「伝説を超える時」

愛理

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第2部「最高の力を手に入れる為に」

第10話「いざ、輝きの石を求めて」

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 村はさっきのことが嘘みたいに静まり返った。
「ありがとうございます!」
 村の人々は一斉にファル達にお礼を言ってきた。
「いえ、でも、これからも気をつけてくださいね」
 ファルが言った。
「お礼に今日は村一同でご馳走しますじゃ」
 この村の村長らしき老人が言った。

 そして、夜になった。
 ファル達は村の人達から手厚いもてなしを受けた。
「明日になったら行ってしまうのね」
 リリカがファルに言った。
「リリカ」
「寂しくなるわ」
「きっとまた会えるさ」
「そうね。きっと……」
 2人は見つめ合い笑顔になった。
 そうして、楽しい時間は過ぎていった。

 そして、朝になった。
 ファル達は既に出発する準備を終えていた。
「お世話になりました」
 ファルが言った。
「疲れた時はいつでも来るといい。あまりいいおもてなしは出来ないが」
 リリカの父親が言った。
「いえ、ありがとうございます。じゃあ、リリカ、また会おうな」
 ファルが言う。
「ええ、必ず」
 そして、ファル達は街から出発した。

「それにしてもクラウス、今まで一体何処に行ってたんだよ」
 ファルが歩きながら言った。
「俺があれごときでやられるはずがないだろ。ちょっとな修行してたんだ」
 クラウスが得意気に言う。
「そういえばアマテにスペシャルがついていましたね」
 リンナが言った。
「ああ、あの魔法を特訓してたのさ。おかげで役に立っただろ」
「まあな」
 ファルが言う。
「でもさ、あの子……」
 クラウスが言った。
「えっ?」
 ファルが聞き返す。
「あのリリカって子、どっかで見た気がするんだよな」
「クラウスもですか?」
 ラウルが言う。
「何だ。じゃあ、全員か。一体何なんだろうな」
 ファルが言った。
「それはこれから解ることなのかもしれませんね。とにかく先を急ぎましょう」
 リンナの言葉に全員が頷いた。

 そうして、4人が遥か北を目指していると不思議なことに道が青い光で包まれている場所があった。
「これは?」
 ファルが言う。
「もしかして、これが輝きの石への道か?」
 クラウスが言った。
「とにかく先を急ごう」
 ファルの言葉で全員走って、その道を進んで行った。
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