恋の初心者

ユア教 教祖ユア

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第二十九話 私は君がスキ

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「…私は、最初…ユキさんに会ったとき…不思議な人だなって思ってて…だってあんまり笑わないし?」

「…確かに、あんまり笑わないかもね。」

「だけど、喋っているうちに、優しさとか、自由なところとか、面白いところとか、見つけて楽しかった。」

「…そう?なら、良かった。」

「私、めっちゃ嬉しかったんだよ。…ゆきアの時、ゆきアが泣きついた時に…本当に私は嵌められたんじゃって思っちゃって。」

「嵌められた?ハハハ!でも、確かにあの時凄い怯えてる顔してたね。…その後直ぐにキョトンとした顔に変わったけど。フフ…分かりやすいよね。」

「そう…だよね。」

動物の尻尾いらずというのも困るけどね。

「でも、よくよくユキさんと、会話してたら、ユキさんだってちょっとだけ分かるもんね。」

それでも私は貴方がよく分からない。

私がこじ開けようとしても、変に躱される感じが、もどかしいけど惹かれる。

「…そういう所が、ずっと惹かれたの。ユキさん。」

「………」

「確かに、顔もタイプだけど、それだけではこの気持ちになることはなかった。」

私は貴方に言うの。

「好きです。付き合って下さい。」


つづく
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