「行方知れずの恋」

愛理

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第28話「突然の告白」

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 克己と彼女の様子が変で、彼女の目から涙が零れ落ちたように見えた私は、このまま2人の横を通り過ぎようか迷ってしまった。
 克己と彼女は私から見たら横同士で向き合っていた。
 一体どうしたんだろう。喧嘩かな。
 やっぱり2人の傍を通るのは気まずいよね。
 私はそう思い、仕方ないので少し来た道を引き返して、少し遠回りになるけど、違う道から駅に行こうと思って身体を回転させようとした。
 だけど、その前に私は克己の彼女と目が合ってしまった。
 わ! やばい!
 多分、克己は私のことは彼女には話していないとは思うけど、私は何となく気まずく思って、慌てて身体を回転させようとした。
 だけど、その彼女がいきなり私の方にもの凄いスピードで走ってきて、私の目の前に立った。
 え? 何?
 まさか私に用があるんじゃないとは思うけど、でも、こんな目の前に立たれたら……何だろうと思ってしまうんだけど。
 私はそう思いながら克己の彼女をじっと見た。
 克己の彼女は私より少しだけ背が高かった。
 そして、本当に可愛い顔をしていた。
 髪の毛は栗色で肩くらいまでの長さで、軽いパーマをあてているみたいだった。
 服装も自分を解っているのか凄くお洒落で可愛い感じにコーディネートされていた。
 私が克己の彼女をじっと見ていると、
「あなた克己くんの前の彼女ですよね?」
 克己の彼女はそう言った。
 私はそう言われて何が何だか解らずに何も言わずにいると、
「克己くんのこと散々傷つけたくせにまだ克己くんの心を支配してるなんて許せない」
 克己の彼女はそう言った。
 私は克己の彼女のその言葉に驚いた。
 え? 一体、何言ってるんだろう?
 克己の心を私がまだ支配してる?
 そんなわけないのに。
 そう思って私がそんなことないですと言おうとした時、
「由梨、本当にごめん。でも、俺、やっぱり真弥がまだ好きなんだ」
 克己が克己の彼女―由梨さんの後ろから現れて、そう言った。
 すると由梨さんは目に一杯涙を溜めて私を睨みつけた後、走って行ってしまった。
 そして、私と克己はその後、暫くそのまま見つめ合ったままだった。
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