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第97話 魔国へ⑫
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古龍たちがフジの方角へ向け飛び立った後ろをシルバが駆ける。
5分も掛からないうちに、目的地に着いたのか、古龍たちが旋回を始めた。
私はシルバに乗ったまま、黒雷の横につけてオダ将軍に話しかけた。
「一体何が起こるんですか?」
「見ておれ、来るぞ」
その言葉で、解らないまま相手をしても危険だよね? と思ったので、シルバに上空へ駆け上がる様に伝えた。
「シルバ、飛竜たちの上空で待機して」
「解ったよアスカ」
そう言いながら上空に位置どったシルバは、スピードを落として空を歩くようにしている。
「立ち止まれないと不便でしょ? スパロー出そうか?」
「うーん、今日はなんだか僕のままの方が良い気がするから、大丈夫」
「ふーんそうなんだ。解ったよシルバに任せるね!」
「任せて!」
上空から、眺めていると動きがあった。
フジの中腹から、黒装束の忍者軍団の様な連中が、大きな鷹の様な鳥に乗って一斉に舞い上がって来た。
そこに向けて、オダ将軍が黒雷から強力なブレスを吐きかけた。
結構な威力だ。
忍者軍団を巻き込んで山肌に直撃したブレスは、大きな穴をけている。
いきなりこれって、酷いね。
宣戦布告とか無いんだ……
そう思ったが、他の飛竜部隊が動く。
「えっ? なに」
と思ったが、ブレスが直撃して消え去ったと思った忍者軍団が真下から、一気に急上昇してきている。
「訳わからないけど、どんな展開なのか解る? シルバ」
「あれは、幻術系統だねアスカ。全然、探知に引っかかる気配は消えて無いと言うか、最初から見えてた場所には気配が無かったんだよね」
「へー、どんな魔術なんだろ?」
そう思ってたら一際大きな鷲に乗った一人だけ赤い忍者服を纏った人物が、オダ将軍の前に出てきて叫んだ。
「カナ。われらの邪魔をするでない。500年ぶりに現れた新たな血を我が一族に取り組む必要があるので、客人として丁寧に招待をしただけの事だ。そのトカゲどもを連れてさっさと帰るがよい」
「マナ。ふざけるな。その方々は我が幕府の大切な客人だ。魔の者どもに渡すわけにはいかん」
「それは本人達に決めて頂けばよい事だ。我がクノイチ一族が新たな血を取り込み旧態依然とした幕府を倒しこの大陸に新しい時代を作り上げる」
そんなやり取りを見ながら、シルバにフリオニール様達の居場所を感知して貰うと、クノイチと名乗る集団が飛び出して来たフジの中腹に気配があると解った。
話を聞いてる限りだと、すぐに殺されるような事は無さそうだし、クノイチって言うからには女性だけなんだろうね? 子種が欲しいって言う事ならフリオニール様の得意分野じゃん。
カトリーヌさんはどうなんだろ? 女性とそう言う事したりするのかな?
と、私も結構そんなネタには興味津々だったりする。
でも…… オダ将軍この状況どう収めるのかな?
てか、普通にカナとかマナとかお互い呼び捨てで呼んでるし、実は仲良いとか?
まぁいいや、取り敢えずどうするにしても、攫われた状態でそのまま放置しとくと、キャサリンさんが怖いから、一度戻って来て貰おう。
「シルバ。あの洞窟に向かって」
「オッケーアスカ」
私はまだ言い争ってる、将軍たちは放置してクノイチの拠点であろう洞窟へシルバと向かった。
流石にシルバの巨体で洞窟へ突撃して行くと、周りの連中が気付かないわけでもなく、一斉に近寄って来たから。
雷魔法と水魔法の合成魔術である、雷雨を発動しシルバの周りに近づいてきた、クノイチ軍団も、それに反応した飛竜部隊も仲良く痺れさせて、落としてあげたよ。
怪我してたら後で治療してあげるからね?
洞窟に入って行くと、中は結構現代風って言うか、普通にオフィスの様な作りの明るい空間だった。
採光窓が多めにとってあるし、光魔法による照明器具も揃っていて、びっくりする程清潔で明るい空間だ。
フェンリルで進入した私を見て、中にいる人たちが集まって来た。
ここに居るのもすべて女性で、制服なのか、前世の日本の女子高校生のブレザータイプの様な揃いの服を着ている。
ただ、年齢層は結構幅広く10代くらいから50代くらいの方までいるので、ビジュアル的に厳しい方はいたのだけど、突っ込まないよ?
私は空気が読める子だからね!
あの忍者服は戦闘専用って言う事だろうね。
「あの? フリオニール様達は何処ですか? そちらが攻撃してこなければ、私も何もしませんよ」
そう伝えた。
シルバの姿にビビっているのか、無言で奥にある扉を指さしていたので、シルバに乗ったまま扉の前まで行くと、シルバの背から降りて扉を開けた。
そこでは、フリオニール様達が三人揃ってご飯を食べていた。
一緒のテーブルについているのは、女性三人でみんな露出多めの歌舞伎町に居そうな感じのドレス姿だった。
「えーと…… この状況は何なんですか? ちゃんと説明してくれないと少し怒りますよ?」
「あら、アスカちゃん早かったわね。このお姉さんたちがこの国の正式な皇族らしいわよ。将軍家に内密でお話があると言われてね、ちょっと迷ったんだけど乱暴な事をされたわけじゃ無いし、フリルちゃんの経験にも良いかと思って、ご招待を受けたの。駄目だったかしら?」
「そうなんだ。でもなんで私抜きで、三人だけなんですか?」
「あら? アスカちゃん居なかったそうじゃ無いの? どこか行ってたの?」
「あ…… そうだった、私スパリゾートで寝てたから」
「それじゃぁしょうがないわね。将軍家だけの話を聞くよりも色々な人の話を聞きたいじゃない?」
「確かにそうですけど、色々おかしくないですか? ここには女性しかいないとか」
カトリーヌさんと話していると、向かい側に座っていた女性の中で真ん中の人が声を掛けて来た。
「その方が、ガイアス大陸の一国の女王であるアスカか? 中々可愛いではないか」
可愛いと言われると、少し嬉しくなった。
「スパリゾート共和国のアスカ=スパリゾートと申します。お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「わらわたちには名など必要は無いのでな。この世界の神であるがゆえに。それぞれに天、地、海を司どる存在である」
やっばいな…… 濃いいの出て来ちゃったよ。
どう対処したらいいの?
5分も掛からないうちに、目的地に着いたのか、古龍たちが旋回を始めた。
私はシルバに乗ったまま、黒雷の横につけてオダ将軍に話しかけた。
「一体何が起こるんですか?」
「見ておれ、来るぞ」
その言葉で、解らないまま相手をしても危険だよね? と思ったので、シルバに上空へ駆け上がる様に伝えた。
「シルバ、飛竜たちの上空で待機して」
「解ったよアスカ」
そう言いながら上空に位置どったシルバは、スピードを落として空を歩くようにしている。
「立ち止まれないと不便でしょ? スパロー出そうか?」
「うーん、今日はなんだか僕のままの方が良い気がするから、大丈夫」
「ふーんそうなんだ。解ったよシルバに任せるね!」
「任せて!」
上空から、眺めていると動きがあった。
フジの中腹から、黒装束の忍者軍団の様な連中が、大きな鷹の様な鳥に乗って一斉に舞い上がって来た。
そこに向けて、オダ将軍が黒雷から強力なブレスを吐きかけた。
結構な威力だ。
忍者軍団を巻き込んで山肌に直撃したブレスは、大きな穴をけている。
いきなりこれって、酷いね。
宣戦布告とか無いんだ……
そう思ったが、他の飛竜部隊が動く。
「えっ? なに」
と思ったが、ブレスが直撃して消え去ったと思った忍者軍団が真下から、一気に急上昇してきている。
「訳わからないけど、どんな展開なのか解る? シルバ」
「あれは、幻術系統だねアスカ。全然、探知に引っかかる気配は消えて無いと言うか、最初から見えてた場所には気配が無かったんだよね」
「へー、どんな魔術なんだろ?」
そう思ってたら一際大きな鷲に乗った一人だけ赤い忍者服を纏った人物が、オダ将軍の前に出てきて叫んだ。
「カナ。われらの邪魔をするでない。500年ぶりに現れた新たな血を我が一族に取り組む必要があるので、客人として丁寧に招待をしただけの事だ。そのトカゲどもを連れてさっさと帰るがよい」
「マナ。ふざけるな。その方々は我が幕府の大切な客人だ。魔の者どもに渡すわけにはいかん」
「それは本人達に決めて頂けばよい事だ。我がクノイチ一族が新たな血を取り込み旧態依然とした幕府を倒しこの大陸に新しい時代を作り上げる」
そんなやり取りを見ながら、シルバにフリオニール様達の居場所を感知して貰うと、クノイチと名乗る集団が飛び出して来たフジの中腹に気配があると解った。
話を聞いてる限りだと、すぐに殺されるような事は無さそうだし、クノイチって言うからには女性だけなんだろうね? 子種が欲しいって言う事ならフリオニール様の得意分野じゃん。
カトリーヌさんはどうなんだろ? 女性とそう言う事したりするのかな?
と、私も結構そんなネタには興味津々だったりする。
でも…… オダ将軍この状況どう収めるのかな?
てか、普通にカナとかマナとかお互い呼び捨てで呼んでるし、実は仲良いとか?
まぁいいや、取り敢えずどうするにしても、攫われた状態でそのまま放置しとくと、キャサリンさんが怖いから、一度戻って来て貰おう。
「シルバ。あの洞窟に向かって」
「オッケーアスカ」
私はまだ言い争ってる、将軍たちは放置してクノイチの拠点であろう洞窟へシルバと向かった。
流石にシルバの巨体で洞窟へ突撃して行くと、周りの連中が気付かないわけでもなく、一斉に近寄って来たから。
雷魔法と水魔法の合成魔術である、雷雨を発動しシルバの周りに近づいてきた、クノイチ軍団も、それに反応した飛竜部隊も仲良く痺れさせて、落としてあげたよ。
怪我してたら後で治療してあげるからね?
洞窟に入って行くと、中は結構現代風って言うか、普通にオフィスの様な作りの明るい空間だった。
採光窓が多めにとってあるし、光魔法による照明器具も揃っていて、びっくりする程清潔で明るい空間だ。
フェンリルで進入した私を見て、中にいる人たちが集まって来た。
ここに居るのもすべて女性で、制服なのか、前世の日本の女子高校生のブレザータイプの様な揃いの服を着ている。
ただ、年齢層は結構幅広く10代くらいから50代くらいの方までいるので、ビジュアル的に厳しい方はいたのだけど、突っ込まないよ?
私は空気が読める子だからね!
あの忍者服は戦闘専用って言う事だろうね。
「あの? フリオニール様達は何処ですか? そちらが攻撃してこなければ、私も何もしませんよ」
そう伝えた。
シルバの姿にビビっているのか、無言で奥にある扉を指さしていたので、シルバに乗ったまま扉の前まで行くと、シルバの背から降りて扉を開けた。
そこでは、フリオニール様達が三人揃ってご飯を食べていた。
一緒のテーブルについているのは、女性三人でみんな露出多めの歌舞伎町に居そうな感じのドレス姿だった。
「えーと…… この状況は何なんですか? ちゃんと説明してくれないと少し怒りますよ?」
「あら、アスカちゃん早かったわね。このお姉さんたちがこの国の正式な皇族らしいわよ。将軍家に内密でお話があると言われてね、ちょっと迷ったんだけど乱暴な事をされたわけじゃ無いし、フリルちゃんの経験にも良いかと思って、ご招待を受けたの。駄目だったかしら?」
「そうなんだ。でもなんで私抜きで、三人だけなんですか?」
「あら? アスカちゃん居なかったそうじゃ無いの? どこか行ってたの?」
「あ…… そうだった、私スパリゾートで寝てたから」
「それじゃぁしょうがないわね。将軍家だけの話を聞くよりも色々な人の話を聞きたいじゃない?」
「確かにそうですけど、色々おかしくないですか? ここには女性しかいないとか」
カトリーヌさんと話していると、向かい側に座っていた女性の中で真ん中の人が声を掛けて来た。
「その方が、ガイアス大陸の一国の女王であるアスカか? 中々可愛いではないか」
可愛いと言われると、少し嬉しくなった。
「スパリゾート共和国のアスカ=スパリゾートと申します。お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「わらわたちには名など必要は無いのでな。この世界の神であるがゆえに。それぞれに天、地、海を司どる存在である」
やっばいな…… 濃いいの出て来ちゃったよ。
どう対処したらいいの?
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全角と半角が混じって
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