未来が分かるチートな日記を手に入れた〜だけど悲惨な未来が降り注ぐので、タイムリープで全力回避しようと思います!〜

カツラノエース

文字の大きさ
20 / 80

第20話【水の都ナビレス】

しおりを挟む

 そして、それから魔力量増幅の鍛錬を始めて数時間後、やっとウェイリスさんが終わりの合図を出した。

「はい!じゃあ今日はこれくらいでおわりましょうか。」
「っはぁぁ……!?はぁ……はぁ……」

 ウェイリスさんの言葉と同時に剣を落とし、地面に倒れる俺。
 いくら……なんでも……キツすぎるだろ……
 あれから数時間、ろくに座って休憩も無かったぞ……

「まぁ、初日にしては頑張ったんじゃないかしら。でも、ツバメさんは毎日その倍はしてたわよ。」
「ば、倍……!?」
「えぇ、だから身体強化ブーストは戦闘中常時発動も出来たでしょうね。」
「……すげぇな。」

 そう考えるとやっぱ俺はまだまだって事か。
 だが、そんな父でもなれなかった上級冒険者。今目の前に居るウェイリスさんがその上級なのだと思ったら、まだ実力を見たことは無いが本当に凄いのだと身をもって感じた。

「ほら!ケティとセリエラも終わるわよ!夜ご飯にしましょう!」
「あ!やったぁっ!ご飯だ!!」
「今日は少々身体もこたえましたからね。」

「ご飯……?ウェイリスさん、ご飯も食べさせてくれるんですか?」
「ん?ウェイリスは元々そのつもりだったけど、ハヤトは帰る気だったの?てっきり住み込みで特訓をすると思っていたのだけれど。」

 は、はぁ……!?住み込みだぁ!?

「な、、住み込みってその……大丈夫なのか?俺は良いが、」
「逆にこの家で大丈夫じゃないと思う?」
「いや、思わないけどよ……」

 確かに、使ってない部屋めちゃくちゃありそうだしな。

「ケティとセリエラは今日――というかしばらくここに泊まるのは大丈夫?」
「私は構いませんよ。上級冒険者の方に毎日見てもらえるなんて願ったり叶ったりですから。」
「ケティはお母さんとお父さんと住んでるから、確認を取って大丈夫なら良いよ~」

 その後ケティは両親に許可を取りに行き、ウェイリスさんの家に泊まる許可をもらってきた。

 ♦♦♦♦♦

 そしてそれから俺たちは相変わらず豪華な夜ご飯を食べ、3人それぞれしばらく使わせて貰うことになる部屋に紹介された。

 その部屋のベットに入り俺はひとり考え事をする。

「でも、こうしてまたもやデスティニーレコードの通りになったな。」

 あ、そういえばデスティニーレコードを家に置いたままだぞ、明日持って来ないとな。
 それに、ウェイリスさんと一緒なら今度こそ未来を変えられるかもしれない……!!

 そうして俺はいつもよりふかふかなベットで眠りについたのだった。

 ♦♦♦♦♦

 それから数日間、俺たちは毎日ウェイリスさんによるハードな特訓を受ける。そして4月19日早朝――新たな文章がデスティニーレコードに記された。

 4月21日:ウェイリスと共に水の都ナビレスへ
 4月21日:ゴブリン・ロードにより、ナビレスの人口が激減している事を知る。

 2行一気に記されるパターンは初めてだな。日にち的にも同じ日に起こる事なのか。

 しかし、それ以上に俺は今回記された文章には疑問しか無かった。

 まず、水の都ナビレスについて。
 これはフレイラから東方向に数十メートル離れた海と隣接している町だ。
 水の都ってのはそこから意味が来ていたりするな。

 そして、冒険者の数も町の大きさも発展具合いも全て、このナビレスがフレイラに勝っている。
 まぁ逆にフレイラが勝っている町はもうそれは町というよりは村なのだが。

 次にゴブリン・ロードについてだが、これはゴブリンたちが食べ物不足に陥ったりした時に群れで人間たちの住む町を襲い、色々な物を奪ったり人を殺したりする行為の名称だ。
 ちなみに、そのゴブリン・ロードの際には絶対にそのゴブリンたちのリーダー、ゴブリンキングがいる。

 ゴブリンキングは通常人間よりも背丈が小さいゴブリンに比べて、身体が大きく発達した個体の事を言う。
 特に大きな個体だと身長5メートルを超えると聞いた事もあるな。

 ――しかし、ゴブリン・ロードというのは植物の育たない冬などに起きると決まっている為、最近はもうゴブリン・ロードの被害に大きく遭ったという話は聞かない。

 だからこそ、一行目の「4月21日:ウェイリスと共に水の都ナビレスへ」はともかく、二行目の「4月21日:ゴブリン・ロードにより、ナビレスの人口が激減している事を知る。」に関してはもう意味が分からなかった。

 だって、今は4月。みんな分かるとは思うが冬では無い。だからゴブリン・ロードが起きるという事自体がありえないのだ。更に言うと、ナビレスレベルの町がゴブリン・ロードにより人口激減なんて……意味が分からん。
 まだオーガの群れが一斉に攻めてきました~とかなら分からんでも無いが。

 ――でも、この文章はどこかのインチキ予言者が書いている事では無い。これまで記されてきた出来事が全て現実に起きているデスティニーレコードに記されている事だ。
 だから、きっと起きる可能性が極めて高い。

 一度それっぽくウェイリスさんに聞いてみるか。
 こうして俺は借りている部屋からウェイリスさんやケティ、セリエラの待っているであろうご飯を食べるあの長テーブルの置いてある部屋へと向かった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部
キャラ文芸
 俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。  その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。  とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。  まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。  これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

召喚されたリビングメイルは女騎士のものでした

think
ファンタジー
ざっくり紹介 バトル! いちゃいちゃラブコメ! ちょっとむふふ! 真面目に紹介 召喚獣を繰り出し闘わせる闘技場が盛んな国。 そして召喚師を育てる学園に入学したカイ・グラン。 ある日念願の召喚の儀式をクラスですることになった。 皆が、高ランクの召喚獣を選択していくなか、カイの召喚から出て来たのは リビングメイルだった。 薄汚れた女性用の鎧で、ランクもDという微妙なものだったので契約をせずに、聖霊界に戻そうとしたが マモリタイ、コンドコソ、オネガイ という言葉が聞こえた。 カイは迷ったが契約をする。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~

エース皇命
ファンタジー
 学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。  そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。 「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」  なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。  これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。 ※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。

処理中です...