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第十一話 別の問題が発覚
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「あの、リンさん。どうかなさいましたか?」
はっ。
アメリア様が、心配そうな表情で私を見てきた。
ここは、一度心を落ち着かせて。
「アメリア様、失礼しました。私はリンと申します。この子はシルバで、スライムのスラちゃんです」
「ウォン!」
「まあ、これはご丁寧にありがとうございます。あと、私はリンさんと同じ年らしいので、『様』つけずに呼んで下さいませ」
えっ、同じ年?
またもや、びっくりすることを聞いてしまった。
いやいや、これだけの落ち着きは私よりも年上でしょう。
本当に十五歳? 十五歳なの?
間違いなく私と同じ年だった。
何だか、色々と敗北した気がします。
もう一度気を取り直して、っと。
「ウォン、ウォン!」
「まあ、シルバはとても元気ですのね」
「ウォン!」
スラちゃん曰く、シルバは目の前に超美人が現れたのでテンションが上がったという。
思春期の男の子みたいな行動をするシルバを見て、とっても気持ちが落ち着いた。
では、改めてアメリアさんと話をすることに。
「ふふ、今日冒険者の方がくると聞いて私はとても楽しみにしておりましたわ。ギルドマスターが推薦するのだから、とても良い治癒師だと思っておりましたの」
「えっ、アメリアさんのところに連絡がいっていたのですか?」
「ええ、そうですわ。そして治療施設に入りましたら、目の前でテキパキと指示をしながら重傷患者を治療していたリンさんの姿がありましたわ。私、素直に凄いと思いましたのよ」
アメリアさんは、手を組んで素晴らしいものを見たという感動の表情だった。
いやいや、実際は目の前で起こる不甲斐なさに叫んでいただけですよ。
そしてシルバよ、手伝ってくれたスラちゃんはともかくとしてなぜあなたがドヤ顔で座っているのでしょうか。
シルバと一緒にいると、ツッコミの名人になれそうだ。
さっそくということで、治療の先輩でもあるアメリアさんについていきながら大部屋から治療を始めた。
「基本的に、怪我をした人を治療するだけですので。後は、復帰まで再トレーニングするそうです」
「確かに、関節が固くなったり筋肉が痩せたりしますからね」
「リンさんは、そういうのにもお詳しいのですね。流石は冒険者です」
何だか、アメリアさんに褒められると良い気分になってくる。
それと、シルバは入り口で待っていてスラちゃんから話を聞いてお勉強をしましょう。
さっそく、手分けして治療を行います。
シュイン。
「うーん、足の怪我だけでなく胃腸も良くないですね」
「そうなんだよ。この前昼食食べたら、みんなお腹痛くなったんだ」
あれー、ここにきて別の問題発覚です。
アメリアさんが治療した兵も、全く同じことを言っていました。
これはマズイのではと思い、隣の大部屋の治療の際に聞いてみると全く同じ回答だった。
思わずアメリアさんと顔を見合わせてしまい、事の顛末を付き添いの兵にダイン様に報告してもらうことにした。
「あー、シルバは兵の付き添いね。ちゃんと、スラちゃんのいうことを聞くんだよ」
「ウォン!」
シルバが仕事するぞと熱い視線を送っていたので、スラちゃんの移動係という役目を命じた。
スラちゃんがキチンとやりますよと触手をフリフリとしていたので、ここはお任せです。
その間に、できるだけ治療を進めましょう。
「アメリアさん、今まで治療していてこんなことはありましたか?」
「いえ、お腹を痛くすることはありませんでしたわ。食中毒か何かでしょうか」
アメリアさんは月に数回の頻度で軍の治療施設での治療をしているらしいけど、こんなことは初めてだという。
患者以外の人に聞いても、同じく数日前にお腹を下した人がいた。
となると、原因は厨房かなと思っていたけど、そういう捜査は軍にお任せです。
こうして、午前中いっぱいかけて無事に大部屋に入院している兵の治療を終えた。
しかし、なぜか付き添いの兵、それとシルバとスラちゃんが戻ってこなかった。
すると、代わりに別の兵が私たちのところにやってきた。
「ダイン様より伝言を預かっております。予定通り食堂に来てくれとのことです」
アメリアさん曰く、いつも昼食は他の兵とともに食堂で食べているという。
私はその食堂の場所を知らないので、アメリアさんについていった。
すると、食堂でびっくりする光景が広がっていた。
「クンクン、ウォン!」
「コイツも駄目かよ。はあ、こりゃ頭が痛いな」
厨房の食料保管庫みたいなところで、シルバが目の前に置かれた野菜の臭いを嗅いでひと鳴きしていた。
シルバによって弾かれた野菜は、兵によって外に運び出されていた。
更に、スラちゃんが厨房の至る所に侵入して汚れを吸収して浄化していた。
そして、その指揮を取っているのはダイン様だった。
「あの、ダイン様。午前中の治療を終えました。その、シルバとスラちゃんは何をしているんですか?」
「おお、ご苦労さん。シルバは食えない食料の仕分け中だ。そして、スラちゃんは厨房の清掃中だな。数日前に出た昼食の材料が傷んでいた上に、ここ数日厨房の清掃をサボっていたらしいぞ」
多くの兵が食事をする厨房で、まさかの事態が起きていた。
しかも、朝方新人のみにして休憩していた職員の一人が、この厨房ではたらいていたものらしい。
一部職員の怠慢で、大きな事件になってしまったという。
そういえば、前世でも上司が適当な仕事をしてその影響が色々なところに波及したことがあったっけ。
「あの、生活魔法で厨房を綺麗にしますか?」
「おお、やってくれ。アメリアは生活魔法が使えないから、テーブルに座って待っていてくれ」
ということで、ダイン様の許可を得て私は厨房に入った。
すると、ダイン様の横にバツの悪い表情を浮かべている料理人がいるけど、この人が適当なことをしていたんだな。
気にしてもしょうがないので、私は魔力を溜めた。
シュイン、ぴかー!
スラちゃんの作業がやりやすいようにと思いながら、厨房全体に生活魔法を放った。
まだ汚れが残っているけど、そこはスラちゃんが頑張るという。
そして、ちょっと気になることがあった。
「ダイン様、まだ昼食の準備ができていないみたいですけど、料理人はいるんですか?」
「それが、腹痛で休んでいるよ。コイツに働かせる訳にもいかない」
本当にタイミングが悪い時に軍に来てしまったんだ。
もちろんこの状況なので、昼食の準備は何もできていなかった。
幸いにしてパンはあって、食べられる食材はシルバによって嗅ぎ分けられている。
はあっとため息をつきながら、私は野菜を手にした。
「ダイン様、この際だから肉野菜炒めでも良いですよね?」
「許可する。おーい、緊急事態だ。料理のできるものは、手を洗って野菜と肉を切るのを手伝え!」
「私も、ただ座っているわけにはいきませんわ。配膳を手伝います」
こうして、アメリアさんや他の兵にも手伝ってもらいながら、じゃんじゃんと野菜炒めと野菜スープを作っていった。
しまいには、スラちゃんも触手で器用に包丁を握って野菜を切り出した。
私も多くのバイトをしたけど、厨房のバイト経験があって本当に良かった。
こうして、昼食がないという緊急事態は多くの人の手によって乗り越えられた。
因みに、肉野菜炒めはシャキシャキして美味しかったと兵に好評だったらしい。
はっ。
アメリア様が、心配そうな表情で私を見てきた。
ここは、一度心を落ち着かせて。
「アメリア様、失礼しました。私はリンと申します。この子はシルバで、スライムのスラちゃんです」
「ウォン!」
「まあ、これはご丁寧にありがとうございます。あと、私はリンさんと同じ年らしいので、『様』つけずに呼んで下さいませ」
えっ、同じ年?
またもや、びっくりすることを聞いてしまった。
いやいや、これだけの落ち着きは私よりも年上でしょう。
本当に十五歳? 十五歳なの?
間違いなく私と同じ年だった。
何だか、色々と敗北した気がします。
もう一度気を取り直して、っと。
「ウォン、ウォン!」
「まあ、シルバはとても元気ですのね」
「ウォン!」
スラちゃん曰く、シルバは目の前に超美人が現れたのでテンションが上がったという。
思春期の男の子みたいな行動をするシルバを見て、とっても気持ちが落ち着いた。
では、改めてアメリアさんと話をすることに。
「ふふ、今日冒険者の方がくると聞いて私はとても楽しみにしておりましたわ。ギルドマスターが推薦するのだから、とても良い治癒師だと思っておりましたの」
「えっ、アメリアさんのところに連絡がいっていたのですか?」
「ええ、そうですわ。そして治療施設に入りましたら、目の前でテキパキと指示をしながら重傷患者を治療していたリンさんの姿がありましたわ。私、素直に凄いと思いましたのよ」
アメリアさんは、手を組んで素晴らしいものを見たという感動の表情だった。
いやいや、実際は目の前で起こる不甲斐なさに叫んでいただけですよ。
そしてシルバよ、手伝ってくれたスラちゃんはともかくとしてなぜあなたがドヤ顔で座っているのでしょうか。
シルバと一緒にいると、ツッコミの名人になれそうだ。
さっそくということで、治療の先輩でもあるアメリアさんについていきながら大部屋から治療を始めた。
「基本的に、怪我をした人を治療するだけですので。後は、復帰まで再トレーニングするそうです」
「確かに、関節が固くなったり筋肉が痩せたりしますからね」
「リンさんは、そういうのにもお詳しいのですね。流石は冒険者です」
何だか、アメリアさんに褒められると良い気分になってくる。
それと、シルバは入り口で待っていてスラちゃんから話を聞いてお勉強をしましょう。
さっそく、手分けして治療を行います。
シュイン。
「うーん、足の怪我だけでなく胃腸も良くないですね」
「そうなんだよ。この前昼食食べたら、みんなお腹痛くなったんだ」
あれー、ここにきて別の問題発覚です。
アメリアさんが治療した兵も、全く同じことを言っていました。
これはマズイのではと思い、隣の大部屋の治療の際に聞いてみると全く同じ回答だった。
思わずアメリアさんと顔を見合わせてしまい、事の顛末を付き添いの兵にダイン様に報告してもらうことにした。
「あー、シルバは兵の付き添いね。ちゃんと、スラちゃんのいうことを聞くんだよ」
「ウォン!」
シルバが仕事するぞと熱い視線を送っていたので、スラちゃんの移動係という役目を命じた。
スラちゃんがキチンとやりますよと触手をフリフリとしていたので、ここはお任せです。
その間に、できるだけ治療を進めましょう。
「アメリアさん、今まで治療していてこんなことはありましたか?」
「いえ、お腹を痛くすることはありませんでしたわ。食中毒か何かでしょうか」
アメリアさんは月に数回の頻度で軍の治療施設での治療をしているらしいけど、こんなことは初めてだという。
患者以外の人に聞いても、同じく数日前にお腹を下した人がいた。
となると、原因は厨房かなと思っていたけど、そういう捜査は軍にお任せです。
こうして、午前中いっぱいかけて無事に大部屋に入院している兵の治療を終えた。
しかし、なぜか付き添いの兵、それとシルバとスラちゃんが戻ってこなかった。
すると、代わりに別の兵が私たちのところにやってきた。
「ダイン様より伝言を預かっております。予定通り食堂に来てくれとのことです」
アメリアさん曰く、いつも昼食は他の兵とともに食堂で食べているという。
私はその食堂の場所を知らないので、アメリアさんについていった。
すると、食堂でびっくりする光景が広がっていた。
「クンクン、ウォン!」
「コイツも駄目かよ。はあ、こりゃ頭が痛いな」
厨房の食料保管庫みたいなところで、シルバが目の前に置かれた野菜の臭いを嗅いでひと鳴きしていた。
シルバによって弾かれた野菜は、兵によって外に運び出されていた。
更に、スラちゃんが厨房の至る所に侵入して汚れを吸収して浄化していた。
そして、その指揮を取っているのはダイン様だった。
「あの、ダイン様。午前中の治療を終えました。その、シルバとスラちゃんは何をしているんですか?」
「おお、ご苦労さん。シルバは食えない食料の仕分け中だ。そして、スラちゃんは厨房の清掃中だな。数日前に出た昼食の材料が傷んでいた上に、ここ数日厨房の清掃をサボっていたらしいぞ」
多くの兵が食事をする厨房で、まさかの事態が起きていた。
しかも、朝方新人のみにして休憩していた職員の一人が、この厨房ではたらいていたものらしい。
一部職員の怠慢で、大きな事件になってしまったという。
そういえば、前世でも上司が適当な仕事をしてその影響が色々なところに波及したことがあったっけ。
「あの、生活魔法で厨房を綺麗にしますか?」
「おお、やってくれ。アメリアは生活魔法が使えないから、テーブルに座って待っていてくれ」
ということで、ダイン様の許可を得て私は厨房に入った。
すると、ダイン様の横にバツの悪い表情を浮かべている料理人がいるけど、この人が適当なことをしていたんだな。
気にしてもしょうがないので、私は魔力を溜めた。
シュイン、ぴかー!
スラちゃんの作業がやりやすいようにと思いながら、厨房全体に生活魔法を放った。
まだ汚れが残っているけど、そこはスラちゃんが頑張るという。
そして、ちょっと気になることがあった。
「ダイン様、まだ昼食の準備ができていないみたいですけど、料理人はいるんですか?」
「それが、腹痛で休んでいるよ。コイツに働かせる訳にもいかない」
本当にタイミングが悪い時に軍に来てしまったんだ。
もちろんこの状況なので、昼食の準備は何もできていなかった。
幸いにしてパンはあって、食べられる食材はシルバによって嗅ぎ分けられている。
はあっとため息をつきながら、私は野菜を手にした。
「ダイン様、この際だから肉野菜炒めでも良いですよね?」
「許可する。おーい、緊急事態だ。料理のできるものは、手を洗って野菜と肉を切るのを手伝え!」
「私も、ただ座っているわけにはいきませんわ。配膳を手伝います」
こうして、アメリアさんや他の兵にも手伝ってもらいながら、じゃんじゃんと野菜炒めと野菜スープを作っていった。
しまいには、スラちゃんも触手で器用に包丁を握って野菜を切り出した。
私も多くのバイトをしたけど、厨房のバイト経験があって本当に良かった。
こうして、昼食がないという緊急事態は多くの人の手によって乗り越えられた。
因みに、肉野菜炒めはシャキシャキして美味しかったと兵に好評だったらしい。
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