『数億光年離れた遠い星の話』

健野屋文乃(たけのやふみの)

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2章 退化する世界の中で・・・

3話 理不尽な返し・・・

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「・・・ソフィー!こちら第4ゲート、


アローン兵(特殊機械兵)に阻まれて、突入できない。


アローン は味方じゃなかったのかよ?」




古びた無線機が、不穏な音色を奏でている様だった。



「・・・裏切られた?」



積み上げた足場が脆く壊れて行くような感覚に、


ソフィーの左腕が小刻みにカタカタと震えた。


機械なのに・・・



この現状、ソフィーが人間だったら、嫌な汗を流したに違いない。


その代わりに、ソフィーは手を組み、心を落ち着かせようとした。





「第3ゲート、アローンに襲われている。


話が違うぞ!これ以上持ちこたえられない。撤退する。」

と再び無線が入った。



「ちょっと待って・・・。」


「これ以上犠牲は出せない。」


「え・・・うん・・・そう・・だよね・・・」


ソフィーは、誰にも聞こえないように呟いた。



機関銃で激しい弾幕を張るデューカには、


その弱気な表情だけが見えた。



「俺達は、完全にコーリーに騙されたんだ。


おい・・・銀髪・・・・あれ?銀髪がいない!?


ソフィー、銀色の奴がいないぞ!


逃げやがった。俺達は、はめられたんだ。


このままじゃ俺達全滅だ。」




デューカは、道化師の様に慌てふためいた。


人間だった時から、おどけた奴だったけど、


それは機械になったとしても消せないらしい。



デューカの放つ弾幕が悲鳴を上げているように思えた。


道化のおどけた悲鳴・・・


その音は、コミカルでだが、悲哀に満ちていた。


デューカは、男泣きをしながら、


「俺が・・・俺がお前を守るから!


絶対にお前だけは俺が守るから!」


機関銃の弾幕に負けない声で叫んだ。




「デューカ・・・そのテンション、ちょっとウザい。


今、欲しいのは、そう言うんじゃないんだ」



「えええええええ!」


理不尽な返しに、デューカは乙女の様に泣いた。



ソフィーはちょっと笑った。



暗雲とした心の曇りが晴れたソフィーは、


「さて・・・。」


と呟くと、拳を握りしめた。



思考回路の処理装置が熱を帯び、


けたたましく回転を始めたような気がした。





つづく
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