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第十九章 結婚式騒動
第三百八十四話 王城の警備の強化
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「「ただいま戻りました」」
「お帰りなさい」
新婚旅行に行っていたオリガとマリリさんが帰ってきた。
だいぶリフレッシュできたようで、表情も朗らかだった。
「はい、お土産ですよ」
「こちらは皆で食べてね」
「「「わーい、ありがと!」」」
子ども達に早速お菓子が配られていた。
皆どのお菓子にしようか、色々と悩んでいた。
オリガとマリリさんは部屋に戻って、夕食の時に色々と話をする事になった。
「こちらでも少し情報は手に入れていましたが、大差はないですね」
「それなら、こちらでできることをいつも通りにやれば良いですね」
おお、オリガもマリリさんもフフフと不敵な笑みを浮かべている。
やりすぎない様に、程々にして下さいよ。
「長期実習生も知ってる人ですし、今更一から護衛術を教える必要もないでしょう」
「必要があれば私からも追加で教えますし、この屋敷の護衛に問題はないですね」
取り敢えず屋敷は問題ないし、それぞれの仕事に専念して貰う事にする。
今日はもう夜なので、明日から通常稼働をしてもらう事にした。
「お茶のお代わりは如何ですか?」
「ありがとう、貰うよ」
今日も王城で勤務なのだが、何故かソフィーとジュリエットが数人の実習生と共に侍従服を着て給仕をしている。
「花嫁修行の一環で、紅茶を入れる訓練です」
「王城に実習にきている学生にも、偉い人に会う良い経験だと王妃様が言っておられました」
成程、そう言う事か。
王城で働くとなると多くの上位貴族と接する機会も増えるし、今来ている実習生はうちで短期実習にきた学生ではない。
これがうちに短期実習にきた学生だったら、毎日偉い人に会えるのだが。
とはいえ、今日は宰相は別の部署に行っているし、この中で一番地位が上なのは俺なんだが。
「だからだと思いますよ。サトー様なら気構える事なく接しられますから」
「仮にサトー様が聖女モードですと、流石に私でも緊張しますよ」
しかし実習生はというと、ララとリリとレイアに視線が釘付けになっている。
機密を除いた形で、どんな仕事をしているか説明をしていた。
俺にはそんな余裕はなく、目の前に大量に積まれた書類をエスメとヴィヴィと共にこなしていく。
この状況に、流石にソフィーとジュリエットも苦笑いだ。
と、ここでホワイトとウーが執務室に現れた。
定期報告の時間ではないけど、一体何があったのだろうか?
「お兄ちゃん、王城に不審者が侵入したんだって」
「宅配業者を装って入ったけど、魔獣化の薬を飲んだら溶けちゃったって言っているよ」
「陛下と軍務卿には伝えたって。こっちに来るってよ」
「これは城門の警備も、少し見直しが必要だな」
ホワイトとウーの言葉をララ達が訳してくれるが、俺も流石に何となく分かった。
奴らは、王都を攻撃の対象としてきたのか。
俺らの話を聞いてか、実習生は顔を青くしている。
「うーん、うちで手が空いていて子どもじゃないのって、馬くらいしかいないんだよな。馬を門番と共に立たせるかどうかだけど」
「暫定だが、その方法が良いだろう。馬なら相手を見抜く事ができる」
「戦力としては過剰だが、やらないより良いだろう」
俺の言葉に答えるかの様に、執務室に入ってきた陛下と軍務卿が答えていた。
早速ホワイトとウーはうちの屋敷にワープして、馬を王城に連れていった様だ。
因みに実習生は、いきなり現れた超大物にびっくりして緊張しながら陛下と軍務卿にお茶を出してきた。
「奴らは完全に行動を止めた訳ではなく、王都に集結している様だな」
「ポツポツと捕まえた奴らの証言だと、各地への襲撃を諦めて王都に戦力を集中させているらしいぞ」
「ただ、その証言自体も虚偽の可能性もありますね。各地に派遣したスライム軍団は、暫くそのままにしておきます」
「その方が良いだろう。念には念を入れておくべきだ」
「リーフとシルは、当面の間当直だな。まあ、スラタロウが結婚式の試食として差し入れをどんどんしているから、兵の士気は高いぞ」
「スラタロウの料理なら、半端な褒美よりも効果がありますね」
そんな事を陛下と軍務卿と話し、十分程で二人は戻って行った。
と、そのタイミングを見計らった様にホワイトとウーが戻ってきた。
「お馬さん、やる気満々できたって。交代でくるって」
「サンダーホークの雛も、二羽一緒だってよ」
「これなら、オークが千頭きても大丈夫」
窓の外から門の方を見ると、馬とサンダーホークの雛がこっちに気がついた様で軽く鳴き声を上げていた。
「サトー様って、本当に偉い方だったのですね」
「陛下と閣僚とあんなに意見を交わせるとは」
「お兄ちゃんは、ああ見えて偉いよ」
「仕事もできるけどね」
「パパは、こき使ってなんぼ」
「「あはは……」」
おい、レイアよ流石にそれはないのでは……
ソフィーもジュリエットも苦笑いしているぞ。
「お帰りなさい」
新婚旅行に行っていたオリガとマリリさんが帰ってきた。
だいぶリフレッシュできたようで、表情も朗らかだった。
「はい、お土産ですよ」
「こちらは皆で食べてね」
「「「わーい、ありがと!」」」
子ども達に早速お菓子が配られていた。
皆どのお菓子にしようか、色々と悩んでいた。
オリガとマリリさんは部屋に戻って、夕食の時に色々と話をする事になった。
「こちらでも少し情報は手に入れていましたが、大差はないですね」
「それなら、こちらでできることをいつも通りにやれば良いですね」
おお、オリガもマリリさんもフフフと不敵な笑みを浮かべている。
やりすぎない様に、程々にして下さいよ。
「長期実習生も知ってる人ですし、今更一から護衛術を教える必要もないでしょう」
「必要があれば私からも追加で教えますし、この屋敷の護衛に問題はないですね」
取り敢えず屋敷は問題ないし、それぞれの仕事に専念して貰う事にする。
今日はもう夜なので、明日から通常稼働をしてもらう事にした。
「お茶のお代わりは如何ですか?」
「ありがとう、貰うよ」
今日も王城で勤務なのだが、何故かソフィーとジュリエットが数人の実習生と共に侍従服を着て給仕をしている。
「花嫁修行の一環で、紅茶を入れる訓練です」
「王城に実習にきている学生にも、偉い人に会う良い経験だと王妃様が言っておられました」
成程、そう言う事か。
王城で働くとなると多くの上位貴族と接する機会も増えるし、今来ている実習生はうちで短期実習にきた学生ではない。
これがうちに短期実習にきた学生だったら、毎日偉い人に会えるのだが。
とはいえ、今日は宰相は別の部署に行っているし、この中で一番地位が上なのは俺なんだが。
「だからだと思いますよ。サトー様なら気構える事なく接しられますから」
「仮にサトー様が聖女モードですと、流石に私でも緊張しますよ」
しかし実習生はというと、ララとリリとレイアに視線が釘付けになっている。
機密を除いた形で、どんな仕事をしているか説明をしていた。
俺にはそんな余裕はなく、目の前に大量に積まれた書類をエスメとヴィヴィと共にこなしていく。
この状況に、流石にソフィーとジュリエットも苦笑いだ。
と、ここでホワイトとウーが執務室に現れた。
定期報告の時間ではないけど、一体何があったのだろうか?
「お兄ちゃん、王城に不審者が侵入したんだって」
「宅配業者を装って入ったけど、魔獣化の薬を飲んだら溶けちゃったって言っているよ」
「陛下と軍務卿には伝えたって。こっちに来るってよ」
「これは城門の警備も、少し見直しが必要だな」
ホワイトとウーの言葉をララ達が訳してくれるが、俺も流石に何となく分かった。
奴らは、王都を攻撃の対象としてきたのか。
俺らの話を聞いてか、実習生は顔を青くしている。
「うーん、うちで手が空いていて子どもじゃないのって、馬くらいしかいないんだよな。馬を門番と共に立たせるかどうかだけど」
「暫定だが、その方法が良いだろう。馬なら相手を見抜く事ができる」
「戦力としては過剰だが、やらないより良いだろう」
俺の言葉に答えるかの様に、執務室に入ってきた陛下と軍務卿が答えていた。
早速ホワイトとウーはうちの屋敷にワープして、馬を王城に連れていった様だ。
因みに実習生は、いきなり現れた超大物にびっくりして緊張しながら陛下と軍務卿にお茶を出してきた。
「奴らは完全に行動を止めた訳ではなく、王都に集結している様だな」
「ポツポツと捕まえた奴らの証言だと、各地への襲撃を諦めて王都に戦力を集中させているらしいぞ」
「ただ、その証言自体も虚偽の可能性もありますね。各地に派遣したスライム軍団は、暫くそのままにしておきます」
「その方が良いだろう。念には念を入れておくべきだ」
「リーフとシルは、当面の間当直だな。まあ、スラタロウが結婚式の試食として差し入れをどんどんしているから、兵の士気は高いぞ」
「スラタロウの料理なら、半端な褒美よりも効果がありますね」
そんな事を陛下と軍務卿と話し、十分程で二人は戻って行った。
と、そのタイミングを見計らった様にホワイトとウーが戻ってきた。
「お馬さん、やる気満々できたって。交代でくるって」
「サンダーホークの雛も、二羽一緒だってよ」
「これなら、オークが千頭きても大丈夫」
窓の外から門の方を見ると、馬とサンダーホークの雛がこっちに気がついた様で軽く鳴き声を上げていた。
「サトー様って、本当に偉い方だったのですね」
「陛下と閣僚とあんなに意見を交わせるとは」
「お兄ちゃんは、ああ見えて偉いよ」
「仕事もできるけどね」
「パパは、こき使ってなんぼ」
「「あはは……」」
おい、レイアよ流石にそれはないのでは……
ソフィーもジュリエットも苦笑いしているぞ。
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