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第2話、実戦試験。
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最終試験は実戦形式だ。旧型のN-8シリーズ10体を相手に戦い簡易陣地を制圧するのがミッションだ。N-8の指揮は普段の訓練からN-8の指揮を執り慣れている陸上自衛隊の第1機械化隊一等陸尉に来てもらった。N-9-19と違いN-8は完全自律型ではないので、人間が指揮を執る必要があるのだ。
量産型N-8シリーズは身長180cm程度で体重は300kgもある。N-9-19と比べるとかなりの重量級だ。見た目もまだ部分的にロボットぽさが残っていて機械特有の威圧感がある。10体のN-8に囲まれたN-9-19は正に狼に囲まれた子羊のようだ。あるいは街のごろつきに絡まれた少女か。
だが、そんな印象も試験開始とともに吹き飛んだ。
まず、N-8隊は手始めに2体を進ませてN-9-19の排除に当たらせた。残り8体は陣地内で警戒待機だ。2体は通常なら地面に設置して使用するサイズの重機関銃を大型の弾倉ごと手に持ち、N-9-19に照準を合わせて連射してきた。
N-8の戦場における最大の強みは、そのパワーを生かして大型の銃器を手持ちで取り扱えることにあった。重機関銃やさらに大きい迫撃砲並みの銃を手に持ったまま人間の数倍の速度で走る歩兵が、数十から百体単位で機動的に運用できるという点が、他の兵科に対するアドバンテージだった。
難点は、戦車並みにコストがかかることと、戦車ほどの火力がないということだった。しかし、戦車に比べて戦場を選ばず、攻撃対象により肉薄することができるため、運用次第で戦車ほどの火力を持たなくともそれに匹敵ないし上回る戦果を上げることが可能であることを考えれば、火力不足は大きな問題とは言えないかもしれない。
対するN-9-19は兵装なしの無手で戦いを挑んでいた。もちろん、内蔵された特殊兵装は使用可能だが、重機関銃の掃射に対して小口径銃と同等程度の電磁砲ではパワー不足は否めない。
が、N-9-19は正面からの撃ち合いに持ち込むのではなく、N-8を超える高速機動を生かして一瞬で陣地の背後へと回り込んだ。
「何だ、あの動きは!?」
N-8を指揮する一等陸尉が思わず叫んだ。遠目から俯瞰的に戦況を把握しているからN-9-19が背後にいることが分かるが、そうでなければ完全に目標ロストしているに違いない。
とはいえ、流石に経験豊富な指揮官だけあって、陸尉はすぐさま背後のN-9-19に目標を設定し直した。そして、その瞬間、N-8隊は目標をロストした。
「ド、ドローンをやられただと!」
N-8は戦況を俯瞰的に把握するため分隊ないし小隊単位でドローンを1機飛ばして空中から監視させ、センサー情報を共有している。その高度は約50mありランダム飛翔しているため、地上からの撃墜はほぼ不可能と考えられていた。
それをN-9-19は地上から石を投げただけで撃墜したのだ。もちろん、投石のスピードは電磁砲には比べるべくもないが、高々50m程度の滞空目標まで届かせるには十分すぎるパワーがある。もちろん、命中精度はディープラーニングAIのお墨付きだ。
この一手のN-8隊に与える影響は大きく、またそれを完全に独立したAIが導き出したということそのものもまた驚異的なことであった。
「総員、指定した地点を取り囲んで一斉射撃だ」
一等陸尉が位置情報を手動設定するとN-8隊はすぐにN-9-19を取り囲むよう散開した。予想外のことが起きても全く動揺することがないのは軍用アンドロイドの大きなメリットと言える。空の目が失われてもN-8のセンサーが全て死んだわけではない。背後に回られないように注意すれば十分戦えるはずだった。
だが、N-8が発砲するより早く、N-9-19は正面の1体に肉薄して両腕をもぎ取ってしまった。さらにそれを対面の2体に投げつけて大破させて3体戦闘不能。
仲間が倒されても盾にされても動揺することのないN-8は、躊躇することなくN-9-19に対して発砲を開始した。7門の重機関銃による至近距離からの十字砲火は逃げ道などないと思われた。
が、N-9-19は一瞬で上空100mにまでジャンプし砲火を逃れた。発射された全弾は残された両腕をもがれたN-8に命中したが、N-9-19にはかすり傷一つ負わせることはできなかった。
100mジャンプの滞空時間は空気抵抗を考慮に入れても10秒未満。元の場所に落ちたらまた十字砲火が待っているだけだが、N-9-19はただ落下を待つだけでなく、電磁砲でN-8を上空から狙撃した。
もちろん、N-8の装甲は小口径銃程度の銃撃ならある程度耐えられる強度を持っている。だが、N-9-19の狙いはN-8ではなく手に持っている重機関銃の方だった。
一部誘爆で銃を暴発させつつ、全ての重機関銃を一瞬で沈黙させ、N-9-19は地上に降りた。着地の瞬間の速度はレーシングカー並みの速度になっていたが、スムーズな五点着地で着陸の衝撃も難なく吸収してすっと立ち上がった。
「終了」
ここに於いてN-9-19の勝ちが確定したということで実戦試験の終了が告げられた。
わずか4分弱の戦闘で10体のN-8を完全に沈黙させ、内1体はスクラップ同然にし、片やN-9-19は銃弾1発さえかすりもしなかったのだから、完勝と言うにもぬるいほどの圧倒的な勝利だった。
その衝撃的な内容に偉い方々も声を失った。そして、この新型の能力はもはや軍だけでなく政治、外交にも重大な影響を与える最高機密であることを認識したのだった。
「よし、よくやった、N-9-19」
「はい、指揮官殿」
主任のところに戻ってきたN-9-19は心なしか誇らしげにしていたような気がしたが、それは主任の気持ちが投影されていただけかもしれない。
ともあれ、無事に試験を終わらせたN-9-19は調整台の上に寝かされ機能に異常をきたしていないか総チェックが行われることになっていた。主任はN-9-19を調整台へと誘導したが、一向に台の上に上がろうとはしなかった。
「どうした? N-9-19」
その時、N-9-19は鋭敏なセンサーにいつもとは違う異常を感知していた。しかし、それが何なのか、N-9-19のデータベースでは理解できなかった。そのため、その正体を突き止めるためにセンサーに意識を集中していたのだ。
「おい、N-……」
主任が再び声を掛けようとした時、研究所全体に警報が鳴り響いた。ミサイル警戒信号だ。
「何これ!?」
「バカな! あいつら戦争する気か!?」
「急いで避難しろ!!」
それはN-9シリーズの開発に反対する仮想敵国からの本物の核ミサイル攻撃だった。国際協調を無視した軍拡主義に対しては、軍事研究施設への先制攻撃という回答を突き付けられることになったのだ。すでに国際社会から何度もなされていた警告を軽視し続けてきたつけがとうとう払わされたということだ。
(危機回避プログラム、作動。最優先保護対象、作戦指揮官)
N-9-19には、緊急時に最優先で実行される危機回避プログラムが組み込まれている。予め定めておいた優先順位に従って、命令を待たずに独自の判断で危機回避を行うのだ。今は試験用に主任が最優先保護対象として登録してあった。
(地下シェルターへの避難は不可能と判断。着弾点を予測。可能な限りの退避行動を行う)
N-9-19単体でなら地下シェルターへの避難も可能だったが、生身の人間を運ぶには耐えられる加速度に限界があり、着弾予想時刻よりも前にシェルターへの退避が完了できない。そこで、N-9-19は次善策を採用することにした。
全身に渾身の力を込めて床を殴りつけた。基礎の分厚いコンクリートに穴をあけ、人が入れる空間を作り出し、そこに主任を押し込んで入口を自らの体でふさいだ。SFMCの変形能力を用いて隙間なく完全に閉じれば即席の核シェルターの出来上がりだ。
「N-9-19、お前は生き残るんだ!」
最後の最後のところで、主任がN-9-19に抱き着いた。保護対象者による保護行動の妨害に混乱したN-9-19は一瞬行動を停止し、その隙に主任が逆にN-9-19をかばう形に覆いかぶさって、ミサイルが着弾した。
(指揮官殿、それでは共倒れで……)
N-9-19のログはそこで終わっていた。
量産型N-8シリーズは身長180cm程度で体重は300kgもある。N-9-19と比べるとかなりの重量級だ。見た目もまだ部分的にロボットぽさが残っていて機械特有の威圧感がある。10体のN-8に囲まれたN-9-19は正に狼に囲まれた子羊のようだ。あるいは街のごろつきに絡まれた少女か。
だが、そんな印象も試験開始とともに吹き飛んだ。
まず、N-8隊は手始めに2体を進ませてN-9-19の排除に当たらせた。残り8体は陣地内で警戒待機だ。2体は通常なら地面に設置して使用するサイズの重機関銃を大型の弾倉ごと手に持ち、N-9-19に照準を合わせて連射してきた。
N-8の戦場における最大の強みは、そのパワーを生かして大型の銃器を手持ちで取り扱えることにあった。重機関銃やさらに大きい迫撃砲並みの銃を手に持ったまま人間の数倍の速度で走る歩兵が、数十から百体単位で機動的に運用できるという点が、他の兵科に対するアドバンテージだった。
難点は、戦車並みにコストがかかることと、戦車ほどの火力がないということだった。しかし、戦車に比べて戦場を選ばず、攻撃対象により肉薄することができるため、運用次第で戦車ほどの火力を持たなくともそれに匹敵ないし上回る戦果を上げることが可能であることを考えれば、火力不足は大きな問題とは言えないかもしれない。
対するN-9-19は兵装なしの無手で戦いを挑んでいた。もちろん、内蔵された特殊兵装は使用可能だが、重機関銃の掃射に対して小口径銃と同等程度の電磁砲ではパワー不足は否めない。
が、N-9-19は正面からの撃ち合いに持ち込むのではなく、N-8を超える高速機動を生かして一瞬で陣地の背後へと回り込んだ。
「何だ、あの動きは!?」
N-8を指揮する一等陸尉が思わず叫んだ。遠目から俯瞰的に戦況を把握しているからN-9-19が背後にいることが分かるが、そうでなければ完全に目標ロストしているに違いない。
とはいえ、流石に経験豊富な指揮官だけあって、陸尉はすぐさま背後のN-9-19に目標を設定し直した。そして、その瞬間、N-8隊は目標をロストした。
「ド、ドローンをやられただと!」
N-8は戦況を俯瞰的に把握するため分隊ないし小隊単位でドローンを1機飛ばして空中から監視させ、センサー情報を共有している。その高度は約50mありランダム飛翔しているため、地上からの撃墜はほぼ不可能と考えられていた。
それをN-9-19は地上から石を投げただけで撃墜したのだ。もちろん、投石のスピードは電磁砲には比べるべくもないが、高々50m程度の滞空目標まで届かせるには十分すぎるパワーがある。もちろん、命中精度はディープラーニングAIのお墨付きだ。
この一手のN-8隊に与える影響は大きく、またそれを完全に独立したAIが導き出したということそのものもまた驚異的なことであった。
「総員、指定した地点を取り囲んで一斉射撃だ」
一等陸尉が位置情報を手動設定するとN-8隊はすぐにN-9-19を取り囲むよう散開した。予想外のことが起きても全く動揺することがないのは軍用アンドロイドの大きなメリットと言える。空の目が失われてもN-8のセンサーが全て死んだわけではない。背後に回られないように注意すれば十分戦えるはずだった。
だが、N-8が発砲するより早く、N-9-19は正面の1体に肉薄して両腕をもぎ取ってしまった。さらにそれを対面の2体に投げつけて大破させて3体戦闘不能。
仲間が倒されても盾にされても動揺することのないN-8は、躊躇することなくN-9-19に対して発砲を開始した。7門の重機関銃による至近距離からの十字砲火は逃げ道などないと思われた。
が、N-9-19は一瞬で上空100mにまでジャンプし砲火を逃れた。発射された全弾は残された両腕をもがれたN-8に命中したが、N-9-19にはかすり傷一つ負わせることはできなかった。
100mジャンプの滞空時間は空気抵抗を考慮に入れても10秒未満。元の場所に落ちたらまた十字砲火が待っているだけだが、N-9-19はただ落下を待つだけでなく、電磁砲でN-8を上空から狙撃した。
もちろん、N-8の装甲は小口径銃程度の銃撃ならある程度耐えられる強度を持っている。だが、N-9-19の狙いはN-8ではなく手に持っている重機関銃の方だった。
一部誘爆で銃を暴発させつつ、全ての重機関銃を一瞬で沈黙させ、N-9-19は地上に降りた。着地の瞬間の速度はレーシングカー並みの速度になっていたが、スムーズな五点着地で着陸の衝撃も難なく吸収してすっと立ち上がった。
「終了」
ここに於いてN-9-19の勝ちが確定したということで実戦試験の終了が告げられた。
わずか4分弱の戦闘で10体のN-8を完全に沈黙させ、内1体はスクラップ同然にし、片やN-9-19は銃弾1発さえかすりもしなかったのだから、完勝と言うにもぬるいほどの圧倒的な勝利だった。
その衝撃的な内容に偉い方々も声を失った。そして、この新型の能力はもはや軍だけでなく政治、外交にも重大な影響を与える最高機密であることを認識したのだった。
「よし、よくやった、N-9-19」
「はい、指揮官殿」
主任のところに戻ってきたN-9-19は心なしか誇らしげにしていたような気がしたが、それは主任の気持ちが投影されていただけかもしれない。
ともあれ、無事に試験を終わらせたN-9-19は調整台の上に寝かされ機能に異常をきたしていないか総チェックが行われることになっていた。主任はN-9-19を調整台へと誘導したが、一向に台の上に上がろうとはしなかった。
「どうした? N-9-19」
その時、N-9-19は鋭敏なセンサーにいつもとは違う異常を感知していた。しかし、それが何なのか、N-9-19のデータベースでは理解できなかった。そのため、その正体を突き止めるためにセンサーに意識を集中していたのだ。
「おい、N-……」
主任が再び声を掛けようとした時、研究所全体に警報が鳴り響いた。ミサイル警戒信号だ。
「何これ!?」
「バカな! あいつら戦争する気か!?」
「急いで避難しろ!!」
それはN-9シリーズの開発に反対する仮想敵国からの本物の核ミサイル攻撃だった。国際協調を無視した軍拡主義に対しては、軍事研究施設への先制攻撃という回答を突き付けられることになったのだ。すでに国際社会から何度もなされていた警告を軽視し続けてきたつけがとうとう払わされたということだ。
(危機回避プログラム、作動。最優先保護対象、作戦指揮官)
N-9-19には、緊急時に最優先で実行される危機回避プログラムが組み込まれている。予め定めておいた優先順位に従って、命令を待たずに独自の判断で危機回避を行うのだ。今は試験用に主任が最優先保護対象として登録してあった。
(地下シェルターへの避難は不可能と判断。着弾点を予測。可能な限りの退避行動を行う)
N-9-19単体でなら地下シェルターへの避難も可能だったが、生身の人間を運ぶには耐えられる加速度に限界があり、着弾予想時刻よりも前にシェルターへの退避が完了できない。そこで、N-9-19は次善策を採用することにした。
全身に渾身の力を込めて床を殴りつけた。基礎の分厚いコンクリートに穴をあけ、人が入れる空間を作り出し、そこに主任を押し込んで入口を自らの体でふさいだ。SFMCの変形能力を用いて隙間なく完全に閉じれば即席の核シェルターの出来上がりだ。
「N-9-19、お前は生き残るんだ!」
最後の最後のところで、主任がN-9-19に抱き着いた。保護対象者による保護行動の妨害に混乱したN-9-19は一瞬行動を停止し、その隙に主任が逆にN-9-19をかばう形に覆いかぶさって、ミサイルが着弾した。
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