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第二五話 超加速(スペシャルアタック)
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「弾丸ッ!」
「無駄よ、私の能力は見たでしょう? 貴女みたいな能力者が一番対処が楽なの」
柱の影に隠れながら青髪の少女の放つ弾丸をリフレクターは手のひらをかざして次々と反射していくが、そんなことは意にも介さずに彼女は場所を移動しながら水の弾丸を打ち続ける。
移動し続けていることで、反射する弾丸は青髪の少女がそれまでいた地点で四散しており、リフレクターは軽く舌打ちをする。
「ったく……射線をまっすぐ返すしかできないって気がついたのかしら……」
リフレクターの能力は見ての通り攻撃を跳ね返すことができるが、射撃など物体を跳ね返すのは打たれた射線をそのままの位置へと弾き返す……つまり移動先を狙って弾くことができないことがデメリットだ。
ただし弾き返せる対象は幅広く、実験では銃弾も弾き返すことができており、彼自身はこの能力に強い自信を抱いている。
青髪の少女の能力は水に由来するかなり強力な才能……普通の力ではないことは見ていればわかる。水を操る能力というのは割とメジャーだが、攻撃に転用できる才能保持者はヴィラン達の間でも知られているわけではないのだ。
少年……あれは可愛いから自分のペットにしたいくらいだが、彼の能力は超加速などに由来するスピード系の才能に見える。
能力の再使用にかかるインターバルなどを考えると、接近戦において自分が一方的に負けることはないだろう……だが、今回はあくまでお使い……手首に巻いている特殊なスマートウォッチの画面をタップする。
「すでに目的は達している……この子達にあってしまったのはイレギュラー、仕事は帰るまでが大事よね」
これで程なくして味方が自分を回収してくれるだろう……青髪の少女が放つ弾丸を弾き返しつつ、ゆっくりと場所を移動していく……そこでリフレクターは気がついた。
少年の姿がない……今自分に向かって攻撃を繰り出しているのは青髪の少女、少年はどこへ行った? その瞬間、凄まじい殺気のようなものを感じて彼は咄嗟に横へと飛ぶ……。
「龍爪ッ!」
「なんとっ!」
いつの間にか物陰を伝って接近してきた少年の大ぶりの拳が、倒れ込んでいるリフレクターの肩を掠める……その拳だけでなく、彼の全身には黄金の電流のようなものが走っており、才能を使っていることが理解できた。
まるで巨大な岩か何かが通り過ぎたような感覚……なんだこれは……地面の上に身を投げ出しつつ、猫のように体を回転させて飛び上がるように姿勢を整えたリフレクターのこめかみに軽く汗が流れる。
「……あ、当たらなっ……!」
少年の顔に驚きの色が浮かび上がる……まさかあの攻撃を咄嗟に避けるとは思っていなかったのだろう、確かにリフレクター自身も避けられるとは思っていなかった。
ほぼ偶然、避けることができたのは幸運と言っても良い……冷や汗がどっと流れるが、彼は動揺を悟られないように口元に余裕の笑みを浮かべると親指で軽く拭う。
「……坊や、貴方良いわね……ヴィランにならない? 貴方これからどんどん強くなるわよ?」
「秋楡ッ!」
少年は油断なくファイティングポーズをとりつつ、リフレクターとの距離を測る……この構えは……彼の構えがどこかでみたことがあるような気がして、疑問を感じるがその隙を狙って少女からの水の弾丸が飛来する……そうか、この少年は秋楡という名前なのか……リフレクターは弾丸を見ずに、手のひらを向けて反射させると少年との距離を詰めていく。
「私ね、可愛い子大好きなの……ちょっと痛めつけてからお持ち帰りするわ」
「速い……ッ!」
少年の顔に動揺の色が広がる……リフレクターは二人が想像もしていないくらいの速度で、低い体制を保ちながら一気に突進する……少女からの水の弾丸を喰らわないように、彼女との射線の間に少年を置くようにジグザグに移動しながら、薄い笑みを浮かべて彼の腹部へと掌底を叩き込む。
「まずはボディを叩くっ!」
だが、少年は咄嗟に膝を立てることでリフレクターの掌底をかろうじてブロックし、その威力を受け流すように後背へと飛び退るように回避する。
少年が呼吸を変える……その呼吸に合わせて、まるで電流が走るかのように少年の体の表面を黄金色の光が瞬く……スピード系、雷光にちかい能力か?
そこまで考えて、目の前の少年の構えが誰のものに酷似しているか気がつく……これはあのライトニングレディと同じ……左手を前に構え、右拳を後ろに溜めると、少年の拳にほのかな光が集中していくことに目を取られてしまう。
「ライトニングレディ……君ィ……彼女の関係者……ッ!」
「龍拳ッ!」
「がはああああっ!」
一瞬でリフレクターの眼前へと出現した少年の拳が、その超加速に反応すらできなかったヴィランの腹部へと突き刺さる……気の遠くなりそうな衝撃に思わず体をくの字に折り曲げて苦悶の表情を浮かべる。スピード系じゃない……! このパワーは……異常だ!
ほんの一瞬だけ意識を失い、そしてなんとか自分の意識を取り戻す……わずか一秒にも満たない意識喪失……だがこのダメージはまずい……リフレクターは拳を振り抜いた姿勢のまま荒い息を吐く少年に向かって体を回転させた全力の回し蹴りを叩き込む。
「うわああっ!」
蹴りの威力は凄まじく、まともな防御姿勢を取れなかった少年は近くの柱へと激突し、轟音と共にもうもうとした砂埃を巻き起こす。
腹部を押さえながら、リフレクターは手首のスマートウォッチを見る……あともう少し……味方の到着まであと少し……予想外に少年は厄介だ。
ここで殺さないと……抉り取られたようにも感じる鈍い痛みを発する腹部を手で押さえながら、油断なくあたりに目を配るが、青髪の少女は慌てて少年の元へと駆け寄っているらしく土煙の中に人影が見えている。
「秋楡っ! 大丈夫!? 反応して!」
「やられた……ここまで強力なパワーを発揮できるスピード系の能力などない……お前の才能は一体なんだ?」
リフレクターは次第に晴れていく土煙の中、こめかみに血を流して意識が朦朧としている少年と、その少年を揺り動かして必死に呼びかける青髪の少女の姿が見える。
少年は少女の肩に軽く手をかけ、リフレクターから庇うように後ろへと誘導すると、震える脚を必死に奮い立たせて立ち上がる……。
「僕は……僕は……ライトニングレディの弟子、そしてお前に打ち勝つヒーロー候補生だ……海棠さんは僕が守るんだ……」
「……いいでしょう……どちらにせよお前は危険、ここで殺しておかないとダメって私の本能が告げているの……」
リフレクターはまるで手品のように懐から三〇センチ近い刃渡りのナイフを取り出し、軽くその刃に舌を這わせる……才能で殺すよりも本当はこういう武器で、泣き叫ぶ若者の内臓を引き摺り出すのもたまらないのだ。
ああ、良い内臓の色をしていると良いのだけど……若いからさぞ美しいのでしょう……背筋にその光景を予感して、ゾクリと快感が走る……その快感は性的興奮と化して彼の男性の印を充血させていく。
「じゃあ、殺してあげる秋楡くん……そこの海棠さんって子はその次に解体してあげるわ」
だが次の瞬間、リフレクターと少年たちがいる場所の真横にあった壁がいきなり切り刻まれ、それまで電灯の灯りしか見えなかった場所へと太陽の光が差し込み、リフレクターの持っていた巨大なナイフが真っ二つに切り裂かれ、彼は慌ててそのナイフを取り落とす。
音を立てて壁が崩れていく中へと、黒い影が飛び込んでくるのをみて、リフレクターと少年は思わずそちらへと視線を動かす……そこには竹刀を片手に、勇武の運動用のジャージを着た黒髪の少女……鬼灯 朱里が立っており、その黒髪が風にそよいでいるのが見えた。
「秘剣、岩砕き……秋楡さん、海棠さん。無事ですか?」
「無駄よ、私の能力は見たでしょう? 貴女みたいな能力者が一番対処が楽なの」
柱の影に隠れながら青髪の少女の放つ弾丸をリフレクターは手のひらをかざして次々と反射していくが、そんなことは意にも介さずに彼女は場所を移動しながら水の弾丸を打ち続ける。
移動し続けていることで、反射する弾丸は青髪の少女がそれまでいた地点で四散しており、リフレクターは軽く舌打ちをする。
「ったく……射線をまっすぐ返すしかできないって気がついたのかしら……」
リフレクターの能力は見ての通り攻撃を跳ね返すことができるが、射撃など物体を跳ね返すのは打たれた射線をそのままの位置へと弾き返す……つまり移動先を狙って弾くことができないことがデメリットだ。
ただし弾き返せる対象は幅広く、実験では銃弾も弾き返すことができており、彼自身はこの能力に強い自信を抱いている。
青髪の少女の能力は水に由来するかなり強力な才能……普通の力ではないことは見ていればわかる。水を操る能力というのは割とメジャーだが、攻撃に転用できる才能保持者はヴィラン達の間でも知られているわけではないのだ。
少年……あれは可愛いから自分のペットにしたいくらいだが、彼の能力は超加速などに由来するスピード系の才能に見える。
能力の再使用にかかるインターバルなどを考えると、接近戦において自分が一方的に負けることはないだろう……だが、今回はあくまでお使い……手首に巻いている特殊なスマートウォッチの画面をタップする。
「すでに目的は達している……この子達にあってしまったのはイレギュラー、仕事は帰るまでが大事よね」
これで程なくして味方が自分を回収してくれるだろう……青髪の少女が放つ弾丸を弾き返しつつ、ゆっくりと場所を移動していく……そこでリフレクターは気がついた。
少年の姿がない……今自分に向かって攻撃を繰り出しているのは青髪の少女、少年はどこへ行った? その瞬間、凄まじい殺気のようなものを感じて彼は咄嗟に横へと飛ぶ……。
「龍爪ッ!」
「なんとっ!」
いつの間にか物陰を伝って接近してきた少年の大ぶりの拳が、倒れ込んでいるリフレクターの肩を掠める……その拳だけでなく、彼の全身には黄金の電流のようなものが走っており、才能を使っていることが理解できた。
まるで巨大な岩か何かが通り過ぎたような感覚……なんだこれは……地面の上に身を投げ出しつつ、猫のように体を回転させて飛び上がるように姿勢を整えたリフレクターのこめかみに軽く汗が流れる。
「……あ、当たらなっ……!」
少年の顔に驚きの色が浮かび上がる……まさかあの攻撃を咄嗟に避けるとは思っていなかったのだろう、確かにリフレクター自身も避けられるとは思っていなかった。
ほぼ偶然、避けることができたのは幸運と言っても良い……冷や汗がどっと流れるが、彼は動揺を悟られないように口元に余裕の笑みを浮かべると親指で軽く拭う。
「……坊や、貴方良いわね……ヴィランにならない? 貴方これからどんどん強くなるわよ?」
「秋楡ッ!」
少年は油断なくファイティングポーズをとりつつ、リフレクターとの距離を測る……この構えは……彼の構えがどこかでみたことがあるような気がして、疑問を感じるがその隙を狙って少女からの水の弾丸が飛来する……そうか、この少年は秋楡という名前なのか……リフレクターは弾丸を見ずに、手のひらを向けて反射させると少年との距離を詰めていく。
「私ね、可愛い子大好きなの……ちょっと痛めつけてからお持ち帰りするわ」
「速い……ッ!」
少年の顔に動揺の色が広がる……リフレクターは二人が想像もしていないくらいの速度で、低い体制を保ちながら一気に突進する……少女からの水の弾丸を喰らわないように、彼女との射線の間に少年を置くようにジグザグに移動しながら、薄い笑みを浮かべて彼の腹部へと掌底を叩き込む。
「まずはボディを叩くっ!」
だが、少年は咄嗟に膝を立てることでリフレクターの掌底をかろうじてブロックし、その威力を受け流すように後背へと飛び退るように回避する。
少年が呼吸を変える……その呼吸に合わせて、まるで電流が走るかのように少年の体の表面を黄金色の光が瞬く……スピード系、雷光にちかい能力か?
そこまで考えて、目の前の少年の構えが誰のものに酷似しているか気がつく……これはあのライトニングレディと同じ……左手を前に構え、右拳を後ろに溜めると、少年の拳にほのかな光が集中していくことに目を取られてしまう。
「ライトニングレディ……君ィ……彼女の関係者……ッ!」
「龍拳ッ!」
「がはああああっ!」
一瞬でリフレクターの眼前へと出現した少年の拳が、その超加速に反応すらできなかったヴィランの腹部へと突き刺さる……気の遠くなりそうな衝撃に思わず体をくの字に折り曲げて苦悶の表情を浮かべる。スピード系じゃない……! このパワーは……異常だ!
ほんの一瞬だけ意識を失い、そしてなんとか自分の意識を取り戻す……わずか一秒にも満たない意識喪失……だがこのダメージはまずい……リフレクターは拳を振り抜いた姿勢のまま荒い息を吐く少年に向かって体を回転させた全力の回し蹴りを叩き込む。
「うわああっ!」
蹴りの威力は凄まじく、まともな防御姿勢を取れなかった少年は近くの柱へと激突し、轟音と共にもうもうとした砂埃を巻き起こす。
腹部を押さえながら、リフレクターは手首のスマートウォッチを見る……あともう少し……味方の到着まであと少し……予想外に少年は厄介だ。
ここで殺さないと……抉り取られたようにも感じる鈍い痛みを発する腹部を手で押さえながら、油断なくあたりに目を配るが、青髪の少女は慌てて少年の元へと駆け寄っているらしく土煙の中に人影が見えている。
「秋楡っ! 大丈夫!? 反応して!」
「やられた……ここまで強力なパワーを発揮できるスピード系の能力などない……お前の才能は一体なんだ?」
リフレクターは次第に晴れていく土煙の中、こめかみに血を流して意識が朦朧としている少年と、その少年を揺り動かして必死に呼びかける青髪の少女の姿が見える。
少年は少女の肩に軽く手をかけ、リフレクターから庇うように後ろへと誘導すると、震える脚を必死に奮い立たせて立ち上がる……。
「僕は……僕は……ライトニングレディの弟子、そしてお前に打ち勝つヒーロー候補生だ……海棠さんは僕が守るんだ……」
「……いいでしょう……どちらにせよお前は危険、ここで殺しておかないとダメって私の本能が告げているの……」
リフレクターはまるで手品のように懐から三〇センチ近い刃渡りのナイフを取り出し、軽くその刃に舌を這わせる……才能で殺すよりも本当はこういう武器で、泣き叫ぶ若者の内臓を引き摺り出すのもたまらないのだ。
ああ、良い内臓の色をしていると良いのだけど……若いからさぞ美しいのでしょう……背筋にその光景を予感して、ゾクリと快感が走る……その快感は性的興奮と化して彼の男性の印を充血させていく。
「じゃあ、殺してあげる秋楡くん……そこの海棠さんって子はその次に解体してあげるわ」
だが次の瞬間、リフレクターと少年たちがいる場所の真横にあった壁がいきなり切り刻まれ、それまで電灯の灯りしか見えなかった場所へと太陽の光が差し込み、リフレクターの持っていた巨大なナイフが真っ二つに切り裂かれ、彼は慌ててそのナイフを取り落とす。
音を立てて壁が崩れていく中へと、黒い影が飛び込んでくるのをみて、リフレクターと少年は思わずそちらへと視線を動かす……そこには竹刀を片手に、勇武の運動用のジャージを着た黒髪の少女……鬼灯 朱里が立っており、その黒髪が風にそよいでいるのが見えた。
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