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第一章 幼少期編
18 リリアの母の救出へ
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「それで、貴女は母親の居場所を掴んでいるのかしら?」
「……いえ、それを掴む事は出来ませんでした」
リリアも当初は母を助け出す為に、自身の持つ情報網を最大限活用し、そこで情報を色々と集めた。その結果、アルベルトが全ての黒幕だという事、自分に指示を出しているのが彼の側近の男である事、という所までは情報を集める事が出来た。しかし母が捕まっている場所がどうしても分からなかった。
アルベルトを捕らえ、母の居場所を吐かせる事すらも考えたリリアだが、常に多数の護衛に守られる皇子やその側近を生け捕りにするのは、あまりにもリスクがありすぎる。そんな無謀な事をリリア一人では出来る筈もない。
そして、遂に約束の日が来てしまった為にリリアは母の救出を諦めてアルメリアの暗殺に踏み切らざるを得なくなったのだった。
「……それは困りましたわね。最悪はお兄様の部屋に直接乗り込んで場所を聞き出そうと思っていましたのに……」
すると、その時だった。黒色のローブを着た一人の男が窓から部屋の中へと入ってきたのだ。
「っ、何者ですか!?」
リリアも警戒し、アルメリアを守ろうとするが、彼女はそれを手で制止する。
「大丈夫ですわ。彼からは殺気を感じませんもの」
アルメリアの言葉が正しかったのか、その男はアルメリアの前まで歩みを進めると、そのまま片足を床に着けて跪いた。
「初めまして、アルメリア殿下」
「あなたは一体何者なのかしら?」
「申し訳ありません。訳あって、今は私の正体を明かす事が出来ません。しかし、殿下の味方である事だけは確かです」
そして、男は懐から大きな封筒を取り出し、そのままアルメリアへと差し出した。
「こちらをお受け取り下さい」
「これは?」
「そこの侍女、リリアの母が捕らえられている場所を記した地図になります」
その男の言葉を聞いたリリアは思わず息を飲む。そして、アルメリアは渡されたその封筒をリリアへと手渡した。
「一体、こんな物を誰が……」
「申し訳ありませんが、それも明かす事は許されてはおりません。ですが、これを用意されたのは殿下にご期待を寄せておられる方でございます」
そして、黒ローブの男は用件が済んだようで、おもむろに立ち上がり入ってきた窓の方へと向かっていった。
「最後に忠告を。この場所には複数の見張りがいる模様です。ご注意ください。ではこれにて失礼いたします。」
男はそう告げると窓から外へと出ていき、そのまま夜の闇に紛れて何処かへと消えていった。
「姫様、あの者を信じてもよろしいのですか?」
「仕方がありませんわ。どうせ、手掛かりはありませんもの。なら信じるしかないでしょう? それに……」
「姫様?」
「いえ、なんでもありませんわ。リリア、行きますわよ」
「はい、畏まりました」
そして、二人は地図に記された場所へと向かうのだった。
「見つけた。ここに母様が……」
「皇宮の地下にある巨大水路。確かにここならば隠し場所としては最適でしょう」
地図に従い彼女たちが到着したのは、皇宮の地下に張り巡らされた地下水路であった。この地下水路は皇宮だけではなく、帝都全域に張り巡らされており、その全容を把握している者は殆どいない場所だ。
ここならば、何かを人目に付かずに隠すには最適な場所と言えるだろう。しかも、何の案内もなしにここに入れば、迷う事は必至。ここに人質を捕らえておけば、見つかる恐れもないのだろう。
「さて、と。準備は出来ましたわね」
「はい」
そう言うと彼女は懐から一対の短剣を取り出した。この地下水路に来るまでにリリアは予め救出の準備を整えている。先程までとは違い、暗殺者としての力量を存分に発揮できるだろう。
「では、行きますわよ」
「畏まりました」
そして、地図に従い地下水路を進むこと数十分。彼女たちはついに目的地の目前にまで到着した。
「ここ、ですわね」
「この先に母様が……」
彼女たちの目線の先には扉があった。その扉の先からは光が漏れ出ており、話し声も聞こえる。ここが目的地である可能性は極めて高い。
「やはり、予め距離をとっていて正解でしたわね」
あの男が言っていた事が正しいのであれば、中には複数の見張りがいる筈だ。
「さて、準備はよろしいかしら?」
「ええ、問題ありません。では私が先に中に……」
そう言ってリリアは前に出ようとするがアルメリアは彼女を制止するように手を横に伸ばした。
「今回はわたくしが先陣を切らせていただきますわ。異論はありませんわよね」
「……姫様がそう仰るのであれば……」
リリアもアルメリアの強さは知っている。そんな彼女が自ら先陣を切ると言っている以上、リリアも従わざるを得ない。
「では、行きますわよ」
「ええ」
リリアの返事の直後、アルメリアは勢い良く扉を開け放つ。そして、そのままの勢いで扉の奥へと入っていくと、そこには見張りと思われる十数名の男たちの姿があった。
「っ、誰だっ!?」
突如として現れた侵入者に男たちの警戒度は一気に最大まで跳ね上がり、。そして、彼等は警戒の目でアルメリア達を睨むが、そんな視線に二人は臆する様子は見せない。
「彼等は一体何者なのかしら?」
「恐らく彼等はスラムの住人です。盗みから殺しまで行う。所謂、便利屋という連中ですね」
スラム出身のリリアは彼等と似たような境遇の者達を昔に何度も見た覚えがあった。
「なるほど、それであなたの母は何処にいるのかしら?」
「どうやら、この部屋にはいないようです。ですので、いるとすればあの奥の部屋かと」
そう言いながら、彼女は視線を部屋の奥の通路へと向ける。
「分かりましたわ。では、ここはわたくしが引き受けましょう。あなたは先に進みなさいな」
「よろしいのですか?」
「ええ。わたくしはあなたの母の顔を知りませんもの。あなたの方が適任ですわ」
「……ありがとうございます」
そして、彼女はそのまま奥の部屋へと駆け出して行った。一方、彼等も二人の話から目的を察したのだろう。
「行かせると思うか!!」
そう言いながら彼等は奥へと続く通路を守ろうとする。
しかし、暗殺者としての訓練を受けているだけあって彼女の動きは非常に軽やかなものだった。
「甘いです」
「っ、しまっ……」
リリアは男たちをヒラリと躱し、最小限の動きで邪魔な敵を倒しながら、そのまま奥の通路へと入っていった。
「っ、あの女を追え!! 絶対に逃がすな!!」
男たちはリリアを追おうと、通路へと入ろうとする。すると、その時、彼らの足元にアルメリアが投擲した黒剣が突き刺さった。
そして、アルメリアは再度黒剣を生成するとその剣先を男たちへと向ける。
「さてと、あの子も行ったようですし、こちらも始めるとしましょうか」
「っ、お前を倒さない限り、あの女を追いかける事は出来ないという訳か」
「ええ、その通り。物分かりが良くて助かりますわ」
その外見は可憐な姫君にしか思えないアルメリアだが、その奥からは猛獣の如き気配を放っていた。
男たちはその気配に一瞬だけ臆した様子を見せるが相手は小娘一人だと思い直し、改めて彼等はアルメリアに敵意を向ける。
「……っ、お前たち、やれっ!!」
「さぁ、血花舞い散る戦いを始めましょう!! わたくしを存分に楽しませてくださいな」
そして、アルメリアと男たちの戦いが始まるのだった。
「……いえ、それを掴む事は出来ませんでした」
リリアも当初は母を助け出す為に、自身の持つ情報網を最大限活用し、そこで情報を色々と集めた。その結果、アルベルトが全ての黒幕だという事、自分に指示を出しているのが彼の側近の男である事、という所までは情報を集める事が出来た。しかし母が捕まっている場所がどうしても分からなかった。
アルベルトを捕らえ、母の居場所を吐かせる事すらも考えたリリアだが、常に多数の護衛に守られる皇子やその側近を生け捕りにするのは、あまりにもリスクがありすぎる。そんな無謀な事をリリア一人では出来る筈もない。
そして、遂に約束の日が来てしまった為にリリアは母の救出を諦めてアルメリアの暗殺に踏み切らざるを得なくなったのだった。
「……それは困りましたわね。最悪はお兄様の部屋に直接乗り込んで場所を聞き出そうと思っていましたのに……」
すると、その時だった。黒色のローブを着た一人の男が窓から部屋の中へと入ってきたのだ。
「っ、何者ですか!?」
リリアも警戒し、アルメリアを守ろうとするが、彼女はそれを手で制止する。
「大丈夫ですわ。彼からは殺気を感じませんもの」
アルメリアの言葉が正しかったのか、その男はアルメリアの前まで歩みを進めると、そのまま片足を床に着けて跪いた。
「初めまして、アルメリア殿下」
「あなたは一体何者なのかしら?」
「申し訳ありません。訳あって、今は私の正体を明かす事が出来ません。しかし、殿下の味方である事だけは確かです」
そして、男は懐から大きな封筒を取り出し、そのままアルメリアへと差し出した。
「こちらをお受け取り下さい」
「これは?」
「そこの侍女、リリアの母が捕らえられている場所を記した地図になります」
その男の言葉を聞いたリリアは思わず息を飲む。そして、アルメリアは渡されたその封筒をリリアへと手渡した。
「一体、こんな物を誰が……」
「申し訳ありませんが、それも明かす事は許されてはおりません。ですが、これを用意されたのは殿下にご期待を寄せておられる方でございます」
そして、黒ローブの男は用件が済んだようで、おもむろに立ち上がり入ってきた窓の方へと向かっていった。
「最後に忠告を。この場所には複数の見張りがいる模様です。ご注意ください。ではこれにて失礼いたします。」
男はそう告げると窓から外へと出ていき、そのまま夜の闇に紛れて何処かへと消えていった。
「姫様、あの者を信じてもよろしいのですか?」
「仕方がありませんわ。どうせ、手掛かりはありませんもの。なら信じるしかないでしょう? それに……」
「姫様?」
「いえ、なんでもありませんわ。リリア、行きますわよ」
「はい、畏まりました」
そして、二人は地図に記された場所へと向かうのだった。
「見つけた。ここに母様が……」
「皇宮の地下にある巨大水路。確かにここならば隠し場所としては最適でしょう」
地図に従い彼女たちが到着したのは、皇宮の地下に張り巡らされた地下水路であった。この地下水路は皇宮だけではなく、帝都全域に張り巡らされており、その全容を把握している者は殆どいない場所だ。
ここならば、何かを人目に付かずに隠すには最適な場所と言えるだろう。しかも、何の案内もなしにここに入れば、迷う事は必至。ここに人質を捕らえておけば、見つかる恐れもないのだろう。
「さて、と。準備は出来ましたわね」
「はい」
そう言うと彼女は懐から一対の短剣を取り出した。この地下水路に来るまでにリリアは予め救出の準備を整えている。先程までとは違い、暗殺者としての力量を存分に発揮できるだろう。
「では、行きますわよ」
「畏まりました」
そして、地図に従い地下水路を進むこと数十分。彼女たちはついに目的地の目前にまで到着した。
「ここ、ですわね」
「この先に母様が……」
彼女たちの目線の先には扉があった。その扉の先からは光が漏れ出ており、話し声も聞こえる。ここが目的地である可能性は極めて高い。
「やはり、予め距離をとっていて正解でしたわね」
あの男が言っていた事が正しいのであれば、中には複数の見張りがいる筈だ。
「さて、準備はよろしいかしら?」
「ええ、問題ありません。では私が先に中に……」
そう言ってリリアは前に出ようとするがアルメリアは彼女を制止するように手を横に伸ばした。
「今回はわたくしが先陣を切らせていただきますわ。異論はありませんわよね」
「……姫様がそう仰るのであれば……」
リリアもアルメリアの強さは知っている。そんな彼女が自ら先陣を切ると言っている以上、リリアも従わざるを得ない。
「では、行きますわよ」
「ええ」
リリアの返事の直後、アルメリアは勢い良く扉を開け放つ。そして、そのままの勢いで扉の奥へと入っていくと、そこには見張りと思われる十数名の男たちの姿があった。
「っ、誰だっ!?」
突如として現れた侵入者に男たちの警戒度は一気に最大まで跳ね上がり、。そして、彼等は警戒の目でアルメリア達を睨むが、そんな視線に二人は臆する様子は見せない。
「彼等は一体何者なのかしら?」
「恐らく彼等はスラムの住人です。盗みから殺しまで行う。所謂、便利屋という連中ですね」
スラム出身のリリアは彼等と似たような境遇の者達を昔に何度も見た覚えがあった。
「なるほど、それであなたの母は何処にいるのかしら?」
「どうやら、この部屋にはいないようです。ですので、いるとすればあの奥の部屋かと」
そう言いながら、彼女は視線を部屋の奥の通路へと向ける。
「分かりましたわ。では、ここはわたくしが引き受けましょう。あなたは先に進みなさいな」
「よろしいのですか?」
「ええ。わたくしはあなたの母の顔を知りませんもの。あなたの方が適任ですわ」
「……ありがとうございます」
そして、彼女はそのまま奥の部屋へと駆け出して行った。一方、彼等も二人の話から目的を察したのだろう。
「行かせると思うか!!」
そう言いながら彼等は奥へと続く通路を守ろうとする。
しかし、暗殺者としての訓練を受けているだけあって彼女の動きは非常に軽やかなものだった。
「甘いです」
「っ、しまっ……」
リリアは男たちをヒラリと躱し、最小限の動きで邪魔な敵を倒しながら、そのまま奥の通路へと入っていった。
「っ、あの女を追え!! 絶対に逃がすな!!」
男たちはリリアを追おうと、通路へと入ろうとする。すると、その時、彼らの足元にアルメリアが投擲した黒剣が突き刺さった。
そして、アルメリアは再度黒剣を生成するとその剣先を男たちへと向ける。
「さてと、あの子も行ったようですし、こちらも始めるとしましょうか」
「っ、お前を倒さない限り、あの女を追いかける事は出来ないという訳か」
「ええ、その通り。物分かりが良くて助かりますわ」
その外見は可憐な姫君にしか思えないアルメリアだが、その奥からは猛獣の如き気配を放っていた。
男たちはその気配に一瞬だけ臆した様子を見せるが相手は小娘一人だと思い直し、改めて彼等はアルメリアに敵意を向ける。
「……っ、お前たち、やれっ!!」
「さぁ、血花舞い散る戦いを始めましょう!! わたくしを存分に楽しませてくださいな」
そして、アルメリアと男たちの戦いが始まるのだった。
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