『数億光年離れた遠い星の話』

健野屋文乃(たけのやふみの)

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10章 時の記憶

2話 俺のゴーストが、何かあると告げている

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「要するにガラクタだな」

機械ネズミの時計の星へ評価は、そんな感じだった。


『どうする?』

バイカルの問いに、あゆみは、

「何かある様な気がする」

『何かとは?』

「俺のゴーストが、何かあると告げている」

あゆみはそう言ったが、別にゴーストがそう言った訳ではない。

カッコいいから、そう言っただけだ。


『俺のゴーストも同じくだ』

バイカルもそうは言ったが、同じくカッコいいから言って見ただけだ。


コタツの上のネズミは、

「お前ら、適当やのう」


ネズミは、そのノリに付いていけないらしい。


「どちらにせよ、あの惑星の不可解な動きは、見過ごせんだろう」

あゆみのひと言で、とりあえず探索に行くことにした。

『行くか』

バイカルのひと言で、コタツの4脚の足が立ち上がった。


「うわ!なんやこれ!」

コタツが多脚戦車の様に動きだし、機械ネズミは驚いた。


機械ネズミの驚きを察したのか、コタツの中のあゆみは、


「ネズミくん、ようやく完成したのだよ。この完成によって、高度な知的生命体である我々は、コタツから出ることなく、移動できるようになったのだよ!これこそ文明の極みだと思わないかい?ネズミくん」


「めんどくさがり屋の猫どもめ!さっき言ったよな雰囲気が大切だって!」


多脚戦車に変形したコタツは、宇宙港管制室を出ると、誰もいない宇宙港を疾走した。

それは決してカッコ良いとは言えない姿だったが、面白いおもちゃを見つけた猫たちは、目をキラキラ輝かせていた。


文明の極みのはずなのに、コントローラーはしょぼい簡単な物だった。


「にゃにゃ」

『にゃにゃ』


機械の猫たちは、それはそれは楽しそうだった。

彼らは、間違いなく猫生を楽しんでいた。



機械の猫とネズミを乗せた多脚戦車のコタツは、宇宙港のロビーを走り抜けた。

誰もいないと思っていた宇宙港にも、メンテナンスロボットが、掃除や修理をしていた。


働き者のロボットを見て、機械ネズミは、働き者とは言えない機械猫たちに、言った。

「働き者のロボットだこと」


『まああいつら自我がないからな、自我がないと働くことが苦じゃないんだよな』

「自我って何だろな」

『知的なネズミなら知ってるんじゃねーか?』

「知的なネズミのアルバムさん、アンドロイドにとっての自我ってなんだ?」


「えっ!?」

アンドロイドにとっての自我って何だ!?

機械ネズミのアルバムは、自分のデータベースを探った。

さらに優先でペガサス号のデータベースにも繋げたが、それらしき情報は見つからなかった。


仕方なく

「それは未知の領域だ。ゆえに機械ネズミをもってしても謎だ」

「未知の領域かぁ~それなら仕方ないか」

『そうだな』


機械猫がアホで、良かった。

機械猫たちは、時として鋭い事を言うが、基本アホだ。

ただその鋭さが、とてつもなく強い武器になる事がある。




つづく
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