窓際の不思議な彼

tatudoshinosasoriza

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窓際の不思議な彼-part20-それぞれの・・・

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■それぞれの・・・
「父さん、母さん。大丈夫?」
「うん。中々、慣れないよね・・・」
「うん。奥さんも謝ってたよ・・・」
「毎回、申し訳ないって・・・」
「今度は、こちらから行きますって・・・」
「え?もちろん、謝らなくて良いって言ったよ」
「謝るなら俺の方だし・・・」
「だってさ、こんなに、遠くまで・・・」
「一人で勝手してたんだから・・・」
「それにしても・・・」
「父さん・・・今度は泣いたりしないでよ?」
「うわっ!?危ないって・・・急に叫ぶなよ・・・」
「めっちゃ泣いてたじゃん・・・」
「彼女が一生懸命練習した日本語を聞いてさ・・・」
「彼女も彼女の両親も慌ててたじゃないか・・・」
「彼女なんか、自分が失礼なことを言ったのかって」
「パニックになってたじゃん・・・」
「ねえ、母さん?」
「ふふ。母さんも、ちょっと泣いてたでしょ?」
「痛い、痛いって。悪かったよ。調子に乗りました・・・」
「ほら。もうすぐ着くよ?」
「心の準備は良い?」
「初孫だよ・・・」
「ほら。やっぱり・・・」
「泣くじゃん・・・」


「はい!すいません。これから・・・」
「はい!すいません。もう一度ですね?」
「はい!すいません。もう少し・・・」
「はい!すいません。はい!すいません」
「俺さー」
「『はい!すいません。ロボット』になってない?」
「やっぱり?だろうなー・・・」
「でもさ、楽しいわ・・・」
「マジで、生きてるって感じ・・・」
「あの時、お前にこの道を紹介されなかったら・・・」
「今でも、腐ってたと思う・・・」
「え?なに?」
「コーヒー?」
「・・・神」
「この前、親から連絡きてさー」
「たまには帰って来いって・・・」
「返事?」
「うーん。まだ帰れないって言っといた」
「うん」
「まだ、道の途中ですって・・・」


「お前のパンチって、才能だよな・・・」
「なんでそんなに重いパンチ打てんの?」
「あん?才能?」
「黙れ、小僧!」
「ったく・・・」
「また、やれるよな?」
「ああ、いつでもやろうぜ」
「あの時さ、お互いに笑ってたよな?」
「ふっ。バレバレだって・・・」
「解説者の人も言ってたもん」
「え?お前も?俺もだよ」
「セコンドにも関係者にも怒られたもん」
「ひどい試合だったって・・・」
「はは。まあ、俺達らしくね?」
「ただの殴り合い・・・いや、ある意味・・・」
「ボクシングのあるべき姿じゃね?」
「技術を持った2人が戦い合う」
「身体が熱くなって、何も聞こえなくなって」
「ただ、夢中で、身体を動かしてた」
「ありがとな。お前がいたから・・・」
「俺はここにいる・・・」


「おかしい・・・」
「おかしいよ!」
「おかしいーーーーーーーー!!!」
「お菓子ありがと」
「美樹ちゃんだけが私の癒しだよ・・・」
「ヤバイんだけど、水泳もバレエも発表会とか!」
「何で同じ時期なのーーー!!!」
「疲れが、とれぬ・・・とれぬのだーーー!!!」
「ごめん。ちょっと取り乱した・・・」
「うん。少しの間、塾は休む・・・」
「うん。両親も心配してる・・・」
「でもね・・・」
「まだ、確定じゃないんだけど・・・」
「塾と水泳はこれで最後になるかも・・・」
「うん。バレエの方でね・・・」
「声を掛けてくれたの・・・」
「まだ、分かんないよ・・・」
「多分、今度の発表会次第・・・だと思う」
「なんかね・・・寂しいの・・・」
「あれだけ習い事をしてたのに・・・」
「どんどん、無くなっていくのが・・・」
「うん。習い事を嘆いていたことすら・・・」
「良い思い出になりつつあるの・・・」
「ふふ。ほんと、勝手だよね・・・」
「うん。やるとなったら、本気だよ!」
「今までも本気だったけど・・・」
「その道に進むなら、全身全霊ってやつだね」
「美樹ちゃん。ありがとね。いつも」
「ううん。こっちのセリフだから!」
「これからもよろしく!私の大好きな親友さん!」


「天啓・・・ですか・・・」
「それは・・・不思議なものですね・・・」
「ええ。新しく先生の担当となりますので・・・」
「先生のことを知っておこうと思いまして・・・」
「ええ。もちろん。存じております」
「旧シリーズも新シリーズも」
「いえ、私はそこまで本を読んでいません」
「ええ。読むようになったのは高校生からです」
「それまでは漫画がほとんどで・・・」
「いえ。お恥ずかしい・・・」
「え?私の高校生活・・・ですか?」
「初日から大波乱でした。ええ。恥ずかしいことに」
「高校デビューは見事に失敗し・・・」
「私の高校物語、完。となるところでした・・・」
「はは。笑っていただけて良かったです」
「いえ、冗談ではなく、本当のことです・・・」
「お恥ずかしい・・・」
「ええ。それが、ある人物と出会い」
「高校生活は救われました。それに・・・」
「この道に進み、先生とこうしてお会いできたのも」
「彼のおかげです・・・」
「ええ。不思議な男です」
「え?特徴・・・ですか?」
「・・・と、いった感じでしょうか?」
「え?先生も?近くの公園で?」
「まさか・・・」


「はいはい。お待ちになってください」
「はい。どちらさま・・・」
「君・・・」
「はは。憶えてるよ」
「君は・・・どうにも忘れることはできないようだ」
「ありがとう。また、繋がりをもってくれるなんて・・・」
「寄せ書きと本もありがとう」
「ふふ。老人を泣かせるものじゃないよ・・・」
「さあ、入って」
「私も君に・・・」
「たくさん、話したいことがあるんだ・・・」
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