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好きな人には幸せに・・・
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「もうすぐ夏休みかー、はえーな~」
浩司くんが、俺の部屋でビールを開けながらそう言った。
「だね。ようやく地獄のテスト採点も終わって、あとは終業式だけだ」
「・・・・純さん、あれから時田とどうなったの?」
部屋ににそべってゲームをしていたミヤが起き上がり、浩司くんが開けたビールの缶を受け取るとそう言った。
浩司くんもじっと俺を見る。
「どうって・・・・別にどうも・・・・・」
そう。
あれから結局時田は起きなかったため、俺は寮を後にした。
まさかそのまま泊まるわけにもいかない。
そして、ゆっくり話す間もなくテスト期間に入り、生徒は学校と寮以外への外出が禁じられ、俺たち教師も鬼のように忙しい日々が始まったのだ。
もちろんその間は生徒たちの住む寮へは近づくことさえできない。
そのため、あれ以来時田とは話が出来ずにいたのだ。
テスト期間はようやく終わり、あとは終業式を迎えるだけとなったけれど。
「そうかー。今日、時田とちょっと話したんだけど」
「え?浩司くんが?何で?」
「なんでって。俺、担任だし」
「あ・・・・そっか」
俺を見て、ミヤがにやにやと笑う。
俺はそれに気付かないふりをして浩司くんを見た。
「で・・・何話したの?」
「夏休み、どうすんの?って」
「普通・・・・」
「そりゃ普通だよ。実家に帰るって言ってた」
「・・・・ふうん」
微かに胸が痛む。
時田の両親。
きっと心配していただろう。
もし、高校でも男性教師のことを好きになったと知ったら・・・・・
「だから、その前にもっかいモデルになってって言った」
「・・・・・は?」
「だって、まだ絵、描き終わってないし。明日、終業式のあと来てくれることになってる」
「え・・・・どこに?」
「美術室。純ちゃんも来る?」
「あ・・・・」
会いたい。
夏休みに入り、実家に帰ってしまったらしばらく会えないだろう。
その前に、時田と話がしたかった。
でも・・・・・
実家に帰る前の時田は、今何を思っているんだろう・・・・
「ん、そこ座って」
浩司くんの言葉に、時田はぽてぽてと窓際まで歩き、そこに置いてあった椅子にぽすんと座った。
相変わらず動作が可愛いな・・・・
俺は、美術室の隣の準備室の窓から、その様子を見つめていた。
時田は俺がここにいることを知らない。
浩司くんが、『純ちゃんが見てると時田が緊張するから』と言うので、終わるまでここで待っていることになったのだ。
「あっついね」
時田が、前髪をかき上げた。
いつもは前髪で隠れている凛々しい眉毛が姿を現し、汗で光る白い肌とのコントラストの美しさに一瞬息を飲む。
「あっちーね。時田、すぐ実家帰るの?」
「わかんない。なんか今、ハワイ行ってるって」
「え、親?」
「うん。ねえちゃんのボーナスで、3人で行ってるんだって。ずるくない?俺置いてってさ」
ぷうっと頬をふくらます時田。
なんちゅう可愛い顔を・・・・
俺は思わず手で口を覆った。
誰も見てないのに、にやける自分が恥ずかしくなったのだ。
「いつ帰ってくんの」
「それが良くわかんないの。家の鍵持ってるから、いつ帰ってもいいんだけどさ」
「でも一人じゃつまんないね」
「うん。だから、みぃんちに行こうかなって」
松島の家・・・・
まぁ、そうだよな。
幼馴染なわけだし。
別に心配するようなことじゃないけど・・・・・
それでも俺の胸は、ざわざわと落ち着かない。
中学生かよ。
こんなことで嫉妬して・・・・・
「みぃのお母さんがさ、一緒に海に行かないかって」
「ふーん?」
「みぃのお母さんの実家が千葉にあるんだけど、そこが海のそばで、すごいいいところだからって」
「へえ。いいじゃん」
「うん。海行くの、久しぶりだから楽しみ」
にっこりと、楽しそうに笑う時田。
無邪気な、ちょっと幼く見えるその表情に、胸が高鳴る。
「・・・・純ちゃんとは、会わなくていいの?」
ドクン
突然浩司くんの口から発せられたその名前に、時田の表情が変わる。
微かに、赤く染まった頬。
「・・・・会いたいけど」
「けど?」
「・・・・先生に、迷惑かけたくないし・・・・」
「なんで迷惑って思うの?」
「・・・・・・だって」
俯き、口をつぐむ時田。
俺は、たまらず準備室から出ようとして―――
「時田、顔上げて。もう少しで描けるから」
「あ・・・・ごめん」
時田がすぐに顔を上げ、俺は扉から手を離した。
―――危なかった。
それからしばらくは、2人とも無言で。
蝉の鳴き声だけが、うるさく響いていた。
「・・・・雪村先生が、好きなんだ」
ぽつりと、時田が言った。
胸がきゅっとなる。
嬉しくて。
でも切なくて。
「だから・・・・先生に幸せになって欲しいんだ」
「・・・・うん?」
「もし・・・・俺と付き合うことになって、それが学校にばれたら・・・・きっと先生、辞めさせられちゃうでしょ?」
「・・・・どうかな」
「俺・・・・前にも学校の先生好きになったことあるんだ」
「・・・・・ふーん」
浩司くんは、相変わらずキャンバスを見ながら筆を動かし、時々時田をちらりと見ていた。
「その時は俺もまだ子供で・・・・今も子供だけどさ。でもその時はまだまだ全然先生の立場とか理解してなくて。先生を追いつめて・・・・先生が、学校を辞めることになっちゃって・・・・」
時田が一瞬目を伏せ、唇を噛んだ。
「すごく後悔してる。あの時俺は、先生が最初のころみたいにいつか俺に優しくしてくれるって。俺を見て笑ってくれるって、信じてたんだ。先生が俺のこと嫌いになるわけないって、信じて疑わなかった」
「・・・・その先生も、時田のこと好きだったんでしょ?」
「ううん・・・・たぶん、ちょっと興味があっただけ。もうね、最後、会うころには・・・・」
そこで、時田は急に黙ってしまった。
「・・・・時田?どうした?」
浩司くんが、ふとキャンバスから目を離し、時田を見た。
「あの時の先生は・・・・俺のこと殺したいくらい、憎んでた・・・・・」
時田の顔は、蒼白だった。
そして目は、どこか遠くを見ているようで、色がなく・・・・・
「時田・・・・?大丈夫か?」
浩司くんが、時田の様子に気が付き腰を上げた。
その時。
俺は、たまらず準備室の扉を開け、時田の傍へ駆け寄った。
「純ちゃん!」
「え・・・・先生・・・・?」
時田が、目を見開き瞬かせる。
「時田・・・・俺は、違う」
「え・・・・?」
不思議そうに、首を傾げる時田。
俺の後ろで、浩司くんが咳払いするのが聞こえた。
「あ・・・・ごめん、浩司くん。ちょ・・・・2人にさせてもらっていい?」
「ええ~?まだ描き終わってないのに~」
「ごめんて。今度ちゃんと時間とるからさ」
俺は両手を合わせ、浩司くんに頭を下げた。
「・・・・わかった。じゃあ・・・・時田、またね」
「あ、はい」
「・・・・純ちゃんに何かされたら、俺に言ってね」
「浩司くん!」
「んふふ、じゃあね、がんばって」
浩司くんはひらひらと手を振って、美術室を出て行った。
俺は再び時田の方を向き・・・・
時田の傍に膝まづくと、その白い手を両手でそっと握った。
「・・・・先生・・・・・?」
不思議そうに俺を見る時田。
「俺は、おまえに興味本位で近づいたわけじゃない」
「・・・・・」
「・・・・初めて言うけど・・・・俺は、おまえに一目ぼれしたんだ」
「え?そうなの?」
時田が大きく目を見開く。
「ああ。入学式の日に、時田を見て・・・・めちゃくちゃ可愛い子だなって。一目で好きになったんだ」
「あ・・・・・だからか」
「え?」
「入学式の日、すっごく俺のこと見てる先生がいるなって思ってたの。何で俺のこと見てるのかなって思ったけど・・・・なんか・・・優しそうな人だなって思って」
「え・・・俺のこと?え、気付いてたの?俺が見てたこと」
「うん。見てるのは気付いてたよ。一目ぼれなんて、思いもしなかったけどさ。でも雪村先生がすごく優しそうで・・・・話してみたくなったんだ」
「そう・・・・なのか・・・・?」
思えば、俺に最初話しかけてきたのは時田だった。
『先生、数学教えてください』
あの時の時田のキラキラと輝く瞳を、今も覚えている。
嬉しくて、でも戸惑って。
どう反応していいかわからなかった。
「・・・・中学のときは、数学の授業まともに受けることができなくて・・・・教科書見るのも辛かったのに、先生の授業は平気だった。先生の声を聞いてると、気持ちが落ち着いたんだ」
「時田・・・・俺は・・・・俺は本当に、おまえが好きなんだ」
「先生、でも・・・・・」
時田がそう言いかけた時。
廊下から、生徒の話声。
俺は、はっとして時田から離れた。
時田の表情が、不意に曇る。
「・・・・時田。ちゃんと、話そう」
「え・・・・?」
「学校じゃなくて、ちゃんとゆっくり話ができるところで・・・・・ちゃんと時間、作って会いに行くから」
俺の言葉に、時田は不安そうに瞳を瞬かせながらも頷いたのだった・・・・・。
浩司くんが、俺の部屋でビールを開けながらそう言った。
「だね。ようやく地獄のテスト採点も終わって、あとは終業式だけだ」
「・・・・純さん、あれから時田とどうなったの?」
部屋ににそべってゲームをしていたミヤが起き上がり、浩司くんが開けたビールの缶を受け取るとそう言った。
浩司くんもじっと俺を見る。
「どうって・・・・別にどうも・・・・・」
そう。
あれから結局時田は起きなかったため、俺は寮を後にした。
まさかそのまま泊まるわけにもいかない。
そして、ゆっくり話す間もなくテスト期間に入り、生徒は学校と寮以外への外出が禁じられ、俺たち教師も鬼のように忙しい日々が始まったのだ。
もちろんその間は生徒たちの住む寮へは近づくことさえできない。
そのため、あれ以来時田とは話が出来ずにいたのだ。
テスト期間はようやく終わり、あとは終業式を迎えるだけとなったけれど。
「そうかー。今日、時田とちょっと話したんだけど」
「え?浩司くんが?何で?」
「なんでって。俺、担任だし」
「あ・・・・そっか」
俺を見て、ミヤがにやにやと笑う。
俺はそれに気付かないふりをして浩司くんを見た。
「で・・・何話したの?」
「夏休み、どうすんの?って」
「普通・・・・」
「そりゃ普通だよ。実家に帰るって言ってた」
「・・・・ふうん」
微かに胸が痛む。
時田の両親。
きっと心配していただろう。
もし、高校でも男性教師のことを好きになったと知ったら・・・・・
「だから、その前にもっかいモデルになってって言った」
「・・・・・は?」
「だって、まだ絵、描き終わってないし。明日、終業式のあと来てくれることになってる」
「え・・・・どこに?」
「美術室。純ちゃんも来る?」
「あ・・・・」
会いたい。
夏休みに入り、実家に帰ってしまったらしばらく会えないだろう。
その前に、時田と話がしたかった。
でも・・・・・
実家に帰る前の時田は、今何を思っているんだろう・・・・
「ん、そこ座って」
浩司くんの言葉に、時田はぽてぽてと窓際まで歩き、そこに置いてあった椅子にぽすんと座った。
相変わらず動作が可愛いな・・・・
俺は、美術室の隣の準備室の窓から、その様子を見つめていた。
時田は俺がここにいることを知らない。
浩司くんが、『純ちゃんが見てると時田が緊張するから』と言うので、終わるまでここで待っていることになったのだ。
「あっついね」
時田が、前髪をかき上げた。
いつもは前髪で隠れている凛々しい眉毛が姿を現し、汗で光る白い肌とのコントラストの美しさに一瞬息を飲む。
「あっちーね。時田、すぐ実家帰るの?」
「わかんない。なんか今、ハワイ行ってるって」
「え、親?」
「うん。ねえちゃんのボーナスで、3人で行ってるんだって。ずるくない?俺置いてってさ」
ぷうっと頬をふくらます時田。
なんちゅう可愛い顔を・・・・
俺は思わず手で口を覆った。
誰も見てないのに、にやける自分が恥ずかしくなったのだ。
「いつ帰ってくんの」
「それが良くわかんないの。家の鍵持ってるから、いつ帰ってもいいんだけどさ」
「でも一人じゃつまんないね」
「うん。だから、みぃんちに行こうかなって」
松島の家・・・・
まぁ、そうだよな。
幼馴染なわけだし。
別に心配するようなことじゃないけど・・・・・
それでも俺の胸は、ざわざわと落ち着かない。
中学生かよ。
こんなことで嫉妬して・・・・・
「みぃのお母さんがさ、一緒に海に行かないかって」
「ふーん?」
「みぃのお母さんの実家が千葉にあるんだけど、そこが海のそばで、すごいいいところだからって」
「へえ。いいじゃん」
「うん。海行くの、久しぶりだから楽しみ」
にっこりと、楽しそうに笑う時田。
無邪気な、ちょっと幼く見えるその表情に、胸が高鳴る。
「・・・・純ちゃんとは、会わなくていいの?」
ドクン
突然浩司くんの口から発せられたその名前に、時田の表情が変わる。
微かに、赤く染まった頬。
「・・・・会いたいけど」
「けど?」
「・・・・先生に、迷惑かけたくないし・・・・」
「なんで迷惑って思うの?」
「・・・・・・だって」
俯き、口をつぐむ時田。
俺は、たまらず準備室から出ようとして―――
「時田、顔上げて。もう少しで描けるから」
「あ・・・・ごめん」
時田がすぐに顔を上げ、俺は扉から手を離した。
―――危なかった。
それからしばらくは、2人とも無言で。
蝉の鳴き声だけが、うるさく響いていた。
「・・・・雪村先生が、好きなんだ」
ぽつりと、時田が言った。
胸がきゅっとなる。
嬉しくて。
でも切なくて。
「だから・・・・先生に幸せになって欲しいんだ」
「・・・・うん?」
「もし・・・・俺と付き合うことになって、それが学校にばれたら・・・・きっと先生、辞めさせられちゃうでしょ?」
「・・・・どうかな」
「俺・・・・前にも学校の先生好きになったことあるんだ」
「・・・・・ふーん」
浩司くんは、相変わらずキャンバスを見ながら筆を動かし、時々時田をちらりと見ていた。
「その時は俺もまだ子供で・・・・今も子供だけどさ。でもその時はまだまだ全然先生の立場とか理解してなくて。先生を追いつめて・・・・先生が、学校を辞めることになっちゃって・・・・」
時田が一瞬目を伏せ、唇を噛んだ。
「すごく後悔してる。あの時俺は、先生が最初のころみたいにいつか俺に優しくしてくれるって。俺を見て笑ってくれるって、信じてたんだ。先生が俺のこと嫌いになるわけないって、信じて疑わなかった」
「・・・・その先生も、時田のこと好きだったんでしょ?」
「ううん・・・・たぶん、ちょっと興味があっただけ。もうね、最後、会うころには・・・・」
そこで、時田は急に黙ってしまった。
「・・・・時田?どうした?」
浩司くんが、ふとキャンバスから目を離し、時田を見た。
「あの時の先生は・・・・俺のこと殺したいくらい、憎んでた・・・・・」
時田の顔は、蒼白だった。
そして目は、どこか遠くを見ているようで、色がなく・・・・・
「時田・・・・?大丈夫か?」
浩司くんが、時田の様子に気が付き腰を上げた。
その時。
俺は、たまらず準備室の扉を開け、時田の傍へ駆け寄った。
「純ちゃん!」
「え・・・・先生・・・・?」
時田が、目を見開き瞬かせる。
「時田・・・・俺は、違う」
「え・・・・?」
不思議そうに、首を傾げる時田。
俺の後ろで、浩司くんが咳払いするのが聞こえた。
「あ・・・・ごめん、浩司くん。ちょ・・・・2人にさせてもらっていい?」
「ええ~?まだ描き終わってないのに~」
「ごめんて。今度ちゃんと時間とるからさ」
俺は両手を合わせ、浩司くんに頭を下げた。
「・・・・わかった。じゃあ・・・・時田、またね」
「あ、はい」
「・・・・純ちゃんに何かされたら、俺に言ってね」
「浩司くん!」
「んふふ、じゃあね、がんばって」
浩司くんはひらひらと手を振って、美術室を出て行った。
俺は再び時田の方を向き・・・・
時田の傍に膝まづくと、その白い手を両手でそっと握った。
「・・・・先生・・・・・?」
不思議そうに俺を見る時田。
「俺は、おまえに興味本位で近づいたわけじゃない」
「・・・・・」
「・・・・初めて言うけど・・・・俺は、おまえに一目ぼれしたんだ」
「え?そうなの?」
時田が大きく目を見開く。
「ああ。入学式の日に、時田を見て・・・・めちゃくちゃ可愛い子だなって。一目で好きになったんだ」
「あ・・・・・だからか」
「え?」
「入学式の日、すっごく俺のこと見てる先生がいるなって思ってたの。何で俺のこと見てるのかなって思ったけど・・・・なんか・・・優しそうな人だなって思って」
「え・・・俺のこと?え、気付いてたの?俺が見てたこと」
「うん。見てるのは気付いてたよ。一目ぼれなんて、思いもしなかったけどさ。でも雪村先生がすごく優しそうで・・・・話してみたくなったんだ」
「そう・・・・なのか・・・・?」
思えば、俺に最初話しかけてきたのは時田だった。
『先生、数学教えてください』
あの時の時田のキラキラと輝く瞳を、今も覚えている。
嬉しくて、でも戸惑って。
どう反応していいかわからなかった。
「・・・・中学のときは、数学の授業まともに受けることができなくて・・・・教科書見るのも辛かったのに、先生の授業は平気だった。先生の声を聞いてると、気持ちが落ち着いたんだ」
「時田・・・・俺は・・・・俺は本当に、おまえが好きなんだ」
「先生、でも・・・・・」
時田がそう言いかけた時。
廊下から、生徒の話声。
俺は、はっとして時田から離れた。
時田の表情が、不意に曇る。
「・・・・時田。ちゃんと、話そう」
「え・・・・?」
「学校じゃなくて、ちゃんとゆっくり話ができるところで・・・・・ちゃんと時間、作って会いに行くから」
俺の言葉に、時田は不安そうに瞳を瞬かせながらも頷いたのだった・・・・・。
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