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第42話「それでも好きな人」
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月曜日、会社に行って宮崎さんを見つけると私はすぐに駆け寄り、どうしても話したいことがあるから、できれば今週中に少しでいいから、仕事が終わったら会ってほしいと伝えた。
すると宮崎さんは私の重々しい空気を感じ取ったのか凄く真面目な顔をして、解った、じゃあ、水曜日はどうかな? と言ったので、私と宮崎さんは水曜日に仕事が終わってから2人で食事に行くことになった。
お店は宮崎さんが予約するからと言ってくれた。
本当は私が予約すると言ったんだけど、俺がするよとわりと強めの口調で言われたから、そうしてもらうことにした。
そして、水曜日になった。
私はもう昨日の夜からそわそわしていた。
だって、私は今日、宮崎さんに自分の本当の気持ちを伝えなくちゃいけないから。
今まで凄く優しくしてくれて、短期間で楽しい思い出も沢山くれた宮崎さんに。
だけど、そんな気持ちを抱いている時程、時間が過ぎるのは凄く早く感じて、あっという間に定時になり、私と宮崎さんは一緒に会社を出て、宮崎さんが予約してくれたというお店に向かった。
宮崎さんが予約してくれたお店はまた個室のお店だった。
私と宮崎さんが初めて2人で行ったお店に何処となく似ているお店だった。
私と宮崎さんは一応、お互いにアルコールを入ったものを頼んだ。
宮崎さんは生ビール、私はレモンサワーを。
「今日は乾杯って感じじゃないよね? まあ、だから、個室がある店にしたんだけど」
お互いの飲み物が来て、店員さんが去った後に宮崎さんが少しだけ笑ったような顔で言った。
私は宮崎さんのその言葉にやっぱり、宮崎さんのように少しだけ笑った。
「多分だけど、僕にとったら辛い話だよね」
宮崎さんは今度は真面目な顔をして私を真っ直ぐに見てそう言った。
だから、私も宮崎さんの顔を真っ直ぐ見て、コクンと頷いた後、
「宮崎さんがまだ私のことを好きでいてくれたら、そうなるかな」
そう言った。
私のその言葉に宮崎さんは今度は苦笑しながら、
「好きに決まってるじゃん。じゃなきゃデートの誘いとかしないよ」
そう言った。
「そうだよね。ごめんなさい。そして、更にごめんなさいを言わないといけないんだけど……私、他に好きな人がいるの。だから、やっぱり、もうこれ以上、宮崎さんとはおつきあいできないの」
私は宮崎さんの言葉に対して、すぐにそう言った。
すると宮崎さんは私の顔を少しだけ、じっと見た後、
「うん、森野さんに俺じゃない好きな人がいるのかなっていうことは俺は森野さんとつきあって、暫くしてから思ってた」
私は宮崎さんのその言葉に驚いて宮崎さんの顔をじっと見て、
「どうして?」
そう聞いた。
すると森野さんは苦笑しながら、
「だって、何か森野さん、俺とつきあってるのに俺の中にあんまり深く入ってくるのは嫌そうだったし、時々、俺といても他のこと考えてそうだったから」
そう言った。
「そうだったんだ。本当にごめんなさい」
私はそう言った後、宮崎さんに頭をペコリと下げた。
「本当は俺とつきあっている間に俺の方が森野さんの心に食い込むだろうと思ってたんだ。でも、駄目だったね。だけど、俺とつきあったっていうことは森野さんが想っている人って、今、恋愛関係にない人だよね」
宮崎さんは少しだけ悲しそうな顔でそう言った。
「うん、今は全然、関係ない人。それに今はもう超有名人になっちゃってるから」
「え? じゃあ、もうその人は森野さんのそばにもいないの?」
「うん、いない。この前まではアメリカに行ってたし、こっちで戻ってきても、さっきも言ったとおり、もう超有名人だから、会うこともできないだろうし」
「森野さんとその人は一体、どういう知り合いなの?」
「高校生の時の同級生で、高校の時に彼氏と彼女の関係だった人。でも、その人は親の仕事の都合でアメリカに行ってしまって、それからは遠距離恋愛。だけど、そのうち、彼からは連絡が来なくなったんだけど……大人になって偶然、再会して、それから色々あって、一時期はまたよりを戻したみたいな感じになったんだけど……結局、私は彼に……あ、彼はモデルなんだけど、そのモデル活動をするうえで邪魔だって言われちゃって」
「酷いね彼。そんなこと言われたのに森野さんはまだその彼のこと好きなの?」
宮崎さんは今度は凄く真面目な顔をして私にそう言った。
「うん、私も何でだろうって思うんだけど。でも、それでも今はまだその人のことが忘れられないの。だから」
私がそう言うと宮崎さんは今日、初めて、私に優しい笑顔をして、
「解ったよ。ありがとう。正直に言ってくれて。実は俺、やっぱり、前の勤務先に戻ろうかと思ってるんだ。実家も近いし。だから、今、そう言ってくれて丁度良かったよ。じゃなきゃ、一緒に来てくれとか俺、多分、暴走してただろうし」
そう言った。
私は宮崎さんのその優しい言葉に涙が出そうになった。
「本当にごめんなさい」
「もう、いいよ。でも、これからも今までどおり、仲良くはしような。俺が前の勤務先に戻るとしても、暫くは同じ職場なんだし」
宮崎さんのその言葉に私は何度も何度も頷いた。
心の中でありがとう、そして、ごめんなさいを繰り返しながら。
すると宮崎さんは私の重々しい空気を感じ取ったのか凄く真面目な顔をして、解った、じゃあ、水曜日はどうかな? と言ったので、私と宮崎さんは水曜日に仕事が終わってから2人で食事に行くことになった。
お店は宮崎さんが予約するからと言ってくれた。
本当は私が予約すると言ったんだけど、俺がするよとわりと強めの口調で言われたから、そうしてもらうことにした。
そして、水曜日になった。
私はもう昨日の夜からそわそわしていた。
だって、私は今日、宮崎さんに自分の本当の気持ちを伝えなくちゃいけないから。
今まで凄く優しくしてくれて、短期間で楽しい思い出も沢山くれた宮崎さんに。
だけど、そんな気持ちを抱いている時程、時間が過ぎるのは凄く早く感じて、あっという間に定時になり、私と宮崎さんは一緒に会社を出て、宮崎さんが予約してくれたというお店に向かった。
宮崎さんが予約してくれたお店はまた個室のお店だった。
私と宮崎さんが初めて2人で行ったお店に何処となく似ているお店だった。
私と宮崎さんは一応、お互いにアルコールを入ったものを頼んだ。
宮崎さんは生ビール、私はレモンサワーを。
「今日は乾杯って感じじゃないよね? まあ、だから、個室がある店にしたんだけど」
お互いの飲み物が来て、店員さんが去った後に宮崎さんが少しだけ笑ったような顔で言った。
私は宮崎さんのその言葉にやっぱり、宮崎さんのように少しだけ笑った。
「多分だけど、僕にとったら辛い話だよね」
宮崎さんは今度は真面目な顔をして私を真っ直ぐに見てそう言った。
だから、私も宮崎さんの顔を真っ直ぐ見て、コクンと頷いた後、
「宮崎さんがまだ私のことを好きでいてくれたら、そうなるかな」
そう言った。
私のその言葉に宮崎さんは今度は苦笑しながら、
「好きに決まってるじゃん。じゃなきゃデートの誘いとかしないよ」
そう言った。
「そうだよね。ごめんなさい。そして、更にごめんなさいを言わないといけないんだけど……私、他に好きな人がいるの。だから、やっぱり、もうこれ以上、宮崎さんとはおつきあいできないの」
私は宮崎さんの言葉に対して、すぐにそう言った。
すると宮崎さんは私の顔を少しだけ、じっと見た後、
「うん、森野さんに俺じゃない好きな人がいるのかなっていうことは俺は森野さんとつきあって、暫くしてから思ってた」
私は宮崎さんのその言葉に驚いて宮崎さんの顔をじっと見て、
「どうして?」
そう聞いた。
すると森野さんは苦笑しながら、
「だって、何か森野さん、俺とつきあってるのに俺の中にあんまり深く入ってくるのは嫌そうだったし、時々、俺といても他のこと考えてそうだったから」
そう言った。
「そうだったんだ。本当にごめんなさい」
私はそう言った後、宮崎さんに頭をペコリと下げた。
「本当は俺とつきあっている間に俺の方が森野さんの心に食い込むだろうと思ってたんだ。でも、駄目だったね。だけど、俺とつきあったっていうことは森野さんが想っている人って、今、恋愛関係にない人だよね」
宮崎さんは少しだけ悲しそうな顔でそう言った。
「うん、今は全然、関係ない人。それに今はもう超有名人になっちゃってるから」
「え? じゃあ、もうその人は森野さんのそばにもいないの?」
「うん、いない。この前まではアメリカに行ってたし、こっちで戻ってきても、さっきも言ったとおり、もう超有名人だから、会うこともできないだろうし」
「森野さんとその人は一体、どういう知り合いなの?」
「高校生の時の同級生で、高校の時に彼氏と彼女の関係だった人。でも、その人は親の仕事の都合でアメリカに行ってしまって、それからは遠距離恋愛。だけど、そのうち、彼からは連絡が来なくなったんだけど……大人になって偶然、再会して、それから色々あって、一時期はまたよりを戻したみたいな感じになったんだけど……結局、私は彼に……あ、彼はモデルなんだけど、そのモデル活動をするうえで邪魔だって言われちゃって」
「酷いね彼。そんなこと言われたのに森野さんはまだその彼のこと好きなの?」
宮崎さんは今度は凄く真面目な顔をして私にそう言った。
「うん、私も何でだろうって思うんだけど。でも、それでも今はまだその人のことが忘れられないの。だから」
私がそう言うと宮崎さんは今日、初めて、私に優しい笑顔をして、
「解ったよ。ありがとう。正直に言ってくれて。実は俺、やっぱり、前の勤務先に戻ろうかと思ってるんだ。実家も近いし。だから、今、そう言ってくれて丁度良かったよ。じゃなきゃ、一緒に来てくれとか俺、多分、暴走してただろうし」
そう言った。
私は宮崎さんのその優しい言葉に涙が出そうになった。
「本当にごめんなさい」
「もう、いいよ。でも、これからも今までどおり、仲良くはしような。俺が前の勤務先に戻るとしても、暫くは同じ職場なんだし」
宮崎さんのその言葉に私は何度も何度も頷いた。
心の中でありがとう、そして、ごめんなさいを繰り返しながら。
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