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4章 デユーカに迫る惑星最強殺戮兵器
12話 愛しい恋人を見つけた乙女のように・・・
しおりを挟む『空軍基地・周辺』
ソフィーはアローン兵各隊を、空軍基地の偵察に向かわせた。
空軍基地・周辺各所にいる50機のアローン兵から、
地下鉄遺跡にいるソフィーの思考回路に彼らの視覚、聴覚、触覚情報が送られてきた。
ソフィーの思考回路に、空軍基地周辺の鮮明な全体像が浮かび上がってきた。
ソフィーは
「この光、空軍のパトロール機か・・・。」
と呟くと、側に控えている参謀を見た。
参謀は心ここにあらず状態で、宙を眺めていた。
・・・彼も同じ情景を見ているらしい。
「もう少し、先に・・・。」
ソフィーの呟きに合わせ、空軍基地周辺にいる、アローン兵10機は足を進めた。
参謀が
「ご注意して、お進みください。」
と忠告した。ソフィーは
「忠告、感謝する。」
とねぎらった。
参謀のプログラムに元々組み込まれている、
機械的な忠告の言葉だとしても、悪い気はしない。
自意識があるアンドロイドの自分だって、
機械的なのは程度の差だろう。
アローン兵達から伝わる涼しい風の感触が、
ソフィーの気持ちを落ち着かせた。
その風の中に、ソフィーは懐かしい感触を感じた。
「この感触は・・・」
アローン兵の一機が、何かの気配を感じ、
ソフィーが操る10機は、素早く岩場に身を隠した。
「どこだよ・・・ここは?」
とソフィーが聞きなれた声が、
アローン兵達の聴覚を通じてソフィーに伝えられた。
「デューカ?・・・デューカが生きてた。」
ソフィーは、心の奥から嬉しさがこみ上げてきた。
ソフィーの意思と歓喜を察したアローン兵達が、
一斉にデューカに駆け寄った。
その残忍さにより一般アンドロイドに恐れられた、
殺戮兵器のアローン兵。
そのアローン兵数機が、
愛しい恋人を見つけた乙女のように、
デューカに向かって、嬉しそうに駆け寄って来た。
「!」
デューカは、恐怖で絶句した。
自らの機体が、成すすべもなく壊されていく恐怖と、
この世界から、自意識が完全に消されてしまう恐怖。
慌てて、後を振り返ると、そこにも惑星最強の殺戮兵器が、
嬉しそうにスキップしながら駆け寄って来ていた。
スキップをする姿に、こんなにも恐怖を感じた事はなかった。
「こいつら、こんなに嬉しそうに殺戮を楽しむのか、
狂ってる・・・こいつらもこいつらを作った連中も!」
デューカはこの世界に絶望し、そして哀れんだ。
人間なら涙を流して、その気持ちを表現出来ただろうけど、
「さよなら、ソフィー・・・」
デューカは、オプションの涙機能を付けなかった事を後悔した。
愛する者との別れに、涙も流せないなんて・・・
つづく
いつも読んで頂き、ありがとうございます。
毎週、日曜日更新です O(≧∇≦)O イエイ!!
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