25 / 31
第4章 新聞編
第24話 新技術開発
しおりを挟む
美しいセントルミエスの一角、貴族学院からほど近い中心街からは少々離れた邸宅地。そこにかねてより準備していたA&C遠隔郵便商会の社屋はある。元々はある貴族の屋敷であったが後継者がおらず残念ながらと言うべきか断絶。主を失ったこの屋敷は持ち主が生前交流していた者が引き継いで管理していたそうだ。そのため手入れは行き届いており、小さな庭も芝生が丁寧に刈り込まれており訪れる者を歓迎してくれている。
クレイグはよくこんな素晴らしい社屋を見繕ってくれたものだ。ユリウスのツテでもあったのだろうか。どちらにせよ感謝である。
そんな社屋の一角、会議室として設えた一室で、クレイグとマリーに来てもらっていた。勿論経営会議のためだ。
「それじゃ、早速始めていこうか。まずは……マリー。」
「はい。アルフォンス様。」
「冒険者ギルドから我々の事業について、総裁から情報伝達業務に関してお話があった。そう聞いているけど詳細について説明してくれるかな?」
「はい。大雑把には先日手紙で伝えてあった通りですが、現状試験的にリュシオール領内でのみ行われていた情報伝達業務ですが、今後は全国的にやってくれないか、とのことでした。ただまだ公式には依頼することが決まっていなので内々で検討してほしいとも。」
そう。冒険者ギルドがマリーづてに俺にさらに利用を増やしたい旨を伝えて来ていたのだった。マリーからその内容の手紙を受け取ったときは、貴族学院内の寮の俺のところに直接送ってよこせば良い物を回りくどいと訝しんでいた。だが、今のマリーの説明で合点がいった。水面下での交渉、ってやつだ。
あまりこういうアクセスは前世でも今世でも経験は無かったが、事に微妙な差配が必要だとこういう事もあるのだろうな。直接俺の所、となるとどうしても公的なアクションという事になってしまう。ならばあくまで実務者同士の議論という形を取って折り合いがつかなくとも明確に破談とならぬようにする工夫、そういう事だろう。
「解った。それについては後で議論して結論を出そう。クレイグからの話で変わってきそうではあるから。と、いう訳でクレイグ、お願い。」
「かしこまりました。アルフォンス坊ちゃん。」
俺たちに一礼してからクレイグは話し始めた。
「まず、今までの事業として。王国内の5大都市との通信線の構築が完了し、今月初頭からその供用を開始しておりますが、天候および送受信ミスによる再送信が関係し遅延が少々ながら発生しております。」
「それはまずいね。現状どのくらいかな?」
「ご心配をおかけします。ですが、まだ全体の5%を下回っております。また致命的な内容の誤りや遅延の情報は入っておりません。またスピードに関しましても既存の通信手段よりは優位を保っております。」
「それなら、何とか安心できる要素ではあるね。油断はできないけど。」
現状、手旗で事業が成り立っているのは良いが……誤りとかが発生しているのはどうにかしないとな。……”あれ”を実行に移す時かな。
「とりあえず、まだ問題が大きくならないうちに対策を立てることにする。僕の方でこの問題は色々と検討をさせて貰うよ。……で、今度は僕からだけど……。」
俺は先日、マティアスから請けていた話をした。件の新聞を届ける話だ。
「なるほど。定期便という訳ですね。」
「うん。これに関しては普通の通信とかと比べて結構負荷がかかってしまいそうだからね。何かしらの工夫が必要かな、と。」
「確かに坊ちゃんのおっしゃる通りですね。何か手を考えておられるので?」
「それは、まあね。すぐに実現という訳にはいかないけど。とりあえず、解決できそうなツテはあることにはあるからそことも相談してみようと思う。さっきクレイグからあったミスと遅延の件含めてね。まぁ、今の所は従来通り手旗でやって貰うけど。」
また頼ることにはなってしまうが、活版印刷を実現してくれたローランなら何とかしてくれるかも。それがだめなら最悪ジャンヌを始め学院の先生を片っ端から探すとかしよう。こういう時はドブ板式に限る。
「これで今日最後の議題だ。最初にマリーからあった話だけど、僕としては前向きに検討したい。ただ、もうちょっと通信線の信頼性の向上をしてから、という条件でだけど。二人はどう思うかな?」
「私は……アルフォンス様がそう言うのであれば従うだけです。個人的な雑感としても無謀とは感じませんし。」
「概ねマリー様と同じ意見です。ただ、ひとつだけ。個人的な経験からにはなってしまいますが……棚上げを長くし過ぎるのもよろしくありません。出来るなら現状の結論で総裁閣下にお伝えした方がよろしいかと。」
「解った。そうすることにする。じゃ、そのように総裁閣下にお伝えしてくれないかな、マリー?」
「かしこまりました。ではそのように。」
会議はつつがなく終了と相成った。ここまで事業のことで色々やるのは久方ぶりだな。後で必要になるかもしれないし、議事録を書いておくか。さて、後は速やかに上がってきた問題の解決の手配だな。ローランのところに持っていくことにしよう。現状力を借りられるのはそこだけだ。
--------
幾日か後、ローランの処。
「また私のところとは珍しいね。」
「ええ。またローランさんのお力添えを頂きたくて。」
「それは構わないよ。アルフォンス君から聞く話は実に興味深く、私の楽しみになっているからね。それに件の発明で私にも利潤があったからね。」
ローランの口ぶりからすると活版印刷でかなり儲けがあったと見える。性格からしてあくどいことはやってはい無さそうだがそれでも利益を出せているのはそれほどかの発明は必要とされていたのか、ローラン自身の商才か、はたまたその両方か。
「それで今回はどんな事をやってほしいのかな?」
「ええ。では……。」
俺は元々いずれは、と考えていたあるアイデアをローランに伝えた。かつての前世世界のヨーロッパでも視覚を利用した通信、つまり手旗は使われていた。だからこそこの世界でもそれを基にしたシステムを構築した。
しかし、現在出てきた問題はそれでは確実性が下がってしまうということだ。この間クレイグたちとも共有していた問題であるが手旗ではどうしても通信容量の増大に対処しきれない。また、天候にも弱い。急ごしらえで弱点だらけだ。
まだ事業としては成立しているがこのままでは通信量増加による負荷によって破綻は見えている。資金に余裕があり手が打てる今のうちに防ぐ一手をという訳だ。確実性と迅速性を確保しつつ通信員の負担を軽減させる策。
その手法は腕木通信、セマフォアとも言う方式だ。
これは大型の機構を使用した視覚的通信方法で、前世世界のヨーロッパで広く使用されていた手法である。大まかには手旗を大型化したようなものであり、3本ほどの連結された腕……棒状の構造を持ち、その折れ方及び傾き方で内容を送信する。これを塔などの高所に設置して、その操作はその下部にてハンドル等を用いて行う。またこの時、下部の操作部と上部の表示部分は相似形になることにより運用性の向上が図られていた。照明等を取り付けることにより夜間の運用も行われるといったこともあったらしい。
事業を始める時も頭の片隅には置いていたが技術的問題が素人の俺では解決できる気がしなかったため取り合えず棚上げしておいたことである。本来はもっと早く手を付けるべきだったかもしれないが今更だ。置かれた状況からリカバリーしなければならないのもまた事業をやるという事だ。やるしかない。
とはいえ、前世世界でも確かこの方式の完成には天才時計師とも名高いアブラアム=ルイ・ブレゲの協力無くしては完成しなかったと記憶している。下手に手を出していれば出していたで四苦八苦していたとも考えられる以上ローランとの関係が構築できる前にやっても上手くはいかなかったかもしれないというのもまた事実だ。
「……なるほど、なるほど。実に興味深いね。流石に時間はかかりそうだが……なるべく急ぐ話でもあるのだよね?」
「ええ。できれば。」
「解った。また7日ほど時間を貰えれば流石に完成品とまではいかないが図面の上でなら見せられるかもしれない。」
「了解しました。資材やらの手配ならこっちでもやっておきます。図面を見て出来そうなら早速やってしまいましょう。頼みました。ローランさん。」
クレイグはよくこんな素晴らしい社屋を見繕ってくれたものだ。ユリウスのツテでもあったのだろうか。どちらにせよ感謝である。
そんな社屋の一角、会議室として設えた一室で、クレイグとマリーに来てもらっていた。勿論経営会議のためだ。
「それじゃ、早速始めていこうか。まずは……マリー。」
「はい。アルフォンス様。」
「冒険者ギルドから我々の事業について、総裁から情報伝達業務に関してお話があった。そう聞いているけど詳細について説明してくれるかな?」
「はい。大雑把には先日手紙で伝えてあった通りですが、現状試験的にリュシオール領内でのみ行われていた情報伝達業務ですが、今後は全国的にやってくれないか、とのことでした。ただまだ公式には依頼することが決まっていなので内々で検討してほしいとも。」
そう。冒険者ギルドがマリーづてに俺にさらに利用を増やしたい旨を伝えて来ていたのだった。マリーからその内容の手紙を受け取ったときは、貴族学院内の寮の俺のところに直接送ってよこせば良い物を回りくどいと訝しんでいた。だが、今のマリーの説明で合点がいった。水面下での交渉、ってやつだ。
あまりこういうアクセスは前世でも今世でも経験は無かったが、事に微妙な差配が必要だとこういう事もあるのだろうな。直接俺の所、となるとどうしても公的なアクションという事になってしまう。ならばあくまで実務者同士の議論という形を取って折り合いがつかなくとも明確に破談とならぬようにする工夫、そういう事だろう。
「解った。それについては後で議論して結論を出そう。クレイグからの話で変わってきそうではあるから。と、いう訳でクレイグ、お願い。」
「かしこまりました。アルフォンス坊ちゃん。」
俺たちに一礼してからクレイグは話し始めた。
「まず、今までの事業として。王国内の5大都市との通信線の構築が完了し、今月初頭からその供用を開始しておりますが、天候および送受信ミスによる再送信が関係し遅延が少々ながら発生しております。」
「それはまずいね。現状どのくらいかな?」
「ご心配をおかけします。ですが、まだ全体の5%を下回っております。また致命的な内容の誤りや遅延の情報は入っておりません。またスピードに関しましても既存の通信手段よりは優位を保っております。」
「それなら、何とか安心できる要素ではあるね。油断はできないけど。」
現状、手旗で事業が成り立っているのは良いが……誤りとかが発生しているのはどうにかしないとな。……”あれ”を実行に移す時かな。
「とりあえず、まだ問題が大きくならないうちに対策を立てることにする。僕の方でこの問題は色々と検討をさせて貰うよ。……で、今度は僕からだけど……。」
俺は先日、マティアスから請けていた話をした。件の新聞を届ける話だ。
「なるほど。定期便という訳ですね。」
「うん。これに関しては普通の通信とかと比べて結構負荷がかかってしまいそうだからね。何かしらの工夫が必要かな、と。」
「確かに坊ちゃんのおっしゃる通りですね。何か手を考えておられるので?」
「それは、まあね。すぐに実現という訳にはいかないけど。とりあえず、解決できそうなツテはあることにはあるからそことも相談してみようと思う。さっきクレイグからあったミスと遅延の件含めてね。まぁ、今の所は従来通り手旗でやって貰うけど。」
また頼ることにはなってしまうが、活版印刷を実現してくれたローランなら何とかしてくれるかも。それがだめなら最悪ジャンヌを始め学院の先生を片っ端から探すとかしよう。こういう時はドブ板式に限る。
「これで今日最後の議題だ。最初にマリーからあった話だけど、僕としては前向きに検討したい。ただ、もうちょっと通信線の信頼性の向上をしてから、という条件でだけど。二人はどう思うかな?」
「私は……アルフォンス様がそう言うのであれば従うだけです。個人的な雑感としても無謀とは感じませんし。」
「概ねマリー様と同じ意見です。ただ、ひとつだけ。個人的な経験からにはなってしまいますが……棚上げを長くし過ぎるのもよろしくありません。出来るなら現状の結論で総裁閣下にお伝えした方がよろしいかと。」
「解った。そうすることにする。じゃ、そのように総裁閣下にお伝えしてくれないかな、マリー?」
「かしこまりました。ではそのように。」
会議はつつがなく終了と相成った。ここまで事業のことで色々やるのは久方ぶりだな。後で必要になるかもしれないし、議事録を書いておくか。さて、後は速やかに上がってきた問題の解決の手配だな。ローランのところに持っていくことにしよう。現状力を借りられるのはそこだけだ。
--------
幾日か後、ローランの処。
「また私のところとは珍しいね。」
「ええ。またローランさんのお力添えを頂きたくて。」
「それは構わないよ。アルフォンス君から聞く話は実に興味深く、私の楽しみになっているからね。それに件の発明で私にも利潤があったからね。」
ローランの口ぶりからすると活版印刷でかなり儲けがあったと見える。性格からしてあくどいことはやってはい無さそうだがそれでも利益を出せているのはそれほどかの発明は必要とされていたのか、ローラン自身の商才か、はたまたその両方か。
「それで今回はどんな事をやってほしいのかな?」
「ええ。では……。」
俺は元々いずれは、と考えていたあるアイデアをローランに伝えた。かつての前世世界のヨーロッパでも視覚を利用した通信、つまり手旗は使われていた。だからこそこの世界でもそれを基にしたシステムを構築した。
しかし、現在出てきた問題はそれでは確実性が下がってしまうということだ。この間クレイグたちとも共有していた問題であるが手旗ではどうしても通信容量の増大に対処しきれない。また、天候にも弱い。急ごしらえで弱点だらけだ。
まだ事業としては成立しているがこのままでは通信量増加による負荷によって破綻は見えている。資金に余裕があり手が打てる今のうちに防ぐ一手をという訳だ。確実性と迅速性を確保しつつ通信員の負担を軽減させる策。
その手法は腕木通信、セマフォアとも言う方式だ。
これは大型の機構を使用した視覚的通信方法で、前世世界のヨーロッパで広く使用されていた手法である。大まかには手旗を大型化したようなものであり、3本ほどの連結された腕……棒状の構造を持ち、その折れ方及び傾き方で内容を送信する。これを塔などの高所に設置して、その操作はその下部にてハンドル等を用いて行う。またこの時、下部の操作部と上部の表示部分は相似形になることにより運用性の向上が図られていた。照明等を取り付けることにより夜間の運用も行われるといったこともあったらしい。
事業を始める時も頭の片隅には置いていたが技術的問題が素人の俺では解決できる気がしなかったため取り合えず棚上げしておいたことである。本来はもっと早く手を付けるべきだったかもしれないが今更だ。置かれた状況からリカバリーしなければならないのもまた事業をやるという事だ。やるしかない。
とはいえ、前世世界でも確かこの方式の完成には天才時計師とも名高いアブラアム=ルイ・ブレゲの協力無くしては完成しなかったと記憶している。下手に手を出していれば出していたで四苦八苦していたとも考えられる以上ローランとの関係が構築できる前にやっても上手くはいかなかったかもしれないというのもまた事実だ。
「……なるほど、なるほど。実に興味深いね。流石に時間はかかりそうだが……なるべく急ぐ話でもあるのだよね?」
「ええ。できれば。」
「解った。また7日ほど時間を貰えれば流石に完成品とまではいかないが図面の上でなら見せられるかもしれない。」
「了解しました。資材やらの手配ならこっちでもやっておきます。図面を見て出来そうなら早速やってしまいましょう。頼みました。ローランさん。」
0
あなたにおすすめの小説
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
「元」面倒くさがりの異世界無双
空里
ファンタジー
死んでもっと努力すればと後悔していた俺は妖精みたいなやつに転生させられた。話しているうちに名前を忘れてしまったことに気付き、その妖精みたいなやつに名付けられた。
「カイ=マールス」と。
よく分からないまま取りあえず強くなれとのことで訓練を始めるのだった。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる