「伝説を超える時」

愛理

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第3部「神の国へ」

第2話「家族との再会」

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「ここがスカイ国……」
 ファルが言った。
 スカイ国への入口は大きな虹色の門だった。
「凄く幻想的ですね……」
 ラウルが言う。
「懐かしいな」
 クラウスが言った。
「入りましょう」
 リンナが言う。
 そして、ファル、ラウル、リンナ、クラウスは虹色の門をくぐった。
 すると門をくぐった所に大勢の人達がいた。
「よくぞ戻った。ファル、ラウル、リンナ、クラウスよ。わしはこの国の長老じゃ」
「ファル、ラウル!」
「リンナ!」
「クラウス!」
 それぞれの母親と思われる人物が口々にそう言った。
「もしかして……俺とラウルの名前を呼んでるのが俺達の本当の母さん?」
 ファルがそう言って、ラウルはその言葉に頷いた。
「お母さん」
 リンナが言う。
「母さん」
 クラウスが言う。
 そして、4人はそれぞれの母親と抱き締め合った。
 その後、4人はまず自分の家へとそれぞれ帰ることになった。

 ファルとラウルが家に帰ると父親らしき人物がいた。
「もしかして父さん?」
 ファルが言った。
「ああ。よくここまで来れたな。ファル、ラウル」
 3人は抱き締め合った。
「今日はお祝いだからご馳走にしましょうね」
 母親が言った。
「それじゃあ、それまでくつろいでいるといい。ファル、ラウル、お前達の部屋に案内しよう」
 そうして、ファル、ラウルは父親に連れられて部屋に行った。
 部屋に入るとファル、ラウルは何だか懐かしい感じがした。
「何だろう。何か懐かしい感じがする」
「ファルも? 僕もだよ」
「そりゃあ、そうさ。お前達はここで赤ん坊の時に少しの間だったけどいたんだから」
 父親が笑顔で言った。
「じゃあ、食事までここでくつろいでなさい」
 父親はそう言い部屋から出ていった。
「でもさ、何か本当に不思議だよな」
 ファルが言う。
「ええ。でも、他の2人はどうしてるのかな」
「再会を喜んでるだろ。特にリンナは」
 2人はそんな会話を食事の時間になるまでしていた。

 そして、食事の時間になった。
「さあ、たっぷり食べてね。そして、食べながら、私達にあなた達の旅のことを聞かせてちょうだい」
 母親が言った。
 4人は食事を始めた。
「色々あっただろう」
 父親が言った。
「うん。そりゃあ、もう色んなことがあったよ。あ、そういえば1つ気になってることがあるんだよな」 
 ファルが言った。
「気になること? 何だ?」
 父親が言った。
「うん。俺が怪我した時に助けて貰ったリリカって女の子がいたんだけど、何だか酷く懐かしく感じてさ。しかも俺達4人全員がなんだ」
「そうか。それはもしかして、人間界に降りた天界人と人間の子供かもしれないな」
 父親が言った。
「えっ?」
「お前達が生まれた頃、人間と恋に落ちてしまった天界人の女性がいてな。多分その子は天界人と人間の間の子供だろう」
「そうか。だから懐かしさを感じたのか」
 ファルが言った。
「何かこれですっきりした。リンナとクラウスにも教えてやろう」
 そして、4人は楽しく食事をした。

 次の日、ファル、ラウル、リンナ、クラスの4人は長老に呼ばれ長老の家に行った。
「よくここまで来た。ファル、ラウル、リンナ、クラウスよ。だが、これからが本当の意味でのお前達の旅立ちじゃ。これから、そなた達には神の国へ行って貰う。神の国へ行き最後の修業をするのじゃ」
 長老の言葉に4人は頷いた。
 そうして、4人は神の国へと旅立つことになった。
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