『数億光年離れた遠い星の話』

健野屋文乃(たけのやふみの)

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11章 ファンファーレが鳴る中

20話 ネズミちゃんは

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144機動艦隊偵察大隊の高速艦メルタは、人類の宇宙船を確認した。



「撃墜許可は出ている。抵抗すれば撃墜せよ!」

副官のチュルキンの指示する言葉に、高速艦メルタの艦長アンドレイはにやけた。



チュルキンは、アンドレイに近づくと

「大丈夫ですか?」

「何がだ?」

「人類を撃墜して」

「そう命令は出てる」



副官のチュルキンが複雑な表情を見せたので、アンドレイは、

「人類を滅ぼす罪か?」

「はい」

「創造主の神々しさは失せたとは言え、人類は人類か」

「評議会が我々にその罪を押し付ける可能性を考慮しておいた方が」

「現場はつらいな」



アンドレイはそう言うと、ブリッジスクリーンを見た。

人類の宇宙船との距離は、縮まりつつある。

「人類は抵抗すると思うか?」

「すでにパトロール艦は撃墜されてます」

「現場の我々に出来る事を、考えておいてくれ」

「解りました」




      ☆彡





管制室に憲兵隊が入ってきた。

管制室に入るにはちょっと多すぎる数だ。



>警戒しているのか?



機械ネズミは思考した。が、憲兵隊の表情から警戒している様には見えなかった。



>ここは管制室としては、予想外に狭かったせいだろうか?

>もっと大きな管制室を想定していたのだろう。




「あなたがたを疑っている訳ではないが、人類に関する情報を調べさせてもらう」

宇宙巡洋艦レギーナの艦長アストルガ少佐は、形式的に告げた。



管制司令官(仮)のシュガーコートは、

「法的根拠を示す捜査令状の様な物を見せて頂けますか?」

と簡易アンドロイドは言ったが、ビット数の少なさ故の形式的な言動に見えた。



「パトロール艦撃墜現場における緊急的な処置だと考えてもらいたい」

アストルガ少佐の言葉に、簡易アンドロイドは、何かを考えているのか考えていないの解らないが、少しの間を置いて答えた。

「了解しました」



そのやりとりを、機械ネズミのアルバムは、女ぽい綺麗なアンドロイドのミリアム中尉に抱かれながら聞いていた。



「聞き耳なんか立てて、ネズミちゃんは人類の事が、気になってるのかな?」

ミリアム中尉が、アルバムの耳元で囁いた。



>バレタ?いや最初からバレテいた?



アルバムは、ミリアム中尉に抱かれながら、恐怖した。

アルバムの恐怖にも関わらず、まだファンファーレは鳴り続けていた。




11章 ファンファーレが鳴る中で 完

 

12章に つづく
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