箱庭の支配人──稀人は異世界で自由を満喫します?

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0章 転生

一、転生、そして箱庭(1)

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皆さんは人には先天的な才能と後天的な才能の2種類がある、ということを知っているだろうか。
ただし、後天的な才能とは、殆どの確率で偶然的、かつ突然会得する才能のことである。

 例をあげてみよう。火事により身体のどこかに火傷を負ってしまった人物が居た。
その者は、その火傷を、
「俺は火事の中でも生還できた」
という自慢話を世間にした。
しかしある日、その自慢話から得た着想を元にし、彼は消防士を目指し始めた。
 するとどうだ?彼は、後天的な才能が芽生えたのだ。
彼は、火を恐れず進む程勇敢になり、数多くの命を救い出したのだ。

 この例となった人物が獲得した後天的才能というのは、
"火の恐怖への耐性"。
迫り来る死の恐怖と猛烈な痛み、それらに対する耐性を獲得したのだ。
 このような例があるため、後天的才能というのは予測のない出来事により生まれるとされる。
 また、それらに類似した"トラウマ"というのは、それに対する危機感知能力がとてつもなく上昇することから、それもまたある意味後天的才能とも呼べるものだ。

さて、何故こんなにも俺が後天的才能について語っているかというと…
今目の前で、神と名乗る者が俺の死因を下に能力を創り出し、それを持って異世界に転生させると説明をしていたからだ。
これもある意味後天的才能と言えるだろう…だが…だが…

「…いや、まだ承諾してないんだけど!?
てか、ここどこだよ!」

俺が"神"に対し、そう叫ぶと目が合った神は、余程驚いたのか動きがピタッと止まった。

「…え、駄目なんですか!?ある程度自由に出来るように能力を幾つか付与しておりますが…」

「いやいや、もう疲れたし第2の人生とか必要ないんだけど…」

「うーん…そこをどうにか」

そこからは、少しの間、俺と神の討議が続いた。

「いやだから──」
「もう少し譲ってください」
「いや──」
「な、なんでも能力付与するので」

しかしまぁ、先に折れたのは俺だった。

「う、うーん…まぁ、それなら…じゃあ、地球を含めたあらゆる言語に対する読み書きを出来るようにしてくれ。
あと、あっちの世界では知識0だから鑑定能力及び、一度記憶したものは基本的に忘れず、検索機能も頼む。あ、もちろん地球の知識に関しては自由に検索できるようにしてくれ。
 あ、それと年齢に比例したデイリープレゼントと誕生日のプレゼントも頼む。そうだなぁ…例えば、デイリーだとあの世界の通貨とか?
あ、折角だし地球の物を買えるようにもしてくれ
んー、それと戦闘に役立つ能力も欲しいな。攻撃、防御、補助、回復だな。
あー、それと1人でも生きれるようにある程度のサバイバル系の能力も頼んだ」

「は、はぁ…まぁ、分かりました。その代わり、能力が強いので制限をさせて下さい」

「ああ、良いぞ。そうだな…範囲指定とか、限られた対象にしか使えないとか…そういった感じでどうだ?」

「そうですね。それならば、私が付与した箱庭の能力に一致しておりますので可能です。
ただ、仲間が増えた際に不便になりますので、貴方様がいつでも切り替え可能な敵味方を判断する能力を箱庭に組み込みましょう」

「あ、そうだ。それならば、折角だし能力レベルが上がる度に箱庭の能力の広さを増やしてくれ。世界に干渉しないよう、別次元とかそういう感じでもいいと思うが…ただ、継続的に消費する体力とかが数値にあるのであり、箱庭と呼ばれるその能力が関係しているのであれば、その制限を消してくれ」

「かしこまりました。それでは…良き、第2の人生を!」
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