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きみの手のひらの上でコロコロと
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「田部くん、ようやく来たね。早く座って!」
放課後、生徒会室へ行くとすでにみんな集まっていて、たかちゃんが俺の手を引っ張って椅子に座らせた。
「え、なになに、たかちゃん?」
戸惑いながら椅子に座ると、たかちゃんがにっこりと笑って冷蔵庫からアルミのトレーを取り出した。
「はい、みんなにバレンタインのチョコレート」
「やった!たかちゃんありがと!」
たかちゃんが俺らの前に手作りのチョコレートボンボンを置いてくれた。
「んふふ、今お茶入れるから待ってて」
ほんと、お菓子も作れて気が利いて、しかもかわいい!
こんな完璧な彼女いないよね~
なんてにやにやしていたら
目の前に座る修ちゃんの顔が目に入った。
何か・・・・元気なくない?
「修ちゃん、どうかした?」
「別に・・・」
「修吾さんはね、抜け駆けしようとして失敗したの」
ナリが横目で修ちゃんを睨んだ。
「抜け駆けじゃねえし!ただ俺は―――」
「修ちゃん、女子からいっぱいチョコもらってたもんね」
たくちゃんが嬉しそうに笑う。
なんでうれしそうなんだ?
「この人ね、俺らに隠れて貴良くんと約束してたんだよ。バレンタインデーに女の子から1個もチョコもらわなかったら貴良くんがお願い聞いてくれるって」
「え!何それ!修ちゃん!」
「・・・・もらうつもりはなかったんだよ。直接渡しに来た子にはちゃんと断ったし、下駄箱も入れられないようにふたに鍵つけたし。なのに―――」
「生徒会室の前に置かれるのは予想してなかったんだって」
「―――受け取ったわけじゃない」
「でも、返すわけにもいかないでしょ?」
そう言ってたかちゃんがくすくす笑った。
「それにしてもお願い聞いてあげるとか、なんでそんな約束―――」
面白くなくて俺がそう言うと、たかちゃんが笑いながら肩をすくめた。
「だって、しゅーごくんにはファンがいっぱいいるの知ってるし。1個ももらわないなんて絶対無理だと思ってたもん」
余裕の笑み。
俺らはそっと顔を見合わせた。
なんか・・・
いつの間にか、たかちゃんの手のひらで転がされてない?俺たち・・・・
放課後、生徒会室へ行くとすでにみんな集まっていて、たかちゃんが俺の手を引っ張って椅子に座らせた。
「え、なになに、たかちゃん?」
戸惑いながら椅子に座ると、たかちゃんがにっこりと笑って冷蔵庫からアルミのトレーを取り出した。
「はい、みんなにバレンタインのチョコレート」
「やった!たかちゃんありがと!」
たかちゃんが俺らの前に手作りのチョコレートボンボンを置いてくれた。
「んふふ、今お茶入れるから待ってて」
ほんと、お菓子も作れて気が利いて、しかもかわいい!
こんな完璧な彼女いないよね~
なんてにやにやしていたら
目の前に座る修ちゃんの顔が目に入った。
何か・・・・元気なくない?
「修ちゃん、どうかした?」
「別に・・・」
「修吾さんはね、抜け駆けしようとして失敗したの」
ナリが横目で修ちゃんを睨んだ。
「抜け駆けじゃねえし!ただ俺は―――」
「修ちゃん、女子からいっぱいチョコもらってたもんね」
たくちゃんが嬉しそうに笑う。
なんでうれしそうなんだ?
「この人ね、俺らに隠れて貴良くんと約束してたんだよ。バレンタインデーに女の子から1個もチョコもらわなかったら貴良くんがお願い聞いてくれるって」
「え!何それ!修ちゃん!」
「・・・・もらうつもりはなかったんだよ。直接渡しに来た子にはちゃんと断ったし、下駄箱も入れられないようにふたに鍵つけたし。なのに―――」
「生徒会室の前に置かれるのは予想してなかったんだって」
「―――受け取ったわけじゃない」
「でも、返すわけにもいかないでしょ?」
そう言ってたかちゃんがくすくす笑った。
「それにしてもお願い聞いてあげるとか、なんでそんな約束―――」
面白くなくて俺がそう言うと、たかちゃんが笑いながら肩をすくめた。
「だって、しゅーごくんにはファンがいっぱいいるの知ってるし。1個ももらわないなんて絶対無理だと思ってたもん」
余裕の笑み。
俺らはそっと顔を見合わせた。
なんか・・・
いつの間にか、たかちゃんの手のひらで転がされてない?俺たち・・・・
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