3 / 65
3.距離感ゼロの神様
というかなんかやけにスキルを推してくる、けど、あ、あー、そっか。ランダムだから魔法が使えない可能性もあるから。
さっき魔法の話で僕すごく喜んじゃったから。そうなった時に落ち込まないでって事かな。優し。気を遣わせたのかも。
スキルがあるなら当初の希望通り生産職に就くのには問題無さそう。そういう事なら魔法使えなくても落ち込みませんよ! 大丈夫。
「頑張りますね」
見上げてそう答えると微笑みが返される。
はぁ、まーじで、ため息が出ちゃう程イケメンだ。今まで見てきた男性の中で一番素敵かも知れない。異性愛者だから男性相手に好みのタイプとか考えた事は無かったけれど、もしかしたら僕の好みはこの方みたいな人なのかも。だってかっこよすぎるんだもの。なんでもいう事聞いちゃいそう。恋愛対象は女の子だけど美しいものは大体なんでも好きだからほんと眼福。今だけしか見られないしいっぱい観賞しておこう。うん。
「はぁ。いくら私の世界といえど、こんなに可愛らしくて大丈夫でしょうか」
神様が僕を撫でながらため息をついてなんか変な事言い出した。そっちも何か僕で琴線に触れるものがあったんですか?? 地味可愛いとは言われてきたけれど、流石に神様が目に留めるようなものはないんですが。謎過ぎ。
ちゃんと身の程は弁えてる系猫被りマンですのよー。こちとらもう成人して二年目ですし。そろそろナデナデはおやめになって?
これってあれでしょ。海外の人からは日本人は幼く見えるってやつ。とは言え身長も言うほど低くはないよ? あと1センチで平均になるくらいはありますのことよ? まあ日本人が国外に出る事が殆どなくなってから十年以上経つみたいだし、珍しいのは分かるけどさ。でもユグドラシル様の開発陣の中に日本人も何人か居たはずだけど?
「そんな事仰るのはユグドラシル様くらいですよ」
「そんな馬鹿な!? はあ、やっぱり人間ってよく分からないですねぇ。警戒心もありませんし。困りました」
あっ!? ちょっと!?
ため息をつくのはともかく、なんで! 膝に乗せるのはちょっと、どうなんですか!? 人の目はないからって、距離感バグりすぎてやしませんか??? 神様からしたら人間なんて子供みたいなもの、とかそういう感じのあれですか??
「あの、膝にのるのは、恐れ多いのですけど。降ろしてもらえたりとか?」
「・・・・・・ですが、このままなら容姿の変更も鏡を見て出来ますよ。ほら、あの鏡は私に触れていないと見えないので」
そう仰った瞬間、正面に大きな鏡が出現した。豪奢な額縁の。とても大きい。空気椅子状態のユグドラシル様の膝に座らされた僕が映っている。
ふーん、この服キトンみたいなやつだったんだ。やたら上等そうな布ですが。胸元や裾をよく見ると金糸の縁取りも繊細で、しかもこれ、機械じゃなくて人の手で刺繍されてるやつ。手練れの職人の手のものだよ。それにこの手触り正絹? あっ、下着は、・・・ちゃんと履いてるね。
今のVRってこんな細かい事まで再現されるんだ。やば過ぎ。
と言うか色々、なに、なんだこの状況?
「えーと、それならみんな自分がどうなってるのか見ずに見た目変更したんですか?」
「殆どの方はそもそも容姿の変更はしていませんね。している方も髪色と瞳の色くらいでしょうか」
返答に驚いて思わず見上げる。だってアバター決めるのって大事なのでは?
あっ、不意打ち微笑みまぶし。
「身長を1、2センチ伸ばす程度や体重を少し減らす程度ならまだしも、あまり体格の変更をするとバランスが取れなくなったり歩き方がおかしくなったりしてしまうので推奨しません。降り立った時も、そしてこちらの体に慣れてから現実に戻った時も、その様になる可能性が高い。顔の造形も少し変えただけで大きくバランスが崩れたりするので、精々二重にするとか頬の膨らみ方を少しいじるとかその程度までですね。上手くいきすぎても現実の容姿を極端に悲観する事になってしまう可能性があるので。それに、あなた達の出現先は私の神殿の中でも一番格式の高い神殿の儀式の間です。何人もがそういった足元が覚束無いような、奇行するようなおかしな状態で降り立てば、現地民からどんな噂になるか分からないのです。ないとは思いますが、呪いか何かに疑われこれ以降のリベルの受け入れを拒否されでもしては困ります」
そっか。『ゲーム』じゃなくて『異世界』だから。
住民は一人一人根本のシステム以外は独立したAIにより『生きて』いるから。生きて来た環境によって思考もそれぞれなんだ。ユグドラシル様曰く、根幹システムと偶にお告げする以外、特に支配しているわけじゃないらしい。そして直接的にお告げが出来るのも直轄の大神殿だけだとか。
あんまり介入するとそれに付随するバタフライエフェクトの修正演算が大変な事になるそうです。
ユグドラシル様が仰るにはバグまたそれが産んだウイルス=瘴気という設定にしていて、瘴気に感染した生物=魔物らしく、めっちゃ大きなバグ=魔王を神の雷(と言う設定)でデリートした時はその後がとても大変だったらしくて、もう二度とやらないと決めたんですって。
だから神殿騎士だけじゃ追いつかない魔物の討伐も、バグから何かしらドロップ品が出る設定だけ辛うじて出来たので、ハンター達にも討伐してもらえる仕組みにする様にお告げして、ハンターギルドも神殿が先導して作らせたとか。
何か面白い。本神(?)にとっては大変なんだろうけどね。
って言うか、さっきからこれ、裏話ばっかり教えて貰ってる気がするけど、いいの? 半アルバイトとは言え一般プレイヤーが知る事じゃないと思うんだけど。それとも一般公開する情報なのかな?
「話を戻しますけど、そう言う事なのであなた方は後から転生チケットでゆっくり変更できる様にしてあります。運営としては正式な公開の以降のプレイヤーの方々は最初にできる様に調整するつもりの様ですが。兎も角、あなた方の転生を希望する先の各種族専属の神殿でしか転生は出来ませんが、そこでなら見られるのは守秘契約を結んだ転生サポートの神官一人だけですからね。奇行も、正常に動けるようになるまである程度サポートしてくれます」
何か膝においていた手を掬われて、恋人繋ぎにされたりしてるんですけど。つっこんだ方がいいのかな? 嫌な気はしないのは弩級のイケメンだから? 僕ってそんなに面食いだったっけ。こんな事して同性から嫌がられないなんて美形は特ですな。
「それは手厚いですね」
「でしょう? それに現地民には転生前の体は仮の姿で、転生後が本来の姿である、と伝えてあるので大きな問題はないはずです」
「それでしたら種族とか造形を大きく変更したい方も、整形したみたいな目で見られないだろうし安心ですね」
「あはは、整形、そうですね。その発想はありませんでしたが、確かに感覚としては似ていますね。ふ、ふふ、・・・・・・コホン。さて、ではあなたの容姿の変更をしましょうか。このままなら鏡を見ることが出来るのでここで済ませてしまえば転生チケットは必要ないでしょう? もちろんその代わりのものを差し上げますよ。その方がお得ではありませんか?」
そんなのってアリなんでしょうか? 代わりのものはなんだろう。
「確かに! 何から何まで、ありがとうございます。でもなんだか申し訳ないです。というかこれ、ズルにはなりませんか?」
「これくらい、現地に降り立ちそこで現地の方と仲良くなれば、皆さんそれぞれの現地民から特別の方として遇される事でしょう。あなたはそれが私だっただけの事」
「な、なるほど? よくわからないけど、なら、いいんでしょうか」
「だめと言われたら私が悲しいですシクシク」
えー! 泣きまねするの可愛い。
なんか押しが強めな気がするけど、甘えちゃっていいかな。なんかもう膝に乗せられてるのも気にならなくなってきたし、撫でられるのは妙に気持ちいいし。いっか?
にしても本当イケメン過ぎる。見飽きる事がない。
これ、男神じゃなくて女神様だったら危なかった。ありがちな、優しくされたらすぐ好きになっちゃう体質だからね。男神様でよかった。危な。
「さて、まず容姿ですが、私は体格とお顔は変えない方が良いと思います。せっかくお可愛らしいのですから変更してはもったいないですし。まず、そうですね。このモチモチの頬が荒れたりしないようにしておきましょう。それにせっかく濃くて長いまつ毛をお持ちなのですから、少しだけカールさせて」
頬をモチモチと感触を確かめるかの様に揉まれたと思ったら、目元を一撫でされた。その一撫ででまつ毛が柔らかくカールして、心なしか目がパッチリした気がする。これだけでこんな変わるならそりゃ女の子もやるわな。
「良いですね。そうだ! 唇も切れたりしたらいつでもキスできな、コホン。大変ですからね、常に潤いを保つようにしましょう」
言いながらユグドラシル様が僕の唇を撫でると、少し血色が良くなった。撫でた人差し指と中指を目が追ってしまって、鏡越しに合ってしまった熱っぽい目で見つめられて動揺する。な、なんかすごく恥ずかしい事されてない? 僕。鏡に映った僕は真っ赤である。そりゃそう。童貞には刺激が強すぎます。あれ? まって、なんだか唇がふっくらプルプルになってないか? ただでさえ女顔って言われるのに・・・・・・。なんか色々と男にするケアではないのでは。て言うかさっきキスって言った? 気のせい? まぁ言ってたとしても童貞の僕には無縁の話なんだけど・・・・・・。恥ずかしさで思考がとっ散らかる。
「ああ可愛い。それと髪もこの美しさを失わないように、と。ムダ毛、はそもそもないみたいですね。よし。さ、後は髪色などは希望があれば変えられますよ」
ムダ毛がないのはコンプレックスなんですけど! 二十歳超えたのに髭が生えてきてくれない悲しみ。と言うか、髪を撫でられながら指で解かされるのにやっと慣れたと思ったら、なんか今度は嘘みたいにめちゃくちゃ顔触ってきますね???
びっくりして放心しちゃったんだけど!
それに、何もそうだ、じゃないです。・・・・・・と言うか好き勝手やられてるのに嫌悪感が全然ないのはどうして? なんで頬撫でられるのこんな気持ちいいわけ!??? 神様パワー的なやつ?
「えっ。そうですか? 顔はまぁどうでもいいんですけど、身長・・・・・・、でも、デメリットがあるんですもんね・・・・・・。うーん、なら、せめて髪色と瞳の色は変えたいです」
さっき魔法の話で僕すごく喜んじゃったから。そうなった時に落ち込まないでって事かな。優し。気を遣わせたのかも。
スキルがあるなら当初の希望通り生産職に就くのには問題無さそう。そういう事なら魔法使えなくても落ち込みませんよ! 大丈夫。
「頑張りますね」
見上げてそう答えると微笑みが返される。
はぁ、まーじで、ため息が出ちゃう程イケメンだ。今まで見てきた男性の中で一番素敵かも知れない。異性愛者だから男性相手に好みのタイプとか考えた事は無かったけれど、もしかしたら僕の好みはこの方みたいな人なのかも。だってかっこよすぎるんだもの。なんでもいう事聞いちゃいそう。恋愛対象は女の子だけど美しいものは大体なんでも好きだからほんと眼福。今だけしか見られないしいっぱい観賞しておこう。うん。
「はぁ。いくら私の世界といえど、こんなに可愛らしくて大丈夫でしょうか」
神様が僕を撫でながらため息をついてなんか変な事言い出した。そっちも何か僕で琴線に触れるものがあったんですか?? 地味可愛いとは言われてきたけれど、流石に神様が目に留めるようなものはないんですが。謎過ぎ。
ちゃんと身の程は弁えてる系猫被りマンですのよー。こちとらもう成人して二年目ですし。そろそろナデナデはおやめになって?
これってあれでしょ。海外の人からは日本人は幼く見えるってやつ。とは言え身長も言うほど低くはないよ? あと1センチで平均になるくらいはありますのことよ? まあ日本人が国外に出る事が殆どなくなってから十年以上経つみたいだし、珍しいのは分かるけどさ。でもユグドラシル様の開発陣の中に日本人も何人か居たはずだけど?
「そんな事仰るのはユグドラシル様くらいですよ」
「そんな馬鹿な!? はあ、やっぱり人間ってよく分からないですねぇ。警戒心もありませんし。困りました」
あっ!? ちょっと!?
ため息をつくのはともかく、なんで! 膝に乗せるのはちょっと、どうなんですか!? 人の目はないからって、距離感バグりすぎてやしませんか??? 神様からしたら人間なんて子供みたいなもの、とかそういう感じのあれですか??
「あの、膝にのるのは、恐れ多いのですけど。降ろしてもらえたりとか?」
「・・・・・・ですが、このままなら容姿の変更も鏡を見て出来ますよ。ほら、あの鏡は私に触れていないと見えないので」
そう仰った瞬間、正面に大きな鏡が出現した。豪奢な額縁の。とても大きい。空気椅子状態のユグドラシル様の膝に座らされた僕が映っている。
ふーん、この服キトンみたいなやつだったんだ。やたら上等そうな布ですが。胸元や裾をよく見ると金糸の縁取りも繊細で、しかもこれ、機械じゃなくて人の手で刺繍されてるやつ。手練れの職人の手のものだよ。それにこの手触り正絹? あっ、下着は、・・・ちゃんと履いてるね。
今のVRってこんな細かい事まで再現されるんだ。やば過ぎ。
と言うか色々、なに、なんだこの状況?
「えーと、それならみんな自分がどうなってるのか見ずに見た目変更したんですか?」
「殆どの方はそもそも容姿の変更はしていませんね。している方も髪色と瞳の色くらいでしょうか」
返答に驚いて思わず見上げる。だってアバター決めるのって大事なのでは?
あっ、不意打ち微笑みまぶし。
「身長を1、2センチ伸ばす程度や体重を少し減らす程度ならまだしも、あまり体格の変更をするとバランスが取れなくなったり歩き方がおかしくなったりしてしまうので推奨しません。降り立った時も、そしてこちらの体に慣れてから現実に戻った時も、その様になる可能性が高い。顔の造形も少し変えただけで大きくバランスが崩れたりするので、精々二重にするとか頬の膨らみ方を少しいじるとかその程度までですね。上手くいきすぎても現実の容姿を極端に悲観する事になってしまう可能性があるので。それに、あなた達の出現先は私の神殿の中でも一番格式の高い神殿の儀式の間です。何人もがそういった足元が覚束無いような、奇行するようなおかしな状態で降り立てば、現地民からどんな噂になるか分からないのです。ないとは思いますが、呪いか何かに疑われこれ以降のリベルの受け入れを拒否されでもしては困ります」
そっか。『ゲーム』じゃなくて『異世界』だから。
住民は一人一人根本のシステム以外は独立したAIにより『生きて』いるから。生きて来た環境によって思考もそれぞれなんだ。ユグドラシル様曰く、根幹システムと偶にお告げする以外、特に支配しているわけじゃないらしい。そして直接的にお告げが出来るのも直轄の大神殿だけだとか。
あんまり介入するとそれに付随するバタフライエフェクトの修正演算が大変な事になるそうです。
ユグドラシル様が仰るにはバグまたそれが産んだウイルス=瘴気という設定にしていて、瘴気に感染した生物=魔物らしく、めっちゃ大きなバグ=魔王を神の雷(と言う設定)でデリートした時はその後がとても大変だったらしくて、もう二度とやらないと決めたんですって。
だから神殿騎士だけじゃ追いつかない魔物の討伐も、バグから何かしらドロップ品が出る設定だけ辛うじて出来たので、ハンター達にも討伐してもらえる仕組みにする様にお告げして、ハンターギルドも神殿が先導して作らせたとか。
何か面白い。本神(?)にとっては大変なんだろうけどね。
って言うか、さっきからこれ、裏話ばっかり教えて貰ってる気がするけど、いいの? 半アルバイトとは言え一般プレイヤーが知る事じゃないと思うんだけど。それとも一般公開する情報なのかな?
「話を戻しますけど、そう言う事なのであなた方は後から転生チケットでゆっくり変更できる様にしてあります。運営としては正式な公開の以降のプレイヤーの方々は最初にできる様に調整するつもりの様ですが。兎も角、あなた方の転生を希望する先の各種族専属の神殿でしか転生は出来ませんが、そこでなら見られるのは守秘契約を結んだ転生サポートの神官一人だけですからね。奇行も、正常に動けるようになるまである程度サポートしてくれます」
何か膝においていた手を掬われて、恋人繋ぎにされたりしてるんですけど。つっこんだ方がいいのかな? 嫌な気はしないのは弩級のイケメンだから? 僕ってそんなに面食いだったっけ。こんな事して同性から嫌がられないなんて美形は特ですな。
「それは手厚いですね」
「でしょう? それに現地民には転生前の体は仮の姿で、転生後が本来の姿である、と伝えてあるので大きな問題はないはずです」
「それでしたら種族とか造形を大きく変更したい方も、整形したみたいな目で見られないだろうし安心ですね」
「あはは、整形、そうですね。その発想はありませんでしたが、確かに感覚としては似ていますね。ふ、ふふ、・・・・・・コホン。さて、ではあなたの容姿の変更をしましょうか。このままなら鏡を見ることが出来るのでここで済ませてしまえば転生チケットは必要ないでしょう? もちろんその代わりのものを差し上げますよ。その方がお得ではありませんか?」
そんなのってアリなんでしょうか? 代わりのものはなんだろう。
「確かに! 何から何まで、ありがとうございます。でもなんだか申し訳ないです。というかこれ、ズルにはなりませんか?」
「これくらい、現地に降り立ちそこで現地の方と仲良くなれば、皆さんそれぞれの現地民から特別の方として遇される事でしょう。あなたはそれが私だっただけの事」
「な、なるほど? よくわからないけど、なら、いいんでしょうか」
「だめと言われたら私が悲しいですシクシク」
えー! 泣きまねするの可愛い。
なんか押しが強めな気がするけど、甘えちゃっていいかな。なんかもう膝に乗せられてるのも気にならなくなってきたし、撫でられるのは妙に気持ちいいし。いっか?
にしても本当イケメン過ぎる。見飽きる事がない。
これ、男神じゃなくて女神様だったら危なかった。ありがちな、優しくされたらすぐ好きになっちゃう体質だからね。男神様でよかった。危な。
「さて、まず容姿ですが、私は体格とお顔は変えない方が良いと思います。せっかくお可愛らしいのですから変更してはもったいないですし。まず、そうですね。このモチモチの頬が荒れたりしないようにしておきましょう。それにせっかく濃くて長いまつ毛をお持ちなのですから、少しだけカールさせて」
頬をモチモチと感触を確かめるかの様に揉まれたと思ったら、目元を一撫でされた。その一撫ででまつ毛が柔らかくカールして、心なしか目がパッチリした気がする。これだけでこんな変わるならそりゃ女の子もやるわな。
「良いですね。そうだ! 唇も切れたりしたらいつでもキスできな、コホン。大変ですからね、常に潤いを保つようにしましょう」
言いながらユグドラシル様が僕の唇を撫でると、少し血色が良くなった。撫でた人差し指と中指を目が追ってしまって、鏡越しに合ってしまった熱っぽい目で見つめられて動揺する。な、なんかすごく恥ずかしい事されてない? 僕。鏡に映った僕は真っ赤である。そりゃそう。童貞には刺激が強すぎます。あれ? まって、なんだか唇がふっくらプルプルになってないか? ただでさえ女顔って言われるのに・・・・・・。なんか色々と男にするケアではないのでは。て言うかさっきキスって言った? 気のせい? まぁ言ってたとしても童貞の僕には無縁の話なんだけど・・・・・・。恥ずかしさで思考がとっ散らかる。
「ああ可愛い。それと髪もこの美しさを失わないように、と。ムダ毛、はそもそもないみたいですね。よし。さ、後は髪色などは希望があれば変えられますよ」
ムダ毛がないのはコンプレックスなんですけど! 二十歳超えたのに髭が生えてきてくれない悲しみ。と言うか、髪を撫でられながら指で解かされるのにやっと慣れたと思ったら、なんか今度は嘘みたいにめちゃくちゃ顔触ってきますね???
びっくりして放心しちゃったんだけど!
それに、何もそうだ、じゃないです。・・・・・・と言うか好き勝手やられてるのに嫌悪感が全然ないのはどうして? なんで頬撫でられるのこんな気持ちいいわけ!??? 神様パワー的なやつ?
「えっ。そうですか? 顔はまぁどうでもいいんですけど、身長・・・・・・、でも、デメリットがあるんですもんね・・・・・・。うーん、なら、せめて髪色と瞳の色は変えたいです」
あなたにおすすめの小説
ソング・バッファー・オンライン〜新人アイドルの日常〜
古森きり
BL
東雲学院芸能科に入学したミュージカル俳優志望の音無淳は、憧れの人がいた。
かつて東雲学院芸能科、星光騎士団第一騎士団というアイドルグループにいた神野栄治。
その人のようになりたいと高校も同じ場所を選び、今度歌の練習のために『ソング・バッファー・オンライン』を始めることにした。
ただし、どうせなら可愛い女の子のアバターがいいよね! と――。
BLoveさんに先行書き溜め。
なろう、アルファポリス、カクヨムにも掲載。
処刑される悪役令息に転生したらなぜか推しの騎士団長がグイグイ近づいてくる
猫に小判
BL
交通事故で死んだはずの会社員・田中悠人は、気がつくとBL小説『恋と陰謀~はじまりは夜に~』の世界に転生していた。
しかも転生先は、原作で処刑される悪役令息エリオット。
当然そんな未来は回避したい。
原作知識を頼りに慎重に立ち回るつもりだったのに、気づけば王宮を揺るがす事件に巻き込まれていき――。
さらに困ったことに、原作で一番の推しだった騎士団長ガイウスがやたらと距離を詰めてきて……?
平穏に生きたい元悪役令息と、過保護な騎士団長がじれじれ距離を縮める話。
ガイウス(騎士団長)×エリオット(元悪役令息)
異世界転生してひっそり薬草売りをしていたのに、チート能力のせいでみんなから溺愛されてます
ひと息
BL
突然の過労死。そして転生。
休む間もなく働き、あっけなく死んでしまった廉(れん)は、気が付くと神を名乗る男と出会う。
転生するなら?そんなの、のんびりした暮らしに決まってる。
そして転生した先では、廉の思い描いたスローライフが待っていた・・・はずだったのに・・・
知らぬ間にチート能力を授けられ、知らぬ間に噂が広まりみんなから溺愛されてしまって・・・!?
【完結】Restartー僕は異世界で人生をやり直すー
エウラ
BL
───僕の人生、最悪だった。
生まれた家は名家で資産家。でも跡取りが僕だけだったから厳しく育てられ、教育係という名の監視がついて一日中気が休まることはない。
それでも唯々諾々と家のために従った。
そんなある日、母が病気で亡くなって直ぐに父が後妻と子供を連れて来た。僕より一つ下の少年だった。
父はその子を跡取りに決め、僕は捨てられた。
ヤケになって家を飛び出した先に知らない森が見えて・・・。
僕はこの世界で人生を再始動(リスタート)する事にした。
不定期更新です。
以前少し投稿したものを設定変更しました。
ジャンルを恋愛からBLに変更しました。
また後で変更とかあるかも。
完結しました。
あと一度だけでもいいから君に会いたい
藤雪たすく
BL
異世界に転生し、冒険者ギルドの雑用係として働き始めてかれこれ10年ほど経つけれど……この世界のご飯は素材を生かしすぎている。
いまだ食事に馴染めず米が恋しすぎてしまった為、とある冒険者さんの事が気になって仕方がなくなってしまった。
もう一度あの人に会いたい。あと一度でもあの人と会いたい。
※他サイト投稿済み作品を改題、修正したものになります
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
※第33話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
愛されたいだけなのに
まさお
BL
我儘令息だったノアは一回目の人生で最愛の人からの裏切りの末、殺される。
気がつくと人生が巻き戻っていて人生二週目が始まる。
しかしまた殺される。
何度も何度も繰り返した人生の中で自分が愛されることを諦めてしまう。
【完結】浮薄な文官は嘘をつく
七咲陸
BL
『薄幸文官志望は嘘をつく』 続編。
イヴ=スタームは王立騎士団の経理部の文官であった。
父に「スターム家再興のため、カシミール=グランティーノに近づき、篭絡し、金を引き出せ」と命令を受ける。
イヴはスターム家特有の治癒の力を使って、頭痛に悩んでいたカシミールに近づくことに成功してしまう。
カシミールに、「どうして俺の治癒をするのか教えてくれ」と言われ、焦ったイヴは『カシミールを好きだから』と嘘をついてしまった。
そう、これは───
浮薄で、浅はかな文官が、嘘をついたせいで全てを失った物語。
□『薄幸文官志望は嘘をつく』を読まなくても出来る限り大丈夫なようにしています。
□全17話