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ぽっちゃり女勇者と後三人誰だよ…の勇者パーティー(壊滅状態)
新たな魔王軍幹部の気配
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「次から次へと何なんだよ……動く死体の後は気持ち悪い大量の虫かよ……」
どうなっているんだ。
ジェノニアという街は。
魔王軍幹部であるフィスフェレムがいて、そのフィスフェレムに勇者パーティーとセトロベイーナ軍と街が壊滅状態にされただけじゃなく、住民の死体が腐敗した状態で近くの森にゴロゴロ転がっているし、その森を抜けて街が見えたと思ったら、ジェノニアの住民の死体が動いていたんだぜ?
それでも何とか冷静に考えて、ディサイドを使って動く死体を何とかしたと思ったら、死体から気持ち悪い大量の虫が出てくるし……。
毛虫? ミミズ? それとも何かの幼虫か?
「あ、あれはネグレリア・ワーム……そ、そんな……セトロベイーナに入って来ていたなんて……ちょっと洒落になって無いよ……」
「ネグレリア・ワーム?」
聞き覚えの無い虫の名前をリベッネが呟いていたので、聞いてみる。
ネグレリア・ワーム……ダメだ、やっぱり知らないし分からねえな。
リベッネの様子からしてヤバい虫だという事は分かるけど。
「ネグレリア・ワームは……魔王軍幹部が操る虫型モンスターです……どうして……セトロベイーナでは確認されていなかったのに……」
「魔王軍幹部!? ちょ、ちょっと待って下さい! それ本当ですか!?」
ネグレリア・ワームがヤバい虫だとかそんな小さな問題じゃなかった。
まさか、魔王軍幹部の操る虫型モンスターだったなんて……。
あの気持ち悪い大量の虫型モンスター共は、ヴェルディアのサタン、フィスフェレムのサキュバスとインキュバスと同じってことか。
「魔王軍幹部ネグレリア……フィスフェレムが生きている人間を自在に操り、全てを手に入れて国を乗っ取るのに対して、ネグレリアは死んだ人間、動物、そしてモンスターや魔物にネグレリア・ワームを寄生させて暴れさせる事で、全てを壊し国を滅ぼす。フィスフェレム同様厄介な相手ですよ」
「もしかして、さっきジェノニアの人達の死体が動いていたのは?」
「ええ、間違い無いです。ネグレリア・ワームに寄生されていたから……ですけど。セトロベイーナにネグレリア・ワームはいなかったはずなんですよ……本当に、どうして……」
リベッネは俺の質問に歯切れ悪く答えた後、頭を抱えた。
あの自信満々だったリベッネが頭を抱えるなんてな。
いや、確かに頭を抱えたくなるのは分かる。
現状のセトロベイーナはかなりヤバいし。
あくまでこれは俺の想像だが、フィスフェレムとネグレリアが協力してセトロベイーナを滅ぼそうとしているのかもしれない。
フィスフェレムが勇者パーティーやセトロベイーナ軍の人間を操り、ジェノニアの住民を殺す。そしてその住民の死体をネグレリアがネグレリア・ワームを使って暴れさせる。
……うわ、考えただけで嫌だ。
おまけに俺が岸田達を追い払ったとはいえ、アルラギア帝国にも目を付けられているというのには変わりは無い。
……でも、頭を抱えたって現状は何も変わらないんだよなあ。
「とりあえず、ネグレリア・ワームを殺しましょうか。何か近付いて来ていますし」
落ち込んでいる暇なんて無い。
現に、大量の虫型モンスター達は俺達の方へとお構い無しに近付いて来ている。
モンスターにとっちゃこっちの心情なんか知ったこっちゃねえからな。
俺達を殺して、寄生して暴れさせる気満々だろ。
そんな事はさせるか。
「あ、はい……それもそうですね。……死体もついでに焼き尽くそう。転がっていても、寄生されちゃってゾンビみたいになっちゃうだけだし。……バーンアウト」
かなりショックなのか、やる気無さそうにリベッネは魔法を詠唱する。
おいおいそんなんじゃ……って?
「は?」
まさに一瞬だった。
一瞬にして、虫型モンスターと死体が激しい炎に包まれていた。
え? やる気無さそうなリベッネを注意しようとしたほんの数秒の間に、何か知らないけどメチャクチャ燃えているんだけど?
というか、威力強過ぎじゃね?
「すいません……勇者様。流石にアタシもショックで……思わず火属性魔法の力加減を間違ってしまいました……」
「……いや、いいんじゃないですか? ちょっと威力が強過ぎかな? って思いましたけど、ネグレリア・ワームも死体も燃やせるし……」
「え? 威力が低いって意味で謝ったんですが……これだと焼き尽くすまで時間が掛かってしまいますから」
「えぇ……」
きょとんとするリベッネ。
俺はただただドン引いていた。
ああ……流石だわ。
セトロベイーナ最強と自称するだけはあるな。
けど、この女ヤベーわ。
この女に全力で魔法を使わせたら、街全体が焦土になるわ。
……もしかして、コイツが連れて行かれなかったのって、魔法の威力が強過ぎて制御出来ないからだったりして……。
「……で? 火はちゃんと消せるんですか?」
「多分大丈夫です。ネグレリア・ワームと死体を焼き尽くしたら、勝手に火は消えるはずです。風が吹いて、森の木に燃え移って森林火災、という事にならなければ、多分」
し、信用出来ねえ……。
ネグレリア・ワームと死体が、ある程度燃えたら俺の女神の黒の力でリベッネの魔法を消そう。
こいつに後始末を任せない方が良い。
どうなっているんだ。
ジェノニアという街は。
魔王軍幹部であるフィスフェレムがいて、そのフィスフェレムに勇者パーティーとセトロベイーナ軍と街が壊滅状態にされただけじゃなく、住民の死体が腐敗した状態で近くの森にゴロゴロ転がっているし、その森を抜けて街が見えたと思ったら、ジェノニアの住民の死体が動いていたんだぜ?
それでも何とか冷静に考えて、ディサイドを使って動く死体を何とかしたと思ったら、死体から気持ち悪い大量の虫が出てくるし……。
毛虫? ミミズ? それとも何かの幼虫か?
「あ、あれはネグレリア・ワーム……そ、そんな……セトロベイーナに入って来ていたなんて……ちょっと洒落になって無いよ……」
「ネグレリア・ワーム?」
聞き覚えの無い虫の名前をリベッネが呟いていたので、聞いてみる。
ネグレリア・ワーム……ダメだ、やっぱり知らないし分からねえな。
リベッネの様子からしてヤバい虫だという事は分かるけど。
「ネグレリア・ワームは……魔王軍幹部が操る虫型モンスターです……どうして……セトロベイーナでは確認されていなかったのに……」
「魔王軍幹部!? ちょ、ちょっと待って下さい! それ本当ですか!?」
ネグレリア・ワームがヤバい虫だとかそんな小さな問題じゃなかった。
まさか、魔王軍幹部の操る虫型モンスターだったなんて……。
あの気持ち悪い大量の虫型モンスター共は、ヴェルディアのサタン、フィスフェレムのサキュバスとインキュバスと同じってことか。
「魔王軍幹部ネグレリア……フィスフェレムが生きている人間を自在に操り、全てを手に入れて国を乗っ取るのに対して、ネグレリアは死んだ人間、動物、そしてモンスターや魔物にネグレリア・ワームを寄生させて暴れさせる事で、全てを壊し国を滅ぼす。フィスフェレム同様厄介な相手ですよ」
「もしかして、さっきジェノニアの人達の死体が動いていたのは?」
「ええ、間違い無いです。ネグレリア・ワームに寄生されていたから……ですけど。セトロベイーナにネグレリア・ワームはいなかったはずなんですよ……本当に、どうして……」
リベッネは俺の質問に歯切れ悪く答えた後、頭を抱えた。
あの自信満々だったリベッネが頭を抱えるなんてな。
いや、確かに頭を抱えたくなるのは分かる。
現状のセトロベイーナはかなりヤバいし。
あくまでこれは俺の想像だが、フィスフェレムとネグレリアが協力してセトロベイーナを滅ぼそうとしているのかもしれない。
フィスフェレムが勇者パーティーやセトロベイーナ軍の人間を操り、ジェノニアの住民を殺す。そしてその住民の死体をネグレリアがネグレリア・ワームを使って暴れさせる。
……うわ、考えただけで嫌だ。
おまけに俺が岸田達を追い払ったとはいえ、アルラギア帝国にも目を付けられているというのには変わりは無い。
……でも、頭を抱えたって現状は何も変わらないんだよなあ。
「とりあえず、ネグレリア・ワームを殺しましょうか。何か近付いて来ていますし」
落ち込んでいる暇なんて無い。
現に、大量の虫型モンスター達は俺達の方へとお構い無しに近付いて来ている。
モンスターにとっちゃこっちの心情なんか知ったこっちゃねえからな。
俺達を殺して、寄生して暴れさせる気満々だろ。
そんな事はさせるか。
「あ、はい……それもそうですね。……死体もついでに焼き尽くそう。転がっていても、寄生されちゃってゾンビみたいになっちゃうだけだし。……バーンアウト」
かなりショックなのか、やる気無さそうにリベッネは魔法を詠唱する。
おいおいそんなんじゃ……って?
「は?」
まさに一瞬だった。
一瞬にして、虫型モンスターと死体が激しい炎に包まれていた。
え? やる気無さそうなリベッネを注意しようとしたほんの数秒の間に、何か知らないけどメチャクチャ燃えているんだけど?
というか、威力強過ぎじゃね?
「すいません……勇者様。流石にアタシもショックで……思わず火属性魔法の力加減を間違ってしまいました……」
「……いや、いいんじゃないですか? ちょっと威力が強過ぎかな? って思いましたけど、ネグレリア・ワームも死体も燃やせるし……」
「え? 威力が低いって意味で謝ったんですが……これだと焼き尽くすまで時間が掛かってしまいますから」
「えぇ……」
きょとんとするリベッネ。
俺はただただドン引いていた。
ああ……流石だわ。
セトロベイーナ最強と自称するだけはあるな。
けど、この女ヤベーわ。
この女に全力で魔法を使わせたら、街全体が焦土になるわ。
……もしかして、コイツが連れて行かれなかったのって、魔法の威力が強過ぎて制御出来ないからだったりして……。
「……で? 火はちゃんと消せるんですか?」
「多分大丈夫です。ネグレリア・ワームと死体を焼き尽くしたら、勝手に火は消えるはずです。風が吹いて、森の木に燃え移って森林火災、という事にならなければ、多分」
し、信用出来ねえ……。
ネグレリア・ワームと死体が、ある程度燃えたら俺の女神の黒の力でリベッネの魔法を消そう。
こいつに後始末を任せない方が良い。
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