194 / 263
10章 時の記憶
11話 好転の惑星
しおりを挟む
シュガーコートが宇宙船を降りると、ロボットが待ち受けていた。
材質は青銅ぽい。どこか神秘的な雰囲気を漂わせていた。
雰囲気も、この太陽系のアンドロイドより高度な雰囲気が漂っている。
文明のレベルが高い星のロボットなのだろう。
「ようこそ、好転の惑星へ」
青銅のロボットは上品な音声で言った。
青銅のロボットを良く見ると、ロボットらしくない。
もしかすると青銅の生命体かも知れない。
ロボットじゃないのに、ロボット扱いする所だった。
種族によっては、かなりの失礼にあたる事もあるらしい。
「好転の惑星?」
「はい、好転の惑星です」
「なぜそのような名前なのですか?」
「この惑星を作ったのは、大昔の魔法使いです」
「魔法使い?」
「当時、魔法使いと呼ばれていた訳ではありません。
今となっては、メカニズムが理解不能なテクノロジーと言った方が、正しいでしょう。当時はそれを科学と言っていたのかも知れません。この銀河では、そのような事はありふれた事象で、理解不能なテクノロジーを【魔法】と表現したりします」
「なるほどです」
「その魔法使いが【好転の魔法】を、この惑星に掛けたと言われています。
そして、この惑星が味方に付いた場合の勝率は、51%に達します。
その勝率は1万年以上変わっていません」
>ん?勝率51%って微妙のような。勝てるかな?ってレベルじゃないのか?
シュガーコートは思考した。
青銅の仮面から表情は伺い知ることは出来なかったが、雰囲気は相当な自信だ。
>なぜ勝率51%で、そんな自身満々なのだろう?
>1万年単位の時間を生きていると、1つの戦いなど、些細な事なのかも知れない。
「入港許可、ありがとうございます」
シュガーコートは言った。
「どうぞ、ご案内します」
逆に綺麗に磨かれた壁に映るシュガーコートは、まるで人間だった。
それはシュガーコートに、自分が人類側の存在だと意識させた。
廊下の窓の向こう側も、歯車が回っていた。
シュガーコートは、その静寂な廊下を歩きながら、あゆみ&バイカル&アルバム。
そして生きた猫の事を思考した。
「少なくとも、猫ちゃんの酸素があるうちに帰らなくては」
廊下を進むと、ガラスの窓の向こう側が、歯車から水に代わり、水族館のように魚が泳いでいた。
シュガーコートは、魚を見て生きてる猫たちの事を思った。
「これなら餌に困りませんね」
イルカの群れと目が逢った。
シュガーコートは愛想よく会釈をしてみた。
するとイルカたちもそれに反応するかのように、会釈を返してくれた。
こういう時は【JKコード】では【可愛い~】と言うらしい事を、思い出した。
今となっては【JKコード】とは何なのかは不明だが、楽しい事らしい。
そして、シュガーコートは未だ【JKコード】の【可愛い~】を言った事がなかった。安物の簡易アンドロイドのシュガーコートとは、そんな存在だったし、その存在から逸脱することは、製品として問題があるように思えた。
でも、今、製品として意識する必要などないはずだ。
チャンスだ!
シュガーコートは覚悟を決め
「可愛い~」
と。かなり小声だがちゃんと言えた。
思考かろの奥で気分がはずんだ。
イルカも心なしか嬉しそうにしてくれた。
つづく
材質は青銅ぽい。どこか神秘的な雰囲気を漂わせていた。
雰囲気も、この太陽系のアンドロイドより高度な雰囲気が漂っている。
文明のレベルが高い星のロボットなのだろう。
「ようこそ、好転の惑星へ」
青銅のロボットは上品な音声で言った。
青銅のロボットを良く見ると、ロボットらしくない。
もしかすると青銅の生命体かも知れない。
ロボットじゃないのに、ロボット扱いする所だった。
種族によっては、かなりの失礼にあたる事もあるらしい。
「好転の惑星?」
「はい、好転の惑星です」
「なぜそのような名前なのですか?」
「この惑星を作ったのは、大昔の魔法使いです」
「魔法使い?」
「当時、魔法使いと呼ばれていた訳ではありません。
今となっては、メカニズムが理解不能なテクノロジーと言った方が、正しいでしょう。当時はそれを科学と言っていたのかも知れません。この銀河では、そのような事はありふれた事象で、理解不能なテクノロジーを【魔法】と表現したりします」
「なるほどです」
「その魔法使いが【好転の魔法】を、この惑星に掛けたと言われています。
そして、この惑星が味方に付いた場合の勝率は、51%に達します。
その勝率は1万年以上変わっていません」
>ん?勝率51%って微妙のような。勝てるかな?ってレベルじゃないのか?
シュガーコートは思考した。
青銅の仮面から表情は伺い知ることは出来なかったが、雰囲気は相当な自信だ。
>なぜ勝率51%で、そんな自身満々なのだろう?
>1万年単位の時間を生きていると、1つの戦いなど、些細な事なのかも知れない。
「入港許可、ありがとうございます」
シュガーコートは言った。
「どうぞ、ご案内します」
逆に綺麗に磨かれた壁に映るシュガーコートは、まるで人間だった。
それはシュガーコートに、自分が人類側の存在だと意識させた。
廊下の窓の向こう側も、歯車が回っていた。
シュガーコートは、その静寂な廊下を歩きながら、あゆみ&バイカル&アルバム。
そして生きた猫の事を思考した。
「少なくとも、猫ちゃんの酸素があるうちに帰らなくては」
廊下を進むと、ガラスの窓の向こう側が、歯車から水に代わり、水族館のように魚が泳いでいた。
シュガーコートは、魚を見て生きてる猫たちの事を思った。
「これなら餌に困りませんね」
イルカの群れと目が逢った。
シュガーコートは愛想よく会釈をしてみた。
するとイルカたちもそれに反応するかのように、会釈を返してくれた。
こういう時は【JKコード】では【可愛い~】と言うらしい事を、思い出した。
今となっては【JKコード】とは何なのかは不明だが、楽しい事らしい。
そして、シュガーコートは未だ【JKコード】の【可愛い~】を言った事がなかった。安物の簡易アンドロイドのシュガーコートとは、そんな存在だったし、その存在から逸脱することは、製品として問題があるように思えた。
でも、今、製品として意識する必要などないはずだ。
チャンスだ!
シュガーコートは覚悟を決め
「可愛い~」
と。かなり小声だがちゃんと言えた。
思考かろの奥で気分がはずんだ。
イルカも心なしか嬉しそうにしてくれた。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる