの活躍を大げさに喜んでくれて、再びマリーさんの魔境の様な胸の谷間に顔を埋められ幸せを感じた後で、話を始めた。
斗真さんから切り出してきたが「翔君、あのおかしな戦隊物の様な格好はもう少し格好良く出来ないのかい?」
「斗真さん酷いです、あれでも一所懸命考えたのに……」
「いや、恐らく翔君であろう赤と黒と緑の子はまだいいんだけど、黄色と青色の子達はちょっと映像的に強烈過ぎてね」
「斗真さん、人を見た目で差別したら駄目なんですよ!」
「あぁ解った、見た目の問題は取り敢えず置いておこう、でも私の方で特撮系のドラマとか作ってる会社に一度デザイン頼んでもいいかな? 勿論、正体はばれないようにするから……」
「何で、そこまで気にするんですか? もしかして斗真さんも戦隊に入りたいとかなんですか?」
「決してそう言うわけじゃないんだが、現実世界に現れた戦隊ヒーローはやっぱり子供たちの憧れ的なカッコよさを持ってて欲しいかな? と言う希望だよ」
「ギャグっぽくていいと思ったのになぁ」
するとカーネル大将が一度咳払いをして会話に入ってきた。
「翔君が急にあんな恥ずかしい格好をして人前に現れたのは、何か考えが合ってのことなのかい?」と聞かれ、
「カーネル大将まで恥ずかしい格好って断言しましたね…… まぁ確かに格好良くはないですけど」
そしてその前日の教皇様との会話の中で、この先魔物が現代社会に出現する危険性が起こっている事実がある事を認識してもらい、それを普通に討伐すると教皇様の手により俺が神様に祭り上げられてしまう危険性があるので、先手を打ったんだと納得してもらった。
カーネル大将は「別に翔君が神様扱いされるならそれで良くないかね?」と言ったが、「それは全く同意出来ません」と全力否定をしたぜ。
「テロリスト達は、どう扱いますか? 今はアフリカの俺が取得した土地に、隔離していますが背後関係の調査とかはおまかせして良いんですか? このままだとうちのビアンカにみんな死ぬまで搾り取られて、ハイエナの餌にされそうですし……」
「なんだね、その恐ろしそうな処罰は?」
戦隊のメンバーの説明をして今後魔物や超常現象の解決に関しては、あのメンバーと、美緒、綾子先生を含めた7人で取り組むことを伝えた。
すると、その話に凄い食いつきを見せた人が一人、リンダさんだ。
「Ohそんな面白そうな事、私もメンバーに入れてほしいNE」
まぁ秘密を知っている以上協力者が増えることに、俺は依存はないけどね。
結局、カーネル大将も常に俺の側にリンダさんを常駐させる方が国益が大きいと判断して、リンダさんに俺の秘書官としての極秘任務を発令する事にした。
斗真さん経由で俺の日本の拠点がある一帯の土地を取得して貰い、美緒の会社の所有物とした上で、敷地内の別荘物件をリンダさんが常駐する場所に決めた。
マリーさんが「リンダ、翔君をうちの息子にしたいんだから私程じゃないにしても、貴女も立派なオッパイ持ってるんだから、しっかりと捕まえなさいよ」と俺の目の前で堂々と宣言して、ちょっと焦ったぜ。
リンダさんも「任せておいて!」とその気満々のようだが、カーネル大将だけは天を仰いで「ジーザス……」と呟いていた。
そして、斗真さんと共に日本に戻って、テロリストをJCIAに引き渡す事にした俺は、斗真さんにJCIAのメンバーを率いて待機して貰って、スカイツリーの物品倉庫内に丸腰にしたテロリスト達を香奈を除く4人で移送した。
既にテロリストの人数が2人減っていた事に、俺は恐怖したぜ……
でもマー達は結構全身タイツ気にいってるようだ。
既にアイテムボックスからの早着替えもマスターしていた。
能力を殆ど失っていても、勇者パーティだっただけの事はあるな。
ゴシップネタが好きなお昼の情報番組を見ていたら、「五輪ジャー」のブルーに有閑マダムを中心としたファンクラブが出来そうだと言っていた。
確かにでかいしなぁ……
夕方は、アンナと香織と綾子先生の4人で食事に出かけた。
五輪終了で応援イベント自体は一段落だけど、人気絶頂のアイドルグループのメインメンバーとして今後も忙しくなりそうだと少し憂鬱そうだった。
「それ以上にやり甲斐はあるんだけどね!」と2人共笑顔だったから、まぁ大丈夫だろうね。
普通のアイドルだと男女交際禁止とか色々あるけどGBN12自体が俺と日本代表の応援のコンセプトから生まれてるから、不純な交際で無い限りは俺と一緒に行動することに関しては、問題にならない事だけはいいけどね。
でも既にCMなんかは一杯オンエアされてるけど、美少女たちが応援してくれる! って言うコンセプトは想像以上に需要が多く、画面の中で色んな人や物を応援し続けてる彼女達は凄い印象的だよね。
綾子先生も、俺達が卒業したら、教員を退職して俺のマネージメント会社のマネージャーとしてアンナ達のスケジュール管理と、忙しくて学校に行けない場合でも、家庭教師を兼ねて面倒を見てくれる事を、正式に本人に伝えたので、私生活面での不安は減ったようだけど、「ねぇ先生?もしかして先生も翔君の争奪戦に参加なのかな?」とアンナに聞かれると「勿論参加させて頂きますわ、まだまだ若いあなた達に負けないわよ!」と堂々と参加表明をした。
なんか綾子先生も随分逞しくなってきたよね。
◇◆◇◆
俺達はみんな睡眠不足なのもあったから、今日は早目に睡眠を取る事にして各自宿泊先へと戻った。
俺は選手村に一度戻ると、顔を合わせた選手達に挨拶を交わした後自室で荷物を纏めて、選手村を退去して一度拠点へと転移した。
温泉にのんびりと入り、リビングでテレビを見ていると、相変わらずと言うか今日のマラソンでの俺の独走を何処の局も何度も放送していた。
明日は、テレビ局の出演だけでも4つの局に行かなけりゃならない。
どこも、金メダル10個とも首にかけた映像を欲しがるから、それだけがちょっと面倒だよな。
今泉さんから連絡があって、俺の活躍によってスポンサー契約を結んでいたメーカーが、どこも多額の報酬をボーナスとして出すことを決定したそうだ。
特にタオルとシューズを契約している有名スポーツメーカーからは、追加報酬だけで30億が提示されてるらしい。
その代わり、今後新たなスポーツに取り組む場合にも優先的な契約をお願いされたけど、受けていいかとの確認だった。
この間テレビでテニスとゴルフやってみたいって、言っちゃったしね。
それは本当に取り組んでみようかな?
拠点で寛いでいると美緒がやって来たので、一緒にテレビで五輪の閉会式を見た。
色々な感動的な演出を用意してあったけど、こんな大きなイベントを夜中の23時にライブで放送してるのだけは残念だな。
未来を作る小学生たちが、リアルタイムで感動を味わえるようにして欲しいな。
当然翌日は民放連合が特別番組を編集していて、朝からオリンピック一色の特番を用意しているが、何処の局も俺が出演する時間帯に、メイン企画を集中して組んでいる。
明日は、一日愛想振り撒くぜ!
美緒にカーネル大将の娘が俺達のグループに参加する事になると伝えると、「また増やしちゃったの? ちゃんと均等に全員子供作ってくれるんでしょうね?」と言われた。
中学生に恐ろしいこと言うなよ。
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