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リョコウジジョウ
目前に迫る修学旅行… ~side girls~
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とある日の放課後…桜は結子と萌生と一緒に寄り道をしていた。話題はもちろん修学旅行の事だった。行き先も決まり、許可もおりて後は待つばかり…といった様子だった。
「ねぇね、そう言えば萌生ちゃんって…好きな男子いる?」
「え…なんで?」
「だって、なんとなく…すっごい地主神社のページ見てたから…」
「……うん…」
「私も前聞いたら教えてくれなくて…」
「そうなんだぁ…」
「だって…どう接したらいいか…解んなくて…」
「どんな人?」
「すごく優しいの。でも、私に対して優しいから、他の子にも優しいのも当然で。だから優しいってのはあの人の標準装備みたいな感じなのかも知れない…」
「それで?」
「高い所のとかも取ってくれたり、笑ってくれたりもするんだ!」
「それって、脈ありじゃない?」
「そんなッ!!!」
顔を真っ赤にして、手をぶんぶんと振り否定する萌生。
「だって、優しくて、背が高くて?笑ってくれて…完全に嫌ってたらそんな事しないと思うよ?」
「そりゃ…嫌われてないのかも知れないけど…バカって言うし…」
「……?バカって言うの?」
「うん…」
「……ねぇ、それって…もしかして…青井君?」
「…ッッ!?!?」
しっかりと俯いてしまった萌生。その後少しの間を置いて小さくコクン…と頷いた。
「あー…そっか…」
「桜ちゃん?そっかって……」
「萌生ちゃん…」
「でもいいの!青井君に彼女が居ても!」
「青井君って彼女いるの?」
「解んない…」
「私と結子は絶対青井君萌生ちゃんの事好きなんだと思ってるけど…」
「な…んで?!」
「前に初めて5人でモール行った日!あの時のバスの中の行動とか、コンタクトの事とか、いろいろ考えても多分青井君萌生ちゃんの事好きなんだろうなって思ったけどなぁ…」
「でも、あの時だって最初は気付かれない程だったし…」
「それは萌生ちゃんがいつもと変わり過ぎてたからだよ。」
「…あーっ!そっか…」
「どうしたの?結子」
「だからあの日萌生ちゃんコンタクトだったんだね!」
「……うん…」
「そっかぁ…気付かずに変な事言っちゃってたんだ…私…ごめんね?」
「ううん?でも、まさか塚原君が『一緒に…』って連れてきた時はびっくりしたけど…」
「そう?私はたぶん望が連れてくるの青井君かなって思ってたけど…」
「何で?!」
「だってバンド組んでるメンバーでうちのクラスっていったら青井君だけだもん。」
「確かに!でも桜、バンドメンバーって美堂先生もいるじゃん?」
「美堂先生を『一緒の班にします!』は出来ないでしょ!」
「ハハ…確かに!!」
そうして話は盛り上がりを見せた。ストローを回しながらも萌生は、ふとため息を吐きながらも2人を見つめて話し出した。
「桜ちゃんも結子ちゃんも…彼居るんだよね…」
「ヘヘ…まぁね…」
「うん。」
「それってやっぱり文化祭の?」
「私はそうだけど、桜は違うんだよね…」
「うん。もう少し前かな…」
「やっぱり告白するのって…緊張する?」
「私、実は1回振られてるんだよ。」
「え、そうなの?」
「うん。だけどやっぱり諦めきれなくて…文化祭の後夜祭で…もう1回ダメもとで言ったら付き合おうって言ってくれた。」
「そっか…桜ちゃんは?」
「やっぱり私も自分、からかな…」
「それで?」
「初めは子供扱いされたけど…いいよって言ってくれてね?」
「…って事は桜ちゃんは年上かぁ…」
そう言いながらも萌生は俯いていた。そうして直に顔を上げると話し出す。
「青井君…こんな事言ったら困らせるよね…」
「うーん…私も困らせるかもって思ったりもしたけど、言わないで後悔よりも、言った後で『よかった、言えた』って思えた方がいいかなって思って。初めはっていうか言う前とか直前は怖いかも知れない。って言っても、私は勢いみたいに告っちゃって…『またまた…』なんてはぐらかされそうになったからちゃんともう1回言ったって感じ。だから、あんまり参考にならないと思うけど…」
「桜って…そうだったんだ…」
「ヘヘ…」
「結子ちゃんは?」
「私の彼、ずっと桜の事好きだったのよ。ね」
「そう…見たい…」
「え、でも2人すごく仲良いじゃん!」
「私も桜と一緒に居る望の事好きになったから…だから別に桜の事恨んだりとかもしないし。それに生まれて0歳からの中に入り込もうなんてのがまず難しい訳で…」
そう言いながらも笑い、話している。
「え…、幼馴染?」
「うん。私と望ね。家が隣だから…」
「そうなんだ!!!」
「うん。だから通学もずっと一緒。結子には申し訳ないんだけど…」
「いいんだよ!方向全く逆なんだし。桜と望の事信じてるし。」
「…だって。」
「そうなんだ…」
「ね、せっかく萌生ちゃんも青い君と同じ班な訳なんだし、アタックしてみたら?」
「…嫌われないかな…」
「…無理はしなくてもいいと思うよ?でも、後悔したらもったいないから…協力ならするよ?」
「私も!!」
「ありがとう」
そうして恋バナも一区切りついた様子で3人は席を立った。
「ねぇね、そう言えば萌生ちゃんって…好きな男子いる?」
「え…なんで?」
「だって、なんとなく…すっごい地主神社のページ見てたから…」
「……うん…」
「私も前聞いたら教えてくれなくて…」
「そうなんだぁ…」
「だって…どう接したらいいか…解んなくて…」
「どんな人?」
「すごく優しいの。でも、私に対して優しいから、他の子にも優しいのも当然で。だから優しいってのはあの人の標準装備みたいな感じなのかも知れない…」
「それで?」
「高い所のとかも取ってくれたり、笑ってくれたりもするんだ!」
「それって、脈ありじゃない?」
「そんなッ!!!」
顔を真っ赤にして、手をぶんぶんと振り否定する萌生。
「だって、優しくて、背が高くて?笑ってくれて…完全に嫌ってたらそんな事しないと思うよ?」
「そりゃ…嫌われてないのかも知れないけど…バカって言うし…」
「……?バカって言うの?」
「うん…」
「……ねぇ、それって…もしかして…青井君?」
「…ッッ!?!?」
しっかりと俯いてしまった萌生。その後少しの間を置いて小さくコクン…と頷いた。
「あー…そっか…」
「桜ちゃん?そっかって……」
「萌生ちゃん…」
「でもいいの!青井君に彼女が居ても!」
「青井君って彼女いるの?」
「解んない…」
「私と結子は絶対青井君萌生ちゃんの事好きなんだと思ってるけど…」
「な…んで?!」
「前に初めて5人でモール行った日!あの時のバスの中の行動とか、コンタクトの事とか、いろいろ考えても多分青井君萌生ちゃんの事好きなんだろうなって思ったけどなぁ…」
「でも、あの時だって最初は気付かれない程だったし…」
「それは萌生ちゃんがいつもと変わり過ぎてたからだよ。」
「…あーっ!そっか…」
「どうしたの?結子」
「だからあの日萌生ちゃんコンタクトだったんだね!」
「……うん…」
「そっかぁ…気付かずに変な事言っちゃってたんだ…私…ごめんね?」
「ううん?でも、まさか塚原君が『一緒に…』って連れてきた時はびっくりしたけど…」
「そう?私はたぶん望が連れてくるの青井君かなって思ってたけど…」
「何で?!」
「だってバンド組んでるメンバーでうちのクラスっていったら青井君だけだもん。」
「確かに!でも桜、バンドメンバーって美堂先生もいるじゃん?」
「美堂先生を『一緒の班にします!』は出来ないでしょ!」
「ハハ…確かに!!」
そうして話は盛り上がりを見せた。ストローを回しながらも萌生は、ふとため息を吐きながらも2人を見つめて話し出した。
「桜ちゃんも結子ちゃんも…彼居るんだよね…」
「ヘヘ…まぁね…」
「うん。」
「それってやっぱり文化祭の?」
「私はそうだけど、桜は違うんだよね…」
「うん。もう少し前かな…」
「やっぱり告白するのって…緊張する?」
「私、実は1回振られてるんだよ。」
「え、そうなの?」
「うん。だけどやっぱり諦めきれなくて…文化祭の後夜祭で…もう1回ダメもとで言ったら付き合おうって言ってくれた。」
「そっか…桜ちゃんは?」
「やっぱり私も自分、からかな…」
「それで?」
「初めは子供扱いされたけど…いいよって言ってくれてね?」
「…って事は桜ちゃんは年上かぁ…」
そう言いながらも萌生は俯いていた。そうして直に顔を上げると話し出す。
「青井君…こんな事言ったら困らせるよね…」
「うーん…私も困らせるかもって思ったりもしたけど、言わないで後悔よりも、言った後で『よかった、言えた』って思えた方がいいかなって思って。初めはっていうか言う前とか直前は怖いかも知れない。って言っても、私は勢いみたいに告っちゃって…『またまた…』なんてはぐらかされそうになったからちゃんともう1回言ったって感じ。だから、あんまり参考にならないと思うけど…」
「桜って…そうだったんだ…」
「ヘヘ…」
「結子ちゃんは?」
「私の彼、ずっと桜の事好きだったのよ。ね」
「そう…見たい…」
「え、でも2人すごく仲良いじゃん!」
「私も桜と一緒に居る望の事好きになったから…だから別に桜の事恨んだりとかもしないし。それに生まれて0歳からの中に入り込もうなんてのがまず難しい訳で…」
そう言いながらも笑い、話している。
「え…、幼馴染?」
「うん。私と望ね。家が隣だから…」
「そうなんだ!!!」
「うん。だから通学もずっと一緒。結子には申し訳ないんだけど…」
「いいんだよ!方向全く逆なんだし。桜と望の事信じてるし。」
「…だって。」
「そうなんだ…」
「ね、せっかく萌生ちゃんも青い君と同じ班な訳なんだし、アタックしてみたら?」
「…嫌われないかな…」
「…無理はしなくてもいいと思うよ?でも、後悔したらもったいないから…協力ならするよ?」
「私も!!」
「ありがとう」
そうして恋バナも一区切りついた様子で3人は席を立った。
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