普通の学園生活を送っていたはずなんだが???

あむ

文字の大きさ
3 / 13
第1章

2話

「んじゃ体育館の鍵を閉めてっと、これは俺が返してくるからお前らはもう帰ってていいぞ」

これはバスケ部顧問である岩本文雄いわもとふみお先生だ。
1年のどっかのクラスの担任だったっけな。
高身長で筋肉があるだけでなく顔もいいので生徒間では結構人気の先生らしい。

「「「お疲れ様でしたっ」」」



「じゃ、帰りますかっ!ってあれっ、あの子たちって唯斗のファンじゃない?」

電灯の下で2,3人の男子生徒が立っていた。

「ん?あぁほんとだ。おーい、なんか困ったことでもあったのか?」

「えっと、自分たちの寮がどこにあるかよく分からなくて……」

「あー、最近ここら辺工事したばっかだから仕方ないかもね~」

「そうだな…。あっ、てかこんな時間までここにいたのって俺の応援のためだよな?
もう外も暗いし、俺が寮まで送ろうか?」

「えでも、確か中学生の寮と高校生の寮って場所違いましたよね……?」

「そんなこと気にすんなって。送るぐらい簡単だよ」

「もういっそ唯斗が3人ともお持ち帰りしちゃえば~?」

「うぇっ」

「あほ、んな事言ってこいつら困らせてどうする   ほら中学生の寮は向こうだから、行くぞ」

「えっあっ、ありがとうございます!」

「陽もお前気をつけて帰れよ~」



「へいへ~い……………



わざわざ送るとかどこまで優しいんだよあいつ……。それに俺も最後のあの言葉だけで嬉しくなるとか…。あぁーほんともうっ!」



後ろで陽がなんか言ってる気がするけど、まぁいいか。






ーーーーーーー



「唯斗先輩ってお優しいですよね」

「ん?そうか?」

「だって今も!」

「僕たちのこと寮まで連れてって下さってるもんね!」

「普通だろ普通。逆にお前たちはなんで俺の応援に?」

「えっそれは、」

「唯斗先輩かっこいいですし……、」

「うんうん!」

「そういうもんか?」

「そういうものです!」

ファンの3人が横並びになっているその右隣に俺はいる。
彼らは中学2年生らしく、年相応に背も低いためとても可愛く思える。


「表立って応援する子は意外と少ないですけど、中高一貫の間では唯斗先輩すっごい人気ですよ!」

「んー?あんま実感わかないね。」

「唯斗先輩はファンの人にも優しいっていうか普通の距離感で接して下さるので、それに耐えきれずに陰ながら応援する子達が多いんですよ」

「なるほど?」

「あ、良い意味でですよ!僕らは逆にそれがご褒美って言うかなんと言うか……」

普通の距離感が耐えきれないってそれは逆に嫌いなんじゃないのかと思うが……
「んじゃこーいうのもやめた方がいい?」

ちょうど1番近かった左にいる男の子の顔を覗くようにして近づく。

「えっいやっ、だからそのっ……っっっ!」

「っはは、ごめんごめん。そういう意味での耐えきれないね?」

「うぅ……はい…。」
その子は顔を両手で隠してしまった。

「あはは、耳まで真っ赤だね」

「もう!揶揄うのもほどほどにしてくださいよ先輩!!」

「もうしないって笑 いやごめん、俺が人気とかあんま実感わかなくてさ。」

「ナチュラルにファンサがすごい、供給過多だ……」
「あれは僕も耐えらんない…」

未だ顔を隠している子の隣に並ぶ2人が呟いた。

「ん?なんか言ったか?  って、話してる間に着いたな。中学生寮。あれで合ってるよな?」

「あ、はい!そうです!!」
「ここまで連れてきてくださってありがとうございました!」

「んー気にすんな気にすんな。今後も応援来てくれるんだったら気をつけろよ~」

「っはい!」
「明日も必ず行きます!!」

「はいはい、ありがとな。じゃまた明日な」

緊張してたと思えば饒舌になったり、笑ったと思えば顔赤くしたり、コロコロと表情の変わる彼らとの会話は意外と楽しいものだった。
感想 1

あなたにおすすめの小説

全寮制男子校でモテモテ。親衛隊がいる俺の話

みき
BL
全寮制男子校でモテモテな男の子の話。 BL 総受け 高校生 親衛隊 王道 学園 ヤンデレ 溺愛 完全自己満小説です。 数年前に書いた作品で、めちゃくちゃ中途半端なところ(第4話)で終わります。実験的公開作品

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい

椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。 その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。 婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!! 婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。 攻めズ ノーマルなクール王子 ドMぶりっ子 ドS従者 × Sムーブに悩むツッコミぼっち受け 作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

寝てる間に××されてる!?

しづ未
BL
どこでも寝てしまう男子高校生が寝てる間に色々な被害に遭う話です。

実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜?? ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。 みんなから嫌われるはずの悪役。  そ・れ・な・の・に… どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?! もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣) そんなオレの物語が今始まる___。 ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は未定 ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い ・本格的に嫌われ始めるのは2章から

なんか違う? と思ったら兄弟の中で自分だけ人間だった話

日色
BL
逞しい兄弟たちと仲良く暮らしていたアーシュ。 でもなんか自分だけ、いつまで経っても背は高くならないし、牙が大きくならないし、兄様たちの血も美味しく感じられない。 なんか違うかも、おかしいかも。と思っていたら、実は自分だけ人間だと知り…… 吸血鬼(兄複数)×人間(アーシュ10歳)のお話です。