『数億光年離れた遠い星の話』

健野屋文乃(たけのやふみの)

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12章 巨大惑星と原色の恐竜たち

7話 人生最後の時は・・・

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ブリッジのスクリーンでは、火砕流をスレスレで躱していた。

「すっごいテクニック!流石、精鋭のアローン兵さん!」

興奮する錬は、汗まみれだ。



「熱いね」

踊るのを止め、沙羅の隣に来た知佳が呟いた。

「確かに」



知佳と沙羅の会話に参謀兵が

「空調が限界に近づいているのでしょう」



「「空調の限界!」」

沙羅、錬は、同時に驚いた。



「それが何を意味するんだろう?」

「錬!考えちゃダメ!」

「ダメと言われても・・・冷凍の睡眠カプセルなら、ここより涼しいかも」

「・・・」

「・・・」

「うん、でもわたしはここにいるよ。錬は行っても良いよ」

「いや、ぼくもここにいるよ」

「そう」




「ねえ、沙羅ちゃん、あたし着替えて来る」

「こんな時に?」

「人生の最後の時は、お気に入りの服を着ていたいでしょう。沙羅ちゃんのも持ってくるよ。ついでに錬のも」



と知佳はブリッジの外へ駆けて行った。

   

「あいつ、人生の最後の時も楽しめるんだね」

「表現者気質だからね」



カプセル内で眠っている子どもたちの事を気にした沙羅に錬は言った。

「カプセルの中の方が、数秒ぐらいは長く生きれれるはずだよ」



空調は限界に近づいているらしく、まるでサウナの様に汗が流れ出た。

なのに、知佳が持ってきたのは、着ぐるみのパジャマだった。

リスとモモンガと狼の着ぐるみのパジャマだ。



「さっ早く着替えて、死んじゃうよ。はい、沙羅ちゃんはモモンガの錬は狼」

「狼のパジャマ、来た事ないけど、ただでさえ熱いのに着ぐるみって」

「人生の重要なイベントでしょ。それ位我慢する!」



知佳はレオタードを脱ぐと、リスの着ぐるみを素早く来た。



「ここで着替えるのかよ?」

「そんな事言ってる場合?」



沙羅が服を脱いで、着ぐるみに着替えたので、錬を続いた。

錬は、久しぶりに沙羅の肌を見て、

「どうなんだろう?ぼくは異性として?」

人間が生きているのに危険な温度に達しそうなブリッジの中で、錬は、そんな事を考えた。




     ☆彡





「あいつ等ギリギリを飛んでやがる!」

無線からノイズ交じりのスタージョンの声が聞こえた。

人類の宇宙船は、黒い噴煙に覆われ、正確には確認できないが、方向だけは確認できた。



「被害状況は?」

「あああかなりのЮ十がやられてるけど、ケントリア自体は健在だな。追うか?」

「引き返す訳にも行くまい」





つづく
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