竜王の俺が、クソ女神に地上に突き落とされました

栞遠

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この頃、南波斗も他の四龍やケルラと仲良くなってきていた。
それは誰が見ても『仲良し』と言える関係を、南波斗は着実に築いていた。
元から人と話すことに躊躇いが、あまりないようだった。

四龍の中で今一番南波斗と仲がいいのは、緑龍だ。
どうやら、緑龍——〈オル〉と趣味などが合うらしく城の中ですれ違えば、少なからず会話はしている。

ルメアと南波斗が一緒にいても、南波斗はオルの所へ向かって、何か楽しそうな話をしているのが目に入る。


「あ、オルガさんだ」
「ん?」

とある日、ルメアと南波斗が執務室から出てきて、ルメアの部屋に帰ろうとしていた帰り道。

曲がり角から欠伸をしながら歩いてきた、オルを南波斗が見つけた。
「あぁ、オルか。久しいな」
「ルメア様。顔をお見せ出来ず、申し訳ありません」
「いや、それは平気だ。身体は大丈夫か?」
「もちろん。全然元気ですよ」
「それは良かった」

竜王と部下、という会話をして区切りが付いた所で、オルが南波斗に話しかけた。
話しかける前に、ルメアに深く一礼した。

「南波斗くんじゃないか。今日もルメア様と一緒にいるのだな」
「あぁ! オルガ! 当たり前だろ、俺はルメアの彼氏なんだから」
「ふっ。なるほど、そういう事か」

そのまま南波斗とオルは、楽しそうに話を続けていた。
ルメアはゆっくりと二人から距離を取って、話の邪魔にならない程度の場所にもたれかかった。


一人になって、仲睦まじいように会話をしている二人を見ていると、なぜか胸が苦しくなった。

きゅっ、と決めつけられるような感覚。


——…………なんか……嫌だな…………


目を伏せて、腕を組むと二人の姿が頭の中に再現されていく。
その光景を見て、どうしてか『嫌だ』と思ってしまった。 


片手で口元を覆い、ルメアは眉を寄せる。


——待て、この感情って……


さすがのルメアでも今、この時感じた感情の『名前』は知っている。


——……っ、『嫉妬』…………?

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