転生結界師―学園で無双する―

UNKNOWN

文字の大きさ
12 / 87
1章 学園

 -1話

しおりを挟む
「レイド君、すまぬが首席の挨拶は皇子に譲ってもいいかの」
「ええ、構いませんよ。ですが、無償で譲るというのは私の性分には合いません。
もしそのようなことがあれば、試験結果を持って王族の方に直接問いたださなければいけなくなりそうですし…」

レイドはそう言いながら、学園長の方を見ると、学園長はそれを見て苦笑いしていた。

「何が望みじゃ?」
「いえいえ、望みなどはありません。
私はただ、ハイヒューマンともあろう学園長ととなれる機会があればと思っただけですので…ええ、望みは一切ありません」
「まるで商人じゃな。国王に加え騎士団長、そして儂まで人脈を欲しがるとは」
「ハイヒューマンは我々ヒューマンのいわば信仰対象…それほどのお方とのご縁があれば、何かと有用かと思ったまでです」
「よかろう、
「ええ、ありがとうございます。
時に学園長、ハイヒューマンのお知り合いの方との約束で、誰かと縁を持った時、証をその者に与えると聞いておりますが…」
「…どこまでも食えぬ者じゃ。そこまで知っているとはの。
どれ、友人として秘密を教えてはくれぬか?」
「ふふ、証が先です。それと、これからも友人としてよろしくお願いいたしますね、学園長」
「ふぉっふおっ、化けの皮が剥がれる日が来るのを待ちわびようぞ。
証は今は手元にないのでな、すまぬが学園が始まってからになる」
「そうですね。証を作る方法は、ここでは見せられぬものですから」
「っ…そ、そうじゃな」

証の作り方、それは現代の説明で言えば、ハイヒューマンとしてのDNAを使ったものだ。
 そしてそれは、体液、血液、精液の順でより強力なものとなる。
それ相応の対価…学園長ならば、どれを選んでくれるかは明白だ。

「それでは、また学園生活が始まってから…いえ、それでは少し遅いですか。
まぁ、出して作るだけですものね…明日か明後日か…いつくらいならば空いておりますか?」
「むぅ…事情を分かっていてそう急かすか。年老いた儂でも些か心の準備が必要なのじゃが…」
「おや、それではまるで…最上級のものを用意してくださる言い方ですね」
「っ…そ、それほどまでに欲しいものかのぅ…?」
「ええ」

実はその証、血液で作られた証が勇者パーティの全員に配られた後、アーティファクトとしての効果を発揮したのだ。
効果は生命力上昇…死ににくくなる効果に加え、防御力の上昇もある。
 そして次に回復力上昇…体力、魔力、精神力等…消耗した力の回復速度に加え、傷の治療速度も上昇する。
 そして最後に、威力上昇…物理スキル、魔法スキル関係せず、スキルの効果を上昇させる効果に加え、ステータスの上昇もあるという、ぶっ壊れだが、魔王討伐には必要なAFだったのだ。

「それでは、期待しておりますので、3日までにはまた来させていただきます」

さてと…じゃ、魔力隠蔽を付けた状態で結界を学園長に付けておいて…その行為を見せてもらうとするかぁ…
いやはや、俺のことながら守備範囲が広くて困る。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

【改訂版】槍使いのドラゴンテイマー ~邪竜をテイムしたのでついでに魔王も倒しておこうと思う~

こげ丸
ファンタジー
『偶然テイムしたドラゴンは神をも凌駕する邪竜だった』 公開サイト累計1000万pv突破の人気作が改訂版として全編リニューアル! 書籍化作業なみにすべての文章を見直したうえで大幅加筆。 旧版をお読み頂いた方もぜひ改訂版をお楽しみください! ===あらすじ=== 異世界にて前世の記憶を取り戻した主人公は、今まで誰も手にしたことのない【ギフト:竜を従えし者】を授かった。 しかしドラゴンをテイムし従えるのは簡単ではなく、たゆまぬ鍛錬を続けていたにもかかわらず、その命を失いかける。 だが……九死に一生を得たそのすぐあと、偶然が重なり、念願のドラゴンテイマーに! 神をも凌駕する力を持つ最強で最凶のドラゴンに、 双子の猫耳獣人や常識を知らないハイエルフの美幼女。 トラブルメーカーの美少女受付嬢までもが加わって、主人公の波乱万丈の物語が始まる! ※以前公開していた旧版とは一部設定や物語の展開などが異なっておりますので改訂版の続きは更新をお待ち下さい ※改訂版の公開方法、ファンタジーカップのエントリーについては運営様に確認し、問題ないであろう方法で公開しております ※小説家になろう様とカクヨム様でも公開しております

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

処理中です...