転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

文字の大きさ
714 / 1,219
第二十八章 エマさんとオリビアさんの結婚

九百十話 デンバー男爵家への沙汰

しおりを挟む
 そして、デンバー男爵と側室殺害に絡む裁判が行われた。
 主犯である正妻は死刑、当主の座を争ったブライトさんの兄たちは貴族の権利を剥奪の上無期の強制労働刑となった。
 犯罪に関与した執事を始めとする使用人も、それぞれの罪に応じて刑を言い渡された。
 その上で、ブライトさんが王城に呼び出されました。
 閣僚に加えて、僕とジンさんも謁見の間にいます。

「では、ブライトに通達する。この度の不祥事を受け、デンバー男爵家の爵位を剥奪しお家断絶とする。ただし、ブライトは貴族籍を保有するものとし、ナーガ男爵家との婚姻も維持するものとする」
「この度は、多大なるご迷惑をおかけし大変申し訳ございません」

 宰相がブライトさんにデンバー男爵家の断絶を通達したけど、この辺は元々決まっている事です。
 既に屋敷も引き払われていて、使用人も新しい仕事場で働き始めています。
 そして、僕の屋敷でも数人の使用人が働き始めています。
 というのも、アリサさんもくるとなれば、人員を増やした方が良いと判断されました。
 経験者なので僕としてもありがたいし、ミカエルの専属だった侍従はまだ赤ちゃんの子育て中なのでとても助かります。
 あっという間に謁見は終わり、応接室に全員集まって話をする事になりました。

「ブライトは、これからひたすら勉学に励まないとならない。立派な当主になることが、両親の無念をはらす事にも繋がる」
「お気遣い頂きありがとうございます。今後も精進いたします」

 陛下はブライトさんが頭を下げるのを見て、満足そうに頷いていました。
 というか、既にブライトさんはレイナさんとカミラさんによってヘロヘロになるまで勉強させられているんだよね。
 今後は、辺境伯様も当主としての知識や心構えを教えるそうです。

「優秀な人材が増える分には、王国としても全く問題ない。もう一人アレクのところで勉学に励んでいる者がいるそうだが、将来が楽しみだ」
「既にヘイリーさんも、レイナさんとカミラさんたちに毎日鍛えられています。剣や魔法の訓練もしています」
「冒険者活動も、危険ではない範囲で行うと良いだろう。様々な人と接して、柔軟な思考を得ることが大事だ」

 先日馬鹿な考えの貴族がいたから、本当に柔軟な考え方を身に着けて欲しい。
 陛下も、その事を切に願っていたのだろうね。
 こうして処分通達の謁見は無事に終わり、僕はブライトさんを屋敷に送りました。

「アレク様、ブライト様、お帰りなさいませ」

 屋敷に着くと、笑顔のアリサさんが僕たちを出迎えてくれました。
 まずはお試しということで、昨日から僕の屋敷に泊まっています。
 デンバー男爵家への処分も正式に通達されたので、もう直ぐしたら本格的に屋敷に逗留する事になります。
 そんなアリサさんが、僕にある事を質問してきました。

「あの、アレク様、この様な高度な勉強をしているのですか?」
「う、うーん。僕は、小さい頃からルーカスお兄様と一緒に勉強していたから、リズ達とはまた別の勉強をしていたんだよ」
「信じられませんわ……」

 アリサさんは僕の事を化け物みたいに見ているけど、どうやらいきなりレイナさんたちの洗礼を受けたみたいです。
 僕はまだ仕事があるので、勉強する面々を残して王城に戻りました。

「ただいま戻りました」
「「「お帰りなさいませ」」」

 ローリーさん達に出迎えられながら、僕は自分の席に座りました。
 カリカリと書類を確認するけど、随分と僕の担当する書類が少なくなってきた。
 学園に上がる頃には、殆どのものをナッシュさんとかにお願いできそうですね。
しおりを挟む
感想 293

あなたにおすすめの小説

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~

大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」  唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。  そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。 「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」 「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」  一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。  これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。 ※小説家になろう様でも連載しております。 2021/02/12日、完結しました。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。