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第26話「美香の元へ」
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俺と美香との間で起きた不可解なことの真実が解った今、俺はいてもたってもいられなくなり、金曜日の夜から大阪へ行くことにした。
母さんには了解を取ったし、一応、大阪のビジネスホテルも抑えたから。
美香には電話したけど繋がらなかったから、LINEで大阪に金曜日の午後9時に行くから、金土日のどこでもいいから、できれば会ってほしいとだけメッセージを送った。
でも、そんなメッセージをLINEで送ったからって美香が会ってくれるかは解らない。
それでも俺はどうしても東京でじっとはしていられなかった。
そして、予定どおり、金曜日の午後9時過ぎに俺は新大阪の駅に着いた。
改札を出たら駄目もとで美香にもう1度電話してみようか。
俺がそう思いながら改札口を通ると……。
「美香」
信じられないことにそこには美香がいた。
すぐに俺に気づき、美香は少し泣きそうな顔をした。
「美香、もしかして俺のこと待っててくれたの?」
俺がそう言うと美香はコクンと頷いた。
俺はそんな美香に堪らなくなって前にここに来た時のようにキャリーケースを手から離し、美香を抱きしめた。
もう美香とは別れているのに俺はそんなことも構わずに強く美香を抱きしめた。
「章ちゃん」
美香は前に電話した時のように震えた声俺の名前を呼んだ。
「美香、ごめんな。俺、美香のこと、また沢山傷つけて」
俺がそう言うと美香は俺の背中に手を回した。
「美香」
なあ、美香。
俺の背中に今、手を回してくれたってことは、まだ美香が俺のこと好きでいてくれるって期待してもいいの?
俺がそんなことを思っていると、
「章ちゃん、今日、ホテルに泊まるの?」
美香がそう聞いてきた。
「ん? ああ、今日はビジネスホテルだけどな。1人で泊まらなきゃいけないと思ってたから。でも、もしも、美香がいいなら、一緒に泊まってほしい。2人部屋が空いてたらの話だけど」
俺がそう言うと美香は、
「いいよ」
気を抜くとスルーしてしまいそうな程の小さな声でそう言った。
そして、俺は自分が泊まる予定のビジネスホテルに電話をかけ、ツインの部屋に変更できないかと聞いた。
するとすぐにできますよとの返事をもらったので、
「美香、部屋空いてるって。だから、一緒に泊まってくれる?」
そう美香に聞いた。
すると美香はコクンとすぐに頷いてくれて、俺と美香は今はもう恋人同士ではない状況だけど、2人で一緒のホテルに泊まりに行くことにした。
俺にとってはこの状況は凄く嬉しいことだけど、ビジネスホテルに着くまで以前のようには会話できない俺達だったから、次第に美香と2人で今日、ホテルの部屋で一緒に泊まることに緊張を覚えていった。
だけど、俺はせっかくのこのチャンスだから、美香に全部、事実を話そう。そして、俺の今の美香への想いもちゃんと伝えよう。
そう思っていた。
母さんには了解を取ったし、一応、大阪のビジネスホテルも抑えたから。
美香には電話したけど繋がらなかったから、LINEで大阪に金曜日の午後9時に行くから、金土日のどこでもいいから、できれば会ってほしいとだけメッセージを送った。
でも、そんなメッセージをLINEで送ったからって美香が会ってくれるかは解らない。
それでも俺はどうしても東京でじっとはしていられなかった。
そして、予定どおり、金曜日の午後9時過ぎに俺は新大阪の駅に着いた。
改札を出たら駄目もとで美香にもう1度電話してみようか。
俺がそう思いながら改札口を通ると……。
「美香」
信じられないことにそこには美香がいた。
すぐに俺に気づき、美香は少し泣きそうな顔をした。
「美香、もしかして俺のこと待っててくれたの?」
俺がそう言うと美香はコクンと頷いた。
俺はそんな美香に堪らなくなって前にここに来た時のようにキャリーケースを手から離し、美香を抱きしめた。
もう美香とは別れているのに俺はそんなことも構わずに強く美香を抱きしめた。
「章ちゃん」
美香は前に電話した時のように震えた声俺の名前を呼んだ。
「美香、ごめんな。俺、美香のこと、また沢山傷つけて」
俺がそう言うと美香は俺の背中に手を回した。
「美香」
なあ、美香。
俺の背中に今、手を回してくれたってことは、まだ美香が俺のこと好きでいてくれるって期待してもいいの?
俺がそんなことを思っていると、
「章ちゃん、今日、ホテルに泊まるの?」
美香がそう聞いてきた。
「ん? ああ、今日はビジネスホテルだけどな。1人で泊まらなきゃいけないと思ってたから。でも、もしも、美香がいいなら、一緒に泊まってほしい。2人部屋が空いてたらの話だけど」
俺がそう言うと美香は、
「いいよ」
気を抜くとスルーしてしまいそうな程の小さな声でそう言った。
そして、俺は自分が泊まる予定のビジネスホテルに電話をかけ、ツインの部屋に変更できないかと聞いた。
するとすぐにできますよとの返事をもらったので、
「美香、部屋空いてるって。だから、一緒に泊まってくれる?」
そう美香に聞いた。
すると美香はコクンとすぐに頷いてくれて、俺と美香は今はもう恋人同士ではない状況だけど、2人で一緒のホテルに泊まりに行くことにした。
俺にとってはこの状況は凄く嬉しいことだけど、ビジネスホテルに着くまで以前のようには会話できない俺達だったから、次第に美香と2人で今日、ホテルの部屋で一緒に泊まることに緊張を覚えていった。
だけど、俺はせっかくのこのチャンスだから、美香に全部、事実を話そう。そして、俺の今の美香への想いもちゃんと伝えよう。
そう思っていた。
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