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106話「師弟」
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「……ま、それについては私がとやかく言っても仕方ないよな。もう騎士団の連中の領分で、私は一切関わりは無いんだから。いやー、なんだかもう懐かしく感じるねぇ、あの時の事は。お魚生焼け事件以外にもなぁ。お魚生焼け事件も、それはそれでいい思い出が出来たしなぁ」
魔女が、机に置いた顎を上げたかと思ったら、今度は両手をひじ掛けに置いて、背もたれに体重を乗せ、ぐったりとした。
「そうですか? 僕はまだ最近の事のように思いますけどね」
アークスの脳裏には、まだ鮮明に、ホーレ事件を発端とする、一連の記憶が残っている。いや、少女誘拐の事を聞いた時から、その前の出来事も、鮮明に思い出すようになってきた。
「そうなのか? まあ、色々と大変だったみたいだからな」
「魔女さんは、最後にちょって出てきて、ちょっと魔法を使っただけだからでしょ?」
「だが、あのリーゼは一個師団くらいはあったろう」
「盛り過ぎですよ、それ」
「そうか?」
「魔女さんが、もっと早く協力してくれてれば、あんなに怪我人を出す前に事件を収束出来たのに」
「いや、それは違うぞアークス。目には目を、歯には歯をだ。あっちは奥の手としてリーゼを隠し持っていた。だったらこっちだって、最後まで手の内を明かしてはならない奥の手を持っとくべきだ」
「それは……そうかもしれないけど……」
「加えて、私だって暇じゃあなかったんだぞ。独自に、あの虫の生体だとか、マッドサモナーの行方だとかを、こちらの存在を出来るだけ悟られないように調査したりしてたんだ」
「そうなんですか……確かに、事実、騎士団は魔女さんに助けられっぱなしだったような気がします」
「そうだろうそうだろう、それに今だってそうだぞ。なんだかんだで過酷な戦いだったからな。みんな精神的なケアが必要なんだよ。おーい、ミーナ!」
「あ、はい、お師匠様ー!」
魔女の後の扉の奥からミーナの声が聞こえたと思ったら、バタンとその扉が開いてミーナが出てきた。
「ああ、ミーナも居るんですね」
「弟子だからな」
「弟子でも、基本的に自主学習じゃないですか」
「こういうのは伸び伸び育てた方がいいんだよ」
「そういう問題じゃあない気が……」
「お呼びですかぴょん?」
魔女に歩み寄りながら、ミーナが言った。
「まあ座れ」
「はいぴょん」
魔女の隣の席を進められたミーナは、そこへと座った。
「心の方の調子はどうだ、ミーナよ」
「おかげさまで、ちょっと落ち着いてきたぴょん。なんか、魔法の師匠なのに、関係無い所でお師匠様に迷惑をかけて不甲斐ないぴょん。お師匠様ありがとうございますぴょん」
「気にするな。魔法の師匠である以前に、一人の人間同士としての付き合いもあるだろう」
「えっ、どういうこと? 何か大変だったの?」
「ふーむ、やっぱり気付かんだろうなぁ……アークスは騎士団だから、多少は耐性があるんだろうが、ミーナと、ドド、それにミズキとエミナも、人を殺したのは初めてだったんだよ」
「人を殺したって……でも……」
「ああ、それはみんな承知していたよ。リビングデッドになったら手遅れだ。今も、リビングデッドにまでなった場合に、有効な治療方法は見つかっていないままだ。もはや救う事が出来なくなったリビングデッドを放っておけば、更なる被害が出ることになる。だから、結果的には、むしろ人間の命を助けているというわけだ」
「はい」
魔女の解説に対して、アークスは理解し、頷いた。特に誰から言われたわけではないが、やったこととしては、魔女の言った通りだ。
「だが、戦闘慣れしていない奴らには、間接的であれ人を殺したという事実は重いものなんだよ。更に、改造バエに呪いを注入されたとしても、初期段階ではディスペルカースで治療できることが、手遅れだったとはいえ、元々人間だったリビングデッドを倒した、イコール人を殺したという思考に拍車をかけている」
「そう……なんですか……」
「ミズキとエミナについては場馴れしていると思ったが……モンスター狩り専門だったのかもしれんな。あの後、暫く経ってから、あの町へ行ってみたが、二人共、ミーナやドドと同じように悩んでいたよ」
「そんな事が……」
「そもそも、私も含めて騎士団への協力者なのだから、アフターケアくらいしっかりやってほしいのがだがなぁ、奴らは閣僚的でいかんな。見える範囲の外に、想像力が働かん」
「それは……すいません」
騎士団としても、悪気があったわけじゃないのだが……至らない部分があったことは、申しわけないと思う。
「アークスが謝ることはないさ。他に謝るべき人間が、たくさん居るからな。まったく、騎士団はどうしてこう、頭が固いのだろうな。無能な騎士殿に税金の無駄遣いはしてほしくないものだな……アークスも、生真面目に騎士なんてやってなくても、騎士の体質が気に入らなかったら反乱を起こすくらい考えたっていいんだぜ? なんなら私と組むかい?」
「え……」
マッドサモナーが魔女の姿で現れたことを思い出す。あの時アークスは、いくら魔女でも反乱を起こすなんてことは言わないと言って、魔女がマッドサモナーだと見破ったわけだが……。
「……どうした?」
「い……いえ……なんでもないです。あはは……」
まあ、結果オーライというところだろうか。とっかかりは、あの言葉だが、他の要因もあったことだし……。
「くそー、あいつらの……騎士の介入を許してしまったのには、やはり腹が立つぜ。不覚だったな」
「え? 何かまずいことでもあるんですか? 一応、魔女さんとの協力体制は、マッドサモナーに勘付かれてはいなかったみたいでしたけど……」
「いや、そういったことじゃないんだ。だが、気に入らん奴らだからな。気に入らん奴らに邪魔されるのは嫌だが、気に入らん奴らに、結果的であれ協力をされてしまったと思うと、実に腹立たしいのだ」
「ええっ!? 馬車で話してた時には、そんなことも言ってなかったじゃないですか」
「言えるわけないだろー、面と向かって。だが、あの二人の顔を思い出す度に、ちょっと腹が立ってくるな」
「いや、僕も騎士団なんですけど……」
「お前は別腹なんだよ、アークス」
魔女がきっぱりと即答した。
「なんか、乱暴な言い方ですね、それ。騎士団としては、魔女さんが協力してくれたおかげで、被害を最小限にとどめられたと言ってるんですよ。珍しく魔女さんに感謝してます」
「そうなのか!?」
「ええ。みんな、本当に感謝してます。サフィーとか、魔女が嫌いな人まで」
「ううむ……それは更に腹立たしいな……あいつら、私に助けられたと思ってるな……」
「ええ……?」
助けられても嫌だし、助けるのも嫌だ。しかし、事件には首を突っ込む。そして、魔女が居なかったら、このホーレ事件は解決しているか怪しい。魔女はとても面倒な人なのだと、アークスはあらためて思った。
「んんー、お師匠様、更に機嫌が悪くなりそうだぴょん……これは言動に気を付けないと、いつ雷が落ちてもおかしくないぴょんね……」
「うん? おいおいミーナ、私は感情で弟子への対応を変えることなんでしないぞ。私が怒った時は、ミーナの方に原因があるんだから、ミーナはちゃんと私の言う事を聞くんだぞ」
「そ、そうなのかぴょんか……なんか、無駄に便利に使われてるんじゃないかと思ったぴょんが、ミーナちゃんを鍛えるためだったぴょんね」
「ん。そうだぞ。結構良くあるだろ、そういう師弟関係って。普通なんだ普通。……いや、面倒な仕事は半分くらい騎士団に押し付けてるんだから、むしろ贅沢な悩みだぞ」
「そうなのかぴょんね。さすがはお師匠様、良く考えられてるぴょん」
「ええ……?」
アークスには、面倒な仕事の半分の、騎士団がやらない仕事はミーナに押し付けているのだと聞こえるが……今のままでも師弟関係が上手くいっているのだから、余計な事は言わないでおこうと口をつぐんだ。
魔女が、机に置いた顎を上げたかと思ったら、今度は両手をひじ掛けに置いて、背もたれに体重を乗せ、ぐったりとした。
「そうですか? 僕はまだ最近の事のように思いますけどね」
アークスの脳裏には、まだ鮮明に、ホーレ事件を発端とする、一連の記憶が残っている。いや、少女誘拐の事を聞いた時から、その前の出来事も、鮮明に思い出すようになってきた。
「そうなのか? まあ、色々と大変だったみたいだからな」
「魔女さんは、最後にちょって出てきて、ちょっと魔法を使っただけだからでしょ?」
「だが、あのリーゼは一個師団くらいはあったろう」
「盛り過ぎですよ、それ」
「そうか?」
「魔女さんが、もっと早く協力してくれてれば、あんなに怪我人を出す前に事件を収束出来たのに」
「いや、それは違うぞアークス。目には目を、歯には歯をだ。あっちは奥の手としてリーゼを隠し持っていた。だったらこっちだって、最後まで手の内を明かしてはならない奥の手を持っとくべきだ」
「それは……そうかもしれないけど……」
「加えて、私だって暇じゃあなかったんだぞ。独自に、あの虫の生体だとか、マッドサモナーの行方だとかを、こちらの存在を出来るだけ悟られないように調査したりしてたんだ」
「そうなんですか……確かに、事実、騎士団は魔女さんに助けられっぱなしだったような気がします」
「そうだろうそうだろう、それに今だってそうだぞ。なんだかんだで過酷な戦いだったからな。みんな精神的なケアが必要なんだよ。おーい、ミーナ!」
「あ、はい、お師匠様ー!」
魔女の後の扉の奥からミーナの声が聞こえたと思ったら、バタンとその扉が開いてミーナが出てきた。
「ああ、ミーナも居るんですね」
「弟子だからな」
「弟子でも、基本的に自主学習じゃないですか」
「こういうのは伸び伸び育てた方がいいんだよ」
「そういう問題じゃあない気が……」
「お呼びですかぴょん?」
魔女に歩み寄りながら、ミーナが言った。
「まあ座れ」
「はいぴょん」
魔女の隣の席を進められたミーナは、そこへと座った。
「心の方の調子はどうだ、ミーナよ」
「おかげさまで、ちょっと落ち着いてきたぴょん。なんか、魔法の師匠なのに、関係無い所でお師匠様に迷惑をかけて不甲斐ないぴょん。お師匠様ありがとうございますぴょん」
「気にするな。魔法の師匠である以前に、一人の人間同士としての付き合いもあるだろう」
「えっ、どういうこと? 何か大変だったの?」
「ふーむ、やっぱり気付かんだろうなぁ……アークスは騎士団だから、多少は耐性があるんだろうが、ミーナと、ドド、それにミズキとエミナも、人を殺したのは初めてだったんだよ」
「人を殺したって……でも……」
「ああ、それはみんな承知していたよ。リビングデッドになったら手遅れだ。今も、リビングデッドにまでなった場合に、有効な治療方法は見つかっていないままだ。もはや救う事が出来なくなったリビングデッドを放っておけば、更なる被害が出ることになる。だから、結果的には、むしろ人間の命を助けているというわけだ」
「はい」
魔女の解説に対して、アークスは理解し、頷いた。特に誰から言われたわけではないが、やったこととしては、魔女の言った通りだ。
「だが、戦闘慣れしていない奴らには、間接的であれ人を殺したという事実は重いものなんだよ。更に、改造バエに呪いを注入されたとしても、初期段階ではディスペルカースで治療できることが、手遅れだったとはいえ、元々人間だったリビングデッドを倒した、イコール人を殺したという思考に拍車をかけている」
「そう……なんですか……」
「ミズキとエミナについては場馴れしていると思ったが……モンスター狩り専門だったのかもしれんな。あの後、暫く経ってから、あの町へ行ってみたが、二人共、ミーナやドドと同じように悩んでいたよ」
「そんな事が……」
「そもそも、私も含めて騎士団への協力者なのだから、アフターケアくらいしっかりやってほしいのがだがなぁ、奴らは閣僚的でいかんな。見える範囲の外に、想像力が働かん」
「それは……すいません」
騎士団としても、悪気があったわけじゃないのだが……至らない部分があったことは、申しわけないと思う。
「アークスが謝ることはないさ。他に謝るべき人間が、たくさん居るからな。まったく、騎士団はどうしてこう、頭が固いのだろうな。無能な騎士殿に税金の無駄遣いはしてほしくないものだな……アークスも、生真面目に騎士なんてやってなくても、騎士の体質が気に入らなかったら反乱を起こすくらい考えたっていいんだぜ? なんなら私と組むかい?」
「え……」
マッドサモナーが魔女の姿で現れたことを思い出す。あの時アークスは、いくら魔女でも反乱を起こすなんてことは言わないと言って、魔女がマッドサモナーだと見破ったわけだが……。
「……どうした?」
「い……いえ……なんでもないです。あはは……」
まあ、結果オーライというところだろうか。とっかかりは、あの言葉だが、他の要因もあったことだし……。
「くそー、あいつらの……騎士の介入を許してしまったのには、やはり腹が立つぜ。不覚だったな」
「え? 何かまずいことでもあるんですか? 一応、魔女さんとの協力体制は、マッドサモナーに勘付かれてはいなかったみたいでしたけど……」
「いや、そういったことじゃないんだ。だが、気に入らん奴らだからな。気に入らん奴らに邪魔されるのは嫌だが、気に入らん奴らに、結果的であれ協力をされてしまったと思うと、実に腹立たしいのだ」
「ええっ!? 馬車で話してた時には、そんなことも言ってなかったじゃないですか」
「言えるわけないだろー、面と向かって。だが、あの二人の顔を思い出す度に、ちょっと腹が立ってくるな」
「いや、僕も騎士団なんですけど……」
「お前は別腹なんだよ、アークス」
魔女がきっぱりと即答した。
「なんか、乱暴な言い方ですね、それ。騎士団としては、魔女さんが協力してくれたおかげで、被害を最小限にとどめられたと言ってるんですよ。珍しく魔女さんに感謝してます」
「そうなのか!?」
「ええ。みんな、本当に感謝してます。サフィーとか、魔女が嫌いな人まで」
「ううむ……それは更に腹立たしいな……あいつら、私に助けられたと思ってるな……」
「ええ……?」
助けられても嫌だし、助けるのも嫌だ。しかし、事件には首を突っ込む。そして、魔女が居なかったら、このホーレ事件は解決しているか怪しい。魔女はとても面倒な人なのだと、アークスはあらためて思った。
「んんー、お師匠様、更に機嫌が悪くなりそうだぴょん……これは言動に気を付けないと、いつ雷が落ちてもおかしくないぴょんね……」
「うん? おいおいミーナ、私は感情で弟子への対応を変えることなんでしないぞ。私が怒った時は、ミーナの方に原因があるんだから、ミーナはちゃんと私の言う事を聞くんだぞ」
「そ、そうなのかぴょんか……なんか、無駄に便利に使われてるんじゃないかと思ったぴょんが、ミーナちゃんを鍛えるためだったぴょんね」
「ん。そうだぞ。結構良くあるだろ、そういう師弟関係って。普通なんだ普通。……いや、面倒な仕事は半分くらい騎士団に押し付けてるんだから、むしろ贅沢な悩みだぞ」
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