異世界探訪記

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三十七日目。エルフ族の集落に延びる道。森の入り口にて

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三十七日目。
 盗賊団共が気安く話しかけてきたのでギルビットさんが喉を掻っ切っていた。
 情が移りつつあったのか俺は止めようとしたが、情けを掛けて殺されるよりは何倍もマシだと言っていた。
 そう言うこともあるのかと反省する一幕でもあった。

 その後は此方に怯えて静かになった盗賊団共を引き連れて進んでいく。
 その間にギルビットさんから教えて貰ったのはここの罪に対する考え方だ。
 その考え方は、有り体に言えばハンムラビ法典に近い。目には目を、歯には歯をと言う奴だ。そして、有名なこの盗賊団は勿論殺人を犯しているので死刑。基本的に盗賊団は殺人を犯すものなので盗賊と認定された者は死罪となり、その者を殺しても殺人には問われない。逆に、報酬を貰えるらしい。
 そして、街の中での殺人は最終的に死刑だが情状酌量の余地もあるらしい。殺した人物が悪徳であると判断された場合だ。借金奴隷化を狙った高利貸しであったりとか、奴隷でもないのに奴隷の様な扱いをするような人物であったりすると確実に適用されるらしい。
 その場合は死刑が鉱山送りになるらしい。相手が殺人者であれば無罪放免で、表彰ももしかしたらあるとかなんとか。

 今日は弓を使って取った角の小さなホーンラビットが主食。そこに食べ慣れてきた木の実を練り込んで鉄板で焼いたパンの様なもの。スカッタと言うこれはナンに似た食感で食べでがある。
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