異世界探訪記

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二十八日目。エルフ族の集落にて

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二十八日目。
 いささか腹が立った。
 と言うのも町から徴税官が来たのだ。鼻につく話しぶりで、兵士一人も寄越さないのに守ってやっていると言って一昨日の狩りの成果物とノームの作ったアクセサリーの大半を持って行った。
 この規模の村にしては重税が過ぎるんじゃないか?
 そうベルデットさんに聞いたら、『平和に暮らせるなら多少の搾取にも耐えるさ』と、渋い顔でそんな事を言っていた。

 今日の夕餉は、野菜などが持って行かれなかったのでいつも通り。ただ、俺はあの徴税官に腹が立ちすぎて味が解らなかった。
 エルフ達は会って間もない俺がこんなに怒っているのが嬉しいと言って上機嫌だった。
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