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序章・対の戦い編
1-27 27 夏希視点 荒んだ心を
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部室でひたすらに緋色は放心している。
「ぬへー………………」(もうーーーあーーーー…あー…)
途中よく分からない言葉を言いながら、上を見上げたり、下を見たりを繰り返している。
「あーーー…………………あの…野郎…………」(絶対にーーー…本当…私に何度もあーーーー…あーーーーー!!!!!!!)
あの野郎とは何なのだろうか。聞けない。ただ煩い。
しかし、こんなにもずっと心の中を聞いているのに、気付かれない。
後輩の会話が聞こえる。
「光、彼氏とは最近どうなの?」(リア充爆発しろーーー)
「1ヶ月に1、2回位しか会ってないんだよね。」(そろそろかなぁ…)
「大変だねー…」(そろそろ、光別れそう…でも、別れてもまた彼氏出来るのが凄いところ…)
「………」(眠い……)
やはり鶴ちゃんは相変わらず、一人で違う事を考えていた。
「そういえばさ、私ね…開眼したの!」(凄い楽しい!最高!)
「え!?」(とうとう…!奏恵が!?)
どうやら元橋 奏恵が開眼したらしい。
その場の全員が初耳だ。
「ええ!おめおめ~!」(ああ…可愛ぁ………おお…僧侶……………え!?僧侶!?)
緋色が癒やされている。ついでにネタバレを食らった気がする。
「で、何の能力?」(そういえば緋色先輩に、基礎能力もっと上手くなれる様に教えてもらおうかなぁ…)
光ちゃんは何の能力か尋ねているのに、違う事を考えていた。
「それはね………僧侶なの!」(これで、皆が怪我しても大丈夫!!)
可愛過ぎる。慈悲で溢れている。この子は悪という感情は無いようだ。
「本当に!?凄いじゃん!」(僧侶持ちって少ないし、貴重だよね~)
「……へぇ…」(私……そろそろ…自分が暗殺者って事を隠してた事…………言わなきゃ…………)
人には人の悩みがあるらしい。鶴ちゃんしか持たないような悩みだ。
「そう考えると私達ってバランス良いよね?」(そういえば……)
「……………でも、私……そんなに…」(全然、遠距離じゃ………)
「結局…鶴ちゃんって何の能力だったっけ?」(絶対に嘘ついてるよ…鶴は。)
智花に嘘は通じないようだ。
「私………………は…暗殺者…………だよ…」(嫌われないかなぁ…………………………というか………皆試験で資格取ったって知らないなぁ…………)
「クールだねぇ~」(隠したがるよねぇ~私も出来るだけ隠したくなる…まあ私、蒼の太刀だけど…)
と、智花ちゃんは思っているようだ。
「あれだよねー、ウィザード、僧侶、蒼の太刀、暗殺者……もう、皆がチームとして、割と完成されてる感じはあるよねー」(おお…鶴ちゃんが…鶴ちゃんが、自分から言ったぁ………!ああ…あと、夏希知ってるからね。)
「ええ!?」
「夏希、どうしたの?急に…」(緋色、何かちょっかいかけた?)
「い、いや……………」
もう…心の中は読まない……バレないと思っていただけだった。
「私達は厨二病、一匹狼、ドリーマーという…アンバランスな三人で構成されていまーす」
圧倒的自虐ネタだと思う。
「言葉の綾ねー…厨二病って私でしょ…本当に嫌…私は厨二病じゃないからね。知ってると思うけど。」
「うん。」
「なんか…私、ドリーマーかぁ…うん……う~ん…」
微妙に嬉しく無いのか、夏希ははみかんだ。
「あ…そういえば、緋色先輩に教えて欲しいやつがあるんですけど。」
「…?何を?」
「私、縮地が下手くそで…私、接近されたら本当に対処出来なくて…」
「ウィザードって大変だもんね~オッケー!」
光ちゃんはウィザードの中の珍しい能力、魔法剣を持っている。
誰にでも付与できる能力で、どんな効果が出るかやってみないと分からない。
「よっと…………」
緋色はフラフラと立ち上がる。
外の世界に行った分はまだ疲れが取れていないのだろうか。
「じゃあ、決闘しながら教えるよ。百聞は一見に如かず…だからね。」
緋色は優しい声で言うが、目は鋭く光らせている。
「…頑張ります!」
光ちゃんは流石、圧には屈しない。
香露音いわく、洗脳耐性Ⅰが付いているらしい。
精神的に自分の意志が強い人はたいてい耐性があるようだ。
二人は別の世界に行く。
夏希たちは二人を見る事にした。
「先ずは、縮地をしてみて。逃げるだけに使うなら、私が攻撃してもいいよ。どうする?」
「……今回は逃げます。」
「おけおけ。私はずっと死なない程度に殺しに行くから、隙ができたら私に攻撃してね~」
死なない程度に殺しに行くとは、圧倒的に矛盾を感じる。
「お願いします。」
「フフ…お願いします。死線誘導・乱舞(中)!」
いつの間にか死線を取り出して、死線が乱反射して光ちゃんの方に向かう。
「縮地(小)…!」
「縮地の先は?…逃げるだけじゃ、殺されるよ!死線誘導・回帰(中)!」
後輩に対しても容赦が無い。
「っ…!唐傘(小)…!」
「防御が早いよ!唐傘は視界が悪くなる!」
唐傘が秒で壊された。一瞬で光ちゃんに詰め寄る。
「こんな風に近付けられたら、どうする?」
「雷球(大)!」
光ちゃんは緋色に放つ。
同じ様な場面を知っていたのか、唐傘が壊れた時点で緋色に向けて構えていた。
「電光石火(小)…!」
一瞬で避けて、光ちゃんの背後にまわった。
「そうやって攻撃しても、慣れてる人なら寧ろカウンターされるよ。ウィザードの能力だけに頼らない、頼らない!輪廻(小)…!」
「縮地(小)…!」
後ろに行くが、すぐに追いつかれる。
「逃げるだけじゃ駄目だよ!ちゃんとそこから攻撃に転じないとね!」
喋りながら、武器生成もしてから隼を放っている。
能力の名前を言う理由は、そっちのほうが集中できるからだ。
駄弁りながら能力を使えるのは何と恐ろしい。
基礎能力の練習の数が人とは比べ物にはならないだろう。
それにしても、緋色は少し楽しそうだ。
「拘束(中)!」
「電光石火(小)!…次に次に…って攻撃しないと、すぐ避けられるよ!」
「武器生成(小)…………隼(小)!」
今まで離れていたが急に近付いた。やっと緋色の動きが止まった。
「そうそう…もっと!攻めて!裏をかいて!」
「っ…!わ…私……」
「うん?」
「もう無理…」
「ふぇ!?光ちゃん!?」
能力の酷使で倒れてしまった。緋色は急いで光ちゃんを抱える。
何気に緋色が一番ビビって慌てている。
「緋色、取り敢えずこっちに戻って来て!」
香露音が叫ぶ。
(誰も何も言わなくても分かることだけど…それ程緋色が吃驚してる…)
慌てている緋色を見て少し笑いそうになったのは言わないでおこう。
「……すみません…………」
「こっちも……やり過ぎて………ごめんね~…」
それにしても、緋色の座り方や動き方が何か変な気がする。
香露音はそれに勘付いたのか、緋色の腕を突く。
「~~~………!!!!!」
無言で蹲った。
「……や、やめ………」
「やっぱり筋肉痛じゃない?」
「し、仕方無いでしょ!慣れない事をしたんだから…!」
「アハハハハ!でも、何かある度に筋肉痛になってるじゃん!」
「そ、そんな事言われてもね…」
全員で笑った。
「そういえば、緋色って彼氏いるんじゃないの?」
「……………ん?」
「あの…棚見君って子。」
「まっ………………………たく、そんな事無いけど?」
「ええ!?」
棚見君とは、凄い親しいのでそういう関係になっていると思っていた。
「逆に何で思ってたの?」
「いや…だって…仲良くしてたし…」
「そんな事位で何でそういう考えになるんだよ 。ちゃんと、春斗も聞いてみな?ほぼほぼ同じように否定するから。」
「ええ…」
すると、
キーンコーンカーンコーン………
チャイムが鳴ってしまった。帰らなくてはならない。
「あ、鳴った。帰ろ帰ろ~」
緋色は何時も粘る方だが、今日はそそくさと帰っていった。
「…心配だなぁ……」
「仕方無いよ…色々あったんでしょ。疲れてるんだろうしそっとしておいたら?」
「う~ん…そうかぁ~…」
取り敢えず、落ち込んだ光ちゃんを慰める。
香露音が中心となって、特訓する事にした。
緋色のステータスが隠蔽されているせいで、あの人のステータスが本当に分からないので、能力をどれぐらい連発できるか知らないので、香露音を中心にやってみる。
ついでに、筋力はステータスにあまり関係無い。
たまに、自身の限界をこえて能力を酷使し筋肉痛を意図的に起こすという中々の可笑しい筋トレ方法をしている人がいる。
そういう人は基本脳筋だ。
緋色は勿論していない。
「痛いのは嫌。」
という理由でしていないらしい。じゃあ何故筋肉痛になっているのか。
分からないが、今に集中しなければ。
「夏希!一番スタミナが無いのは夏希だよ!」
「ふぁ~い……鬼畜だよぉ……!」
解放されたのは1時間後だった。
香露音は夏希に問う。
「何で、そこまで必死なの?」
「…緋色が…危ないから?」
「何で、疑問形なの…」
「だって、確証がないから…でも、何にもないって、あり得ないから……」
「…それは…そうだよね…。だから…私達も頑張らないとね。」
「うん。」
「さぁ帰ろ。明日からもっと本格的にしよ。」
「え…?」
「私達と一緒にしよう。夏希が緋色を一人にさせないように、私も夏希を一人で頑張らせないって。」
「…うん。ありがと。」
夏希は決意した。
「ぬへー………………」(もうーーーあーーーー…あー…)
途中よく分からない言葉を言いながら、上を見上げたり、下を見たりを繰り返している。
「あーーー…………………あの…野郎…………」(絶対にーーー…本当…私に何度もあーーーー…あーーーーー!!!!!!!)
あの野郎とは何なのだろうか。聞けない。ただ煩い。
しかし、こんなにもずっと心の中を聞いているのに、気付かれない。
後輩の会話が聞こえる。
「光、彼氏とは最近どうなの?」(リア充爆発しろーーー)
「1ヶ月に1、2回位しか会ってないんだよね。」(そろそろかなぁ…)
「大変だねー…」(そろそろ、光別れそう…でも、別れてもまた彼氏出来るのが凄いところ…)
「………」(眠い……)
やはり鶴ちゃんは相変わらず、一人で違う事を考えていた。
「そういえばさ、私ね…開眼したの!」(凄い楽しい!最高!)
「え!?」(とうとう…!奏恵が!?)
どうやら元橋 奏恵が開眼したらしい。
その場の全員が初耳だ。
「ええ!おめおめ~!」(ああ…可愛ぁ………おお…僧侶……………え!?僧侶!?)
緋色が癒やされている。ついでにネタバレを食らった気がする。
「で、何の能力?」(そういえば緋色先輩に、基礎能力もっと上手くなれる様に教えてもらおうかなぁ…)
光ちゃんは何の能力か尋ねているのに、違う事を考えていた。
「それはね………僧侶なの!」(これで、皆が怪我しても大丈夫!!)
可愛過ぎる。慈悲で溢れている。この子は悪という感情は無いようだ。
「本当に!?凄いじゃん!」(僧侶持ちって少ないし、貴重だよね~)
「……へぇ…」(私……そろそろ…自分が暗殺者って事を隠してた事…………言わなきゃ…………)
人には人の悩みがあるらしい。鶴ちゃんしか持たないような悩みだ。
「そう考えると私達ってバランス良いよね?」(そういえば……)
「……………でも、私……そんなに…」(全然、遠距離じゃ………)
「結局…鶴ちゃんって何の能力だったっけ?」(絶対に嘘ついてるよ…鶴は。)
智花に嘘は通じないようだ。
「私………………は…暗殺者…………だよ…」(嫌われないかなぁ…………………………というか………皆試験で資格取ったって知らないなぁ…………)
「クールだねぇ~」(隠したがるよねぇ~私も出来るだけ隠したくなる…まあ私、蒼の太刀だけど…)
と、智花ちゃんは思っているようだ。
「あれだよねー、ウィザード、僧侶、蒼の太刀、暗殺者……もう、皆がチームとして、割と完成されてる感じはあるよねー」(おお…鶴ちゃんが…鶴ちゃんが、自分から言ったぁ………!ああ…あと、夏希知ってるからね。)
「ええ!?」
「夏希、どうしたの?急に…」(緋色、何かちょっかいかけた?)
「い、いや……………」
もう…心の中は読まない……バレないと思っていただけだった。
「私達は厨二病、一匹狼、ドリーマーという…アンバランスな三人で構成されていまーす」
圧倒的自虐ネタだと思う。
「言葉の綾ねー…厨二病って私でしょ…本当に嫌…私は厨二病じゃないからね。知ってると思うけど。」
「うん。」
「なんか…私、ドリーマーかぁ…うん……う~ん…」
微妙に嬉しく無いのか、夏希ははみかんだ。
「あ…そういえば、緋色先輩に教えて欲しいやつがあるんですけど。」
「…?何を?」
「私、縮地が下手くそで…私、接近されたら本当に対処出来なくて…」
「ウィザードって大変だもんね~オッケー!」
光ちゃんはウィザードの中の珍しい能力、魔法剣を持っている。
誰にでも付与できる能力で、どんな効果が出るかやってみないと分からない。
「よっと…………」
緋色はフラフラと立ち上がる。
外の世界に行った分はまだ疲れが取れていないのだろうか。
「じゃあ、決闘しながら教えるよ。百聞は一見に如かず…だからね。」
緋色は優しい声で言うが、目は鋭く光らせている。
「…頑張ります!」
光ちゃんは流石、圧には屈しない。
香露音いわく、洗脳耐性Ⅰが付いているらしい。
精神的に自分の意志が強い人はたいてい耐性があるようだ。
二人は別の世界に行く。
夏希たちは二人を見る事にした。
「先ずは、縮地をしてみて。逃げるだけに使うなら、私が攻撃してもいいよ。どうする?」
「……今回は逃げます。」
「おけおけ。私はずっと死なない程度に殺しに行くから、隙ができたら私に攻撃してね~」
死なない程度に殺しに行くとは、圧倒的に矛盾を感じる。
「お願いします。」
「フフ…お願いします。死線誘導・乱舞(中)!」
いつの間にか死線を取り出して、死線が乱反射して光ちゃんの方に向かう。
「縮地(小)…!」
「縮地の先は?…逃げるだけじゃ、殺されるよ!死線誘導・回帰(中)!」
後輩に対しても容赦が無い。
「っ…!唐傘(小)…!」
「防御が早いよ!唐傘は視界が悪くなる!」
唐傘が秒で壊された。一瞬で光ちゃんに詰め寄る。
「こんな風に近付けられたら、どうする?」
「雷球(大)!」
光ちゃんは緋色に放つ。
同じ様な場面を知っていたのか、唐傘が壊れた時点で緋色に向けて構えていた。
「電光石火(小)…!」
一瞬で避けて、光ちゃんの背後にまわった。
「そうやって攻撃しても、慣れてる人なら寧ろカウンターされるよ。ウィザードの能力だけに頼らない、頼らない!輪廻(小)…!」
「縮地(小)…!」
後ろに行くが、すぐに追いつかれる。
「逃げるだけじゃ駄目だよ!ちゃんとそこから攻撃に転じないとね!」
喋りながら、武器生成もしてから隼を放っている。
能力の名前を言う理由は、そっちのほうが集中できるからだ。
駄弁りながら能力を使えるのは何と恐ろしい。
基礎能力の練習の数が人とは比べ物にはならないだろう。
それにしても、緋色は少し楽しそうだ。
「拘束(中)!」
「電光石火(小)!…次に次に…って攻撃しないと、すぐ避けられるよ!」
「武器生成(小)…………隼(小)!」
今まで離れていたが急に近付いた。やっと緋色の動きが止まった。
「そうそう…もっと!攻めて!裏をかいて!」
「っ…!わ…私……」
「うん?」
「もう無理…」
「ふぇ!?光ちゃん!?」
能力の酷使で倒れてしまった。緋色は急いで光ちゃんを抱える。
何気に緋色が一番ビビって慌てている。
「緋色、取り敢えずこっちに戻って来て!」
香露音が叫ぶ。
(誰も何も言わなくても分かることだけど…それ程緋色が吃驚してる…)
慌てている緋色を見て少し笑いそうになったのは言わないでおこう。
「……すみません…………」
「こっちも……やり過ぎて………ごめんね~…」
それにしても、緋色の座り方や動き方が何か変な気がする。
香露音はそれに勘付いたのか、緋色の腕を突く。
「~~~………!!!!!」
無言で蹲った。
「……や、やめ………」
「やっぱり筋肉痛じゃない?」
「し、仕方無いでしょ!慣れない事をしたんだから…!」
「アハハハハ!でも、何かある度に筋肉痛になってるじゃん!」
「そ、そんな事言われてもね…」
全員で笑った。
「そういえば、緋色って彼氏いるんじゃないの?」
「……………ん?」
「あの…棚見君って子。」
「まっ………………………たく、そんな事無いけど?」
「ええ!?」
棚見君とは、凄い親しいのでそういう関係になっていると思っていた。
「逆に何で思ってたの?」
「いや…だって…仲良くしてたし…」
「そんな事位で何でそういう考えになるんだよ 。ちゃんと、春斗も聞いてみな?ほぼほぼ同じように否定するから。」
「ええ…」
すると、
キーンコーンカーンコーン………
チャイムが鳴ってしまった。帰らなくてはならない。
「あ、鳴った。帰ろ帰ろ~」
緋色は何時も粘る方だが、今日はそそくさと帰っていった。
「…心配だなぁ……」
「仕方無いよ…色々あったんでしょ。疲れてるんだろうしそっとしておいたら?」
「う~ん…そうかぁ~…」
取り敢えず、落ち込んだ光ちゃんを慰める。
香露音が中心となって、特訓する事にした。
緋色のステータスが隠蔽されているせいで、あの人のステータスが本当に分からないので、能力をどれぐらい連発できるか知らないので、香露音を中心にやってみる。
ついでに、筋力はステータスにあまり関係無い。
たまに、自身の限界をこえて能力を酷使し筋肉痛を意図的に起こすという中々の可笑しい筋トレ方法をしている人がいる。
そういう人は基本脳筋だ。
緋色は勿論していない。
「痛いのは嫌。」
という理由でしていないらしい。じゃあ何故筋肉痛になっているのか。
分からないが、今に集中しなければ。
「夏希!一番スタミナが無いのは夏希だよ!」
「ふぁ~い……鬼畜だよぉ……!」
解放されたのは1時間後だった。
香露音は夏希に問う。
「何で、そこまで必死なの?」
「…緋色が…危ないから?」
「何で、疑問形なの…」
「だって、確証がないから…でも、何にもないって、あり得ないから……」
「…それは…そうだよね…。だから…私達も頑張らないとね。」
「うん。」
「さぁ帰ろ。明日からもっと本格的にしよ。」
「え…?」
「私達と一緒にしよう。夏希が緋色を一人にさせないように、私も夏希を一人で頑張らせないって。」
「…うん。ありがと。」
夏希は決意した。
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