窓際の不思議な彼

tatudoshinosasoriza

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窓際の不思議な彼-part53-オセロ

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■オセロ
「ば、馬鹿な・・・」
「僕が・・・」
「負ける?・・・」
「そんな・・・」
「こんなことが・・・」
「あ、ありえない・・・」
「ま、待って・・・」
「うわあああああ・・・」
「負けました・・・」
「え?オセロで盛り上がりすぎ?」
「いや、だってさー」
「レン君、強すぎじゃない?」
「これで6連敗なんだけど・・・」
「こんなこと、あり得るのか・・・」
「何かコツとか必勝法とかってあるの?」
「え?秘密?そこをなんとか・・・」
「じゃあ、もう一勝負!」
「え?飽きた?」
「そんなー・・・」
「モデルのお仕事は順調?」
「そう。良いねー、若者の成り上がりを見るのは」
「え?おじさん臭い?」
「まあまあ」
「ん?どうしたの?オセロをじっと見て」
「二面性?」
「人の?」
「哲学的だねー。レン君は」
「いやいや、茶化してないよ?」
「え?レン君の二面性?」
「ええー・・・あるかなー?」
「いつでも変わらなくない?」
「ああ・・・でも」
「ここで、僕といる時と、友達といるレン君は違うかも?」
「うん。なんとなくだけど・・・」
「まあ、年齢の違う相手だからじゃない?」
「ほかに?」
「そうだなー・・・」
「うーん。結構、大雑把に見えて・・・」
「細かい所に気付くとか?」
「ちょっと違うかもしれないけど・・・」
「最近、ここに来なくなった安田さんのこととか」
「レン君は気付いたもんね」
「最近、来てないねって」
「いやいや、普通、憶えてもないと思うよ?」
「自分に関わりの無い人の事」
「それに、安田さんが気を利かせて帰ることも」
「レン君は気にしてたじゃん?」
「よく見てるなーって驚いたよ」
「昔から?」
「そっかー」
「聡い子供だったということだね!」
「え?僕?」
「君のような勘の良いガキは嫌いだよ」
「え?知らない?このセリフ?」
「これが・・・ジェネレーションギャップか・・・」
「え?僕の二面性?」
「あるかなー?」
「僕こそ、常にこんな感じじゃない?」
「ん?怒ったり?感情的になったり?」
「ないない!」
「ほとんどないよ」
「昔?」
「うーん・・・」
「あんまり、友達はいなかったし」
「習い事が多かったかな・・・」
「うん。学校か、習い事が無い時は家にいたし」
「ああ!今、思い返してみると・・・」
「僕が引きこもりがちの出不精なのは」
「そのせいかも・・・」
「そういうレン君は?」
「感情的になってるイメージ湧かないけど」
「え?あるの?」
「ええ!?」
「中学の時?」
「教室で?」
「感情が?大爆発?」
「なんで?」
「ああ・・・」
「嫌だね・・・そういう空気」
「まあ、子供特有の・・・」
「いや、でもなー・・・」
「まあ、分かるよ・・・」
「レン君はそういうの駄目なの・・・」
「え?それから?」
「ええ・・・」
「でも、それは、ある意味・・・」
「駄目じゃない?」
「人に期待するのをヤメちゃうのは・・・」
「意外と・・・極端なんだね・・・」
「え?でも?」
「今は?」
「僕や、今、周りにいる人は・・・」
「そっか・・・」
「そう思えるようになって・・・」
「良かったね・・・」
「ふふふ。どうやら・・・」
「僕の存在は思ったより大きいようだね!」
「もっと崇めても良いんだよ!さあ!」
「冗談だって・・・」
「冷たい目で見るんじゃないよ・・・」
「ん?何?」
「待って!もう一回言って!」
「もう一回!」
「ほれほれ!言ってみんさい!」
「あっ!暴力反対!」
「痛い痛い!」
「新たな二面性を発見!」
「暴力的な面を発見!」
「うわー!やめれー!」
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